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この記事は2019/03/04に加筆修正いたしました。
「一身上の都合」は退職理由を伝える際に良く見かける言葉です。
あまり意識せずに使うことのできる便利な言葉ではありますが、中にはこの言葉を使わないほうがよい状況も存在します。それはいったいどのような場面なのでしょうか。
意味や使い方などに触れながら「一身上の都合」について進めてみたいと思います。
「一身上の都合」の意味
退職理由を伝える際には、ほぼ形式化しているといってよいほど「一身上の都合」という言葉を使います。あらためて「一身上」の意味を確認しておきますと
その人自身の身の上や境遇などに関すること
このように辞書にあります。実際の退職理由は人によってさまざまでしょうが、あえていいたくない、伝える必要がない場面で使うことになります。
健康上の理由や結婚・出産のため、または会社に対して不満を持つようになったなどさまざまなものが考えられますが、そういった理由をまとめて「一身上の都合」と表すことができます。
退職理由に「一身上の都合」を使う時はどんなときか
この言葉を使うときに共通して言えることは自分の都合で退職をする場合に使うということです。
会社に嫌気が差してしまい辞める場合もあるかと思いますが、そういったことも含めて「今回退職する理由は会社側に非があるものではない」と宣言する意味合いも含まれますので、この点には注意が必要です。
会社側に相当の非がある場合、または会社側とその点について争うことも辞さないといった場合にはこの言葉は使うべきではありません。
「一身上の都合」を使う場面とは、退職の理由は自己都合であることを認め円満な退職を希望するときに使う言葉です。
以下では退職理由を表す際に気を付けるべき点について解説しています、この記事と合わせてより的確に退職理由を述べられるようにしましょう。
アルバイトの退職理由にも使える
ビジネスシーンでよく目にする「一身上の都合」という言葉ですが、もちろん、アルバイトを退職するときにも使うことができます。
アルバイト、契約社員、正社員など雇用形態にかかわらず「一身上の都合」を理由に退職できます。アルバイトの場合は退職届が必要か不必要か分かれるので、アルバイト先に事前に確認しておきましょう。
「一身上の都合」を使う際の注意点
退職するときに「個人的な理由(会社理由ではない)」で、詳細を言いたくない時に「一身上の都合」を理由にすると便利です。しかし、会社によっては、上司によっては、理由が明確でないと納得してくれない場合もあります。
法律上は退職理由を具体的に伝える必要はありませんが、しつこく聞かれた場合は、円満退職になるよう、言える範囲で理由を伝えるとよいでしょう。
また、転職活動をする際、「一身上の都合とは何か」と具体的な退職理由を聞かれることがあります。
不満を抱えて会社を辞めた場合でも、そのことを面接でストレートに言うのではなく、自分が進歩するために、新しい分野を切り開くために、といった前向きな理由に変えた方が印象がグッと良くなります。
「一身上の都合」以外の退職理由はどのようなものか
労働法上は使用者に詳しい退職理由を聞かれたとしてもその理由を述べる必要がないとされているため、会社側に自己都合の退職であることを伝える際には「一身上の都合」で構いません。
ただし、履歴書などに過去の職歴を記載する際にあまりにも「一身上の都合」の文字が並んでしまうと悪い印象を与えてしまうこともあります。
以下では、現在仕事をしながら新たな職場を探す場合に役立つ履歴書の書き方について解説しています。
そこで「一身上の都合」以外の理由としていくつか紹介してみます。
- 病気治療のため退職(○月○日完治)
- 結婚に伴い退職
- 親の介護に伴い退職
- 他業界へ挑戦するため退職
- 資格取得のため退職
このようなものが挙げられます。
注意点としては、いくら本当の理由は仕事が嫌になったからだとしても「仕事に不満があったため」と直接的に書いたり、後ろ向きな理由を記載したりするのではなく前向きな理由で退職をした旨を記載したほうが相手にも伝わるでしょう。
「一身上の都合」を英語で言うと?
外資系企業の場合、退職届も英語で表記しなければなりません。「一身上の都合」の意味は「自己都合」、つまり英語では「for personal reasons」でいいのです。
「一身上の都合により、退職いたします。」と文章で書く場合には「I will retire by the convenience of the personal reasons」で伝わるでしょう。
「一身上の都合」についてのまとめ
「一身上の都合」の意味や使う際の注意点について進めてきました。
・「一身上の都合」はアルバイトを辞める時にも使える
・法律上、「一身上の都合」の理由を詳しく説明する義務はない
・「一身上の都合」を英語で言うと「for personal reasons」
ポイントとしては、「自己都合による退職であることを認めたうえで使える便利な言葉」であることがお分かりいただけたのではないかと思います。
ただしリストラや法律に違反する行為が原因で退職する場合には「会社都合」となりますので「一身上の都合」と使うことは避けましょう。失業保険などの手当てが変わってきます。
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