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「お手数おかけしますが…」という文言は、ビジネスの上では、必ずといっていいほど目にする言葉です。これは、とても使い勝手のよい常套句です。
けれども、ビジネスの場ではどんな言葉でも正しい使い方をしなければ、相手に失礼を与えてしまう可能性もあります。
この記事では、「お手数おかけしますが」の意味や正しい使い方について解説し、ビジネスシーンやメールで使える例文をご紹介します。
「お手数おかけしますが」の意味
「手数」の意味
ここでの「手数」とは、「ある物事を達成するために必要な労力、動作、工程の数」をさします。
「ある物事」とは、自分以外の第三者のために行う物事です。
つまり、「お手数おかけしますが」とは、「こちらの依頼や要求に対して、労力や動作をかけさせますが」という意味になります。
また、「てすう」ではなく、「てかず」とも読み、「手数と報酬の割りが合わない」などの用法もあります。
クッション言葉として活用
「お手数をおかけしますが」という表現は、ビジネスの上では、クッション言葉として多く活用されます。
クッション言葉を添えれば、相手に依頼しにくい内容も、きつい印象を与えることなく伝えられます。
例えば、「ご連絡をお待ちしております」を「お手数をおかけしますが、ご連絡をお待ちしております」と、一言添える具合です。
「恐れ入りますが~」も、このクッション言葉にあたります。
「お手数おかけしますが」の気をつけたい誤用2つ
自分に対しては使用しない
「お手数おかけしますが」は、自分が目上の相手に対して使用する尊敬語です。そのため、自分自身に対しては使いません。
「お手数おかけしますが、一週間以内にご連絡いたします」とは表現できませんので注意が必要です。
「お手数かけさせますが」は失礼
前述の通り、「お手数」とは自分が相手に対して要求や依頼をした事項に対する、動作や労力を示す言葉です。
そのため、「お手数かけさせますが」は、誤用になります。
自分が相手に対して「お手数」を要求しているという意味にも捕らわれてしまいがちですので、使用しないように気を付けましょう。
「お手数おかけ致します」は正しい
「お手数おかけします」の「します」の部分を謙譲語のいたしますにした、「お手数おかけいたします」という表現もよく目にします。
こちらは一見、「お手数」に更に「いたします」を加えた二重敬語と思われますが、「お~する」の形に中に「お~いたす」という用法がある為、正しい表現となります。
ただし、これは使用するシチュエーションや文章内容によっては、くどい言い方となってしまう事もあります。その為、「お手数おかけいたします」を使用する際には、相手へ伝える前に文章内容とのバランスを見直してからの使用がよいでしょう。
「お手数ですが」を使うシチュエーション
メールの締めくくりに使う
「お手数ですが」「お手数おかけしますが」は、メールで締めくくりの言葉に使うとしっくりきます。
相手にお願いをする内容のメールや、アポイントメールで日時の調整をお願いする場合のメールの最後に使うことで、丁寧にお願いをする気持ちを伝えることができます。
お手数をおかけしますが、ご調整いただけましたら幸いです。
「お手数ですが」を使ったいろいろな言い回し
「お忙しい中」をつける
「お手数をおかけしますが、ご連絡をお待ちしております」でも十分丁寧ですが、「お忙しい中」をつけるとより相手を気遣った丁寧な表現になります。
無理なお願いをする際などは、「お忙しい中~」「ご多忙中~」とするとよいでょう。
ご多忙中、お手数をおかけしますが、期日までのご対応をよろしくお願い申し上げます。
「恐縮ですが」「申し訳ありませんが」をつける
「お手数ですが」に「恐縮ですが」「申し訳ありませんが」を加えて使うこともできます。より一層、腰を低くしてお願いしている意を伝えることができます。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。
「お手数」の類義語
ご面倒
「ご面倒をおかけして」という表現も、「お手数をおかけして」と、とてもよく似た表現です。
「ご面倒をおかけする」は、「お手数をおかけする」時と同じく、相手に対して何かの要求や依頼をする際に使用します。
また、ビジネスシーンで「ご面倒をおかけする」を使用する時は、相手が依頼内容に対して通常以上の手間がかかってしまった場合など、相手に対してお詫びの気持ちを込める言葉として使用します。その際、「お手数」を使用した方が一般的かつ丁寧な言い回しとして好まれています。
「お手数をおかけして、申し訳ありませんでした」と、「ご面倒をおかけして、申し訳ありませんでした」はどちらも同じ用法となります。
ご迷惑
「ご迷惑をおかけして~」の表現は、自分の行動や状況によって、相手に悪い影響を与えてしまっている事に対するお詫びの言葉です。
「お手数をおかけして申し訳ありません」は、相手が自分の要求に対して手間や動作を行っている事に対するお詫びの表現です。
「お手数おかけしますがよろしくお願いいたします」の代わりに「ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いいたします」という表現はできませんので注意が必要です。
「お手間」「お手数」との違いとは
「お手数」と似た表現に「お手間」という言葉があります。「手数」「手間」ともに「かける」と連帯している言葉の為に、とても似た印象のある言葉です。
「手数」とは前述の通り、自分・相手が主に「自分以外の誰かの為」の仕事や依頼に対して行う、動作や労力を指します。
対して「手間」とは、自分・相手が仕事や依頼に対して行う、動作や労力を指します。「手数」との違いは、この動作と労力への対象は自分も含まれる事です。
ご足労
わざわざ来ていただくことに対して感謝の気持ちを伝えるには「ご足労」という表現もあります。
お忙しい中ご足労いただき誠にありがとうございます。
「お手数」のビジネスメールで使える例文集
「お手数ですが」の英語表現
「お手数ですが」を表わす英語表現をいくつか紹介します。
(お手数ですがよろしくお願いします。)
一番シンプルな表現なので覚えておくと役に立ちます。
(もしご迷惑でなければ~)
謙虚な姿勢でお願いをするときに使う表現です。
(お手数をおかけしました。)
お詫びの気持ちが強い時に使う表現です。
「お手数ですが」「お手数おかけしますが」についてのまとめ
「お手数ですが」「お手数おかげいたしますが」、この言葉はクッション言葉としてきつい印象のものを和らげる効果があります。特にメールの最後に「お手数ですが~」を使うことで、やわらかい印象でメールを締めくくることができます。
うまく使いこなし、物腰の柔らかい人と好印象を与えられればいいですね。
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