「柔軟性がない」と言われると、なんとなく否定的なニュアンスを感じてしまう人は多いのではないでしょうか。頭が固い、変化を受け入れられない、そんなイメージが先立ちます。一方で「柔軟性がある人」というと、頭の回転が速く、どんな状況にもうまく対応できる人物像が浮かびます。
ただ、実際のビジネスシーンで柔軟性がある人にはどんな具体的な特徴があるのか、また柔軟性がない人にはどんな長所があるのか、意外と整理されていない方も多いはずです。この記事では、柔軟性の意味からビジネスにおける柔軟性がある人・ない人それぞれの特徴、そして柔軟性を身に付けるための具体的な方法まで解説します。
・柔軟性の意味
・ビジネスでの柔軟性がある人の特徴
・柔軟性がない人の特徴
・柔軟性がある人になる方法
柔軟性の意味
柔軟性という言葉には、大きく2つの意味が含まれています。
・優しくしなやかな性質
・その場に応じた適切な判断ができること
柔軟性がある人とは、その場その場に応じて臨機応変に対応でき、自分のルールだけに固執するのではなく、相手の意見を尊重し理解できる人だといえるでしょう。単に「なんでもOK」と受け入れるわけではなく、状況を見極めたうえで最適な判断を下せる点が、柔軟性の本質です。
ビジネスの現場では、この判断力の柔らかさが評価されやすい傾向にあります。決まったやり方に固執せず、必要に応じて方針を切り替えられる人は、上司からも部下からも信頼を集めやすいものです。
フレキシブルとは
ビジネスで柔軟性がある人の特徴
柔軟性がある人は、新しい環境にもすぐ対応できたり、相手の意見を尊重できたりするため、順応力や適応力が高いといえます。では具体的に、どのような行動や考え方の癖が現れるのでしょうか。ここでは3つの特徴に分けて見ていきます。
視野が広く、多様な意見を取り入れられる
柔軟性がある人は視野が広いため、いろいろな意見を取り入れることができます。仕事でトラブルが起こったり困難な状況に置かれたりしても、落ち込んで動けなくなるのではなく、周囲からの意見を取り入れながら自分の気持ちをポジティブな方向に切り替えていきます。この切り替えの速さが、問題解決の場面では大きな武器になります。
部下のマネジメントをする立場になった場合、視野の広さはとりわけ重要です。自分の経験だけを基準にせず、部下それぞれの状況や事情を踏まえて指示や評価を調整できるかどうかは、チーム全体の成果に直結します。
創造的な発想で問題を解決する
柔軟性がある人は、相手の立場や意見を理解し、尊重することができます。何か問題に直面したとき、これまでのやり方に固執せず、新しい方法で解決を図ろうとする姿勢が見られます。
頭の回転が速く、常に新しい発想を模索しているのも柔軟性がある人の特徴の一つです。解決策がなかなか見出せない難解な問題に対しても、頭を抱えるというより、その状況自体を楽しんでいるようにさえ見えることがあります。そして、他の人が思いつかないような切り口で難局を切り抜けてみせるのです。
状況に応じてやり方や優先順位を調整できる
柔軟性がある人には、変化への適応力がもともと備わっています。その性質から、じっくり考え込むよりも、まず動いてみるというタイプが多く見られます。状況によっては慎重に構えたほうがよい場面もありますが、なかなか一歩を踏み出せない人にとっては、こうした行動力がうらやましく感じられるかもしれません。
ただし、柔軟性がある人は何も考えずに行動を起こしているわけではありません。行動しながら次の一手を考え、状況に応じて都度調整を加えています。やり方を変えたり、優先順位を組み替えたりしながら、よい結果につながるよう工夫を重ねているのです。
柔軟性がない人の特徴
柔軟性がある人の反対に位置するのが、柔軟性がない人です。仕事でもプライベートでも生真面目で、物事を型にはめて考える傾向があります。古い習慣や規則にとらわれ、そこから少しでも逸脱することを嫌う面もあります。
保守的で新しいことに拒絶反応が出やすく、世の中の変化についていくのが難しい性質を持っているといえるでしょう。ただし、この性質が一方的に悪いというわけではありません。
柔軟性がない人にも長所がある
柔軟性がない人は前述の通り、あまりよいイメージを持たれない傾向にあります。しかし、柔軟性がない人には見過ごされがちな長所も確かに存在します。
柔軟性がない人の長所は、よくも悪くも自分のスタイルを崩さないことです。例えば、流行のファッションがあっても自分の好きな服を身に付け、周りの意見に左右されない人がいます。柔軟性がないともいえますが、自分の好きなことを貫いているという意味では、決して悪いことではありません。
周りの意見に流されないという点でいえば、一度決めた夢や目標を最後まで貫く強さも持っています。自己実現のためには孤立してもやり遂げるという精神的な強さが備わっているため、頑固すぎると人から嫌われる一方で、大人になって周りの意見に流されすぎることも信用を失う原因になりかねません。どちらか一方に偏りすぎないバランスが、実は大切なのかもしれません。
柔軟性に優れている人が頭の固い社風の会社で過ごしていると、自分の考えが否定されているように感じて憂鬱になってしまう方も少なくありません。もしも本気で転職を考えている場合は、一度転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。転職エージェントについては、以下の記事も参考にしてみてください。
転職したい!その思いに答える16のエージェント解説と、効率的な転職の仕方
業種&年代など経歴特化型転職エージェントの紹介と比較
柔軟性がある人になる方法
実際には、柔軟性がある部分とない部分を両方持ち合わせている人のほうが多いものです。完全に柔軟な人も、完全に頑固な人もそう多くはありません。
とはいえ、どちらの性質が多いほうが世の中でうまくやっていけるかと考えると、柔軟性がある方に分があるでしょう。
柔軟性がある人になるには、日常のなかで意識的にトレーニングを積むことが役立ちます。
・視野を広げるために、いつもとは違う場所に行ったり、違うアクションをする
・新しい趣味を見つけ、躊躇せずチャレンジする
・さまざまな種類の本を読んで、多くの人の意見を知る
・迷わず体を動かして、新しい体験を手に入れる
柔軟性を高めるためには、いつもの行動パターンから意識的に逸脱する必要があります。いつもと同じ場所、いつもと同じ行動、いつもと同じ服、いつもと同じ髪型のままでは、思考も性質もいつもと同じままで、なかなか改善されません。
自分とは全く異なる経歴を持つ人や、世代が異なる人など、普通に生活していれば出会わないような人と話をすることで、これまで触れてこなかった知識や情報が自分のなかに入ってきます。その積み重ねが、凝り固まった考え方を少しずつ緩めてくれるはずです。自分と違う世界の人と出会うために、サークルや交流会などに顔を出してみるのもよいでしょう。
柔軟に対応できる人ほど、うまく人間関係をつくることができます。仕事もプライベートも、人間関係が課題になりやすい以上、柔軟性を身に付けることは避けて通れないテーマといえそうです。
柔軟性についてのまとめ
- 柔軟性とは、その場に応じて適切な判断ができることを指す
- ビジネスで柔軟性がある人は順応力、適応力が高く、広い視野で創造的な問題解決ができる
- 一方、柔軟性がない人は新しいことに反発的で、変化についていくのが難しい傾向がある
- 柔軟性がない人の長所は、周りの意見に左右されず自分の意志を貫く力を持っていること
- 柔軟性を身に付けるには、日常と全く違う環境に身を置くことがトレーニングになる
柔軟性は、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。日々の小さな行動の積み重ねによって、後から鍛えることができる性質でもあります。まずは今日、いつもと違う一歩を試してみてはいかがでしょうか。

