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ビジネスシーンでは、「ご連絡」という言葉を大変よく使用します。特に、相手からの連絡を促す場面では、言葉選びに迷ってしまいます。ここでは目上の人や取引先に対して、相手からのレスポンスを待っていることを伝える敬語について、解説します。
「ご連絡お待ちしております」は敬語として正しい
「ご連絡お待ちしております」は、敬語として正しい表現です。パーツごとに区切って順番に考えていくと、わかりやすく考えられます。
まず、「連絡」は目上の方の行為であるため、「ご」をつけて「ご連絡」とするのが適切でしょう。次に、「待っている」は、自分の行為であるため、目上の人に対して自分のことをへりくだっていう表現である「謙譲語」にする必要があります。
最後に、「待っている」は、さらに「待つ」と「いる」に細かく分解できます。
「待つ」の謙譲語は、一般に「お待ちする」「お待ちいたす」で、「いる」の謙譲語は「おる」です。これらを合わせて、丁寧語の「ます」を付けると、「お待ちしております」「お待ちいたしております」となり、正しい表現だということがわかります。
「ご連絡お待ちしております」の例文
「ご連絡お待ちしております」の使い方を理解する上では、その具体例を確認するのが手取り早いでしょう。この項目では、「ご連絡お待ちしております」の例文をご紹介します。
商談などのために取引先へ赴いたものの、その場で回答をもらえないというのはあり得ます。そこで引き続きやり取りを続けたい意思を示したり、先方からの返事を期待している旨を表すために「ご連絡お待ちしております」という一言を添えるのです。
そうすることによって返事をしてもらえる確率を高める効果を期待できます。なお、もし自分から連絡をしたいのであれば「1週間後に私からご連絡いたします」などと伝えるのも良いでしょう。
注意が必要な表現
間違いではありませんが、丁寧さが足りない表現があります。ここでは、一番シンプルな表現を例にあげて考えてみましょう。また、丁寧に表現しようとするあまり、二重敬語にならないようにする事にも注意が必要です。
「ご連絡ください」
「ご連絡ください」という表現は、敬語やマナーとしては、決して間違いではありません。敬語が一般常識とされるビジネスシーンでも、「ご連絡ください」といういい方は、一般的とされています。とても無駄のない端的な表現のため、実際に使っている方も多いです。
ただ、相手に少々強引な印象を与えてしまう可能性があるため、注意が必要な場合があります。「ください」という言葉が、強要と受け取られてしまうことがあります。
何度も連絡を求めているのに、なかなか応じてもらえない相手などに対しては、よい効果を発揮するかもしれません。語尾を強めて「ご連絡ください」と伝えてみると、優先順位を上げて連絡をもらえるかもしれません。
相手に失礼な表現
「ご連絡お待ちしております」と似ているいい回しでも、敬語として誤っているものや、失礼になってしまうものがあります。
連絡お待ちしております
接頭辞「ご」が「連絡」についていないため、間違った敬語です。
ご連絡待っています
上記の通り、接頭辞「ご」を付けて「ご連絡」と敬語表現にはなっていますが、「待っている」という言葉が敬語になっていないため間違いです。
改善点として、「待っている」という自分の行為を、謙譲語にする必要があります。「待つ」の謙譲語は「お待ちする」や「お待ちいたす」です。
ビジネス上で、失礼な事をしてしまい、謝罪しなければならなくなった際に、気を付けておくべきことや状況ごとで変わる謝罪の例を解説しています、大事な場面で間違いのないように気を付けておきましょう。
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「ご連絡をお待ちしております」
どのような相手に対しても不快な印象を与えにくく、手堅く万能な表現は、やはり「ご連絡をお待ちしております」だといわれています。「ご連絡ください」と比較して、相手に強要することなく伝えられる点も、適している理由のひとつです。
例えば、
のように使います。
「ご連絡をお待ちいたしております」
「ご連絡お待ちしております」を、より丁寧にした表現ですので、普段より少し形式な文章や、比較的役職の高い人に使う場合であれば、こちらを選択しておく方が無難で良いかもしれません。
具体的には、
といった使い方が挙げられます。
「ご連絡をお願いいたします」
「待つ」という表現ではなく、「お願いする」という形で表現することもできます。同じ意味で使用する場合でも、「待っています」と表現するよりも、「お願いします」と表現する方が、相手に過度な焦りやプレッシャーを与えずに済むかもしれません。
ただし、メールなどの最後を「よろしくお願いします」などの文言で締めくくる場合は、「お願いする」という言葉が重複してしまい、くどい印象を与える可能性もあるので、注意しましょう。
例文としては、
などが考えられるでしょう。
「ご連絡をお待ち申し上げております」
「お待ちいたしております」では少々そっけないと感じる方や、もう少し丁重さを出したい場合には、この表現がよいでしょう。
「お(ご)~申し上げる」という表現は、変な日本語だと指摘する向きもあるようですが、「お~する」「お~いたす」と同様、謙譲語の型のひとつという説に乗っ取ると、適切だということになります。
実際には、
のように使われます。
「ご連絡いただけると幸いです」「ご連絡いただけると助かります」
「ご連絡いただけると幸いです」「ご連絡いただけると助かります」は、丁寧ないい方であるだけでなく、強要が弱く、柔らかい印象を相手に与えます。
メールの文面などが毎回同じようになってしまう場合は、このように少しいい回しを変えてみると、相手にとてもよい印象を与えることができるでしょう。
例えば、
といった使い方が考えられます。
「ご連絡お待ちしております」のメールでの使い方・例文
「ご連絡お待ちしております」はメールでもよく使われる表現です。その具体的な使い方としては、例えば次のようなものが挙げられます。
進捗がどうなっているのかをメールで確認したい際に使われる表現です。もう少し丁寧な言い回しにしたければその前に「お忙しい中恐縮ですが」などをつけると良いかもしれません。
商談をした相手に対しては、電話やメールなどで連絡を入れて連絡を待っている意思を示すことが有効です。今回の例では、メールで連絡をもらえることを期待していることが伝わります。
「ご連絡お待ちしております」の就活での使い方
「ご連絡お待ちしております」は就活の場でもたびたび用いられます。この項目では、就活での使い方の例文を2つピックアップしました。
企業の面接担当者が学生に内定を提示するということは、その学生に対して入社してほしいという意思表示をしているということです。そのためこの例では、「ご連絡お待ちしております」という一言を添えることで、学生から内定を受け入れる旨の返事をしてもらうことを期待していることが分かります。
学生が企業の面接担当者に対し、面接後にお礼のメールを送るのが一般的なことだと言えます。なぜならそうすることで面接担当者に対して丁寧で礼儀正しい印象を与えることができますし、記憶にも残りやすくなるからです。
今回の例だと、学生が引き続きその企業の選考を受けたいという気持ちを表明するために上記のような一文を入れたということが読み取れます。面接後何も連絡を送らない学生よりも、次の選考の機会を得られる確率が高まるメールだといえるでしょう。
「ご連絡お待ちしております」の英語表現
まとめ
- 「ご連絡お待ちしております」は、敬語として正しい表現である
- 「連絡お待ちしております」「ご連絡待っています」などは敬語が足りないので、ビジネスでは使えない
- 「ご連絡をお待ち申し上げております」「ご連絡いただけると助かります」などは丁寧な言い方で、相手に柔らかい印象をあたえる
- 「ご連絡をお待ち申し上げております」は「ご連絡お待ちしております」よりも丁重さが増す
- 「ご連絡お待ちしております」のメールでの使い方は「本件の進捗について、ご連絡お待ちしております」などが挙げられる
- 「ご連絡お待ちしております」の就活での使い方としては「○○様からの快諾のご連絡お待ちしております」といったものが考えられる
また以下の記事でも上司に対する言葉の正しい使い方や、受け答えの際に注意すべきポイントを解説しています。不安がある方は是非ご一読ください。
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