オムニバスとは?|意味や使い方を例文とともに解説

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この記事では「オムニバス」の意味や使い方について解説いたします。日常会話などで見聞きしたことがあっても、どういった言葉なのかについてはよく分からないという人もいるかもしれません。

そこで今回は「オムニバス」の意味や使い方、語源や英語表現なども含めてまとめました。それでは一つずつ確認していきましょう。

オムニバスの意味や使い方とは


「オムニバス」は「複数の作者による独立した作品を集め、一つにまとめたもの」という意味の言葉です。そのため「オムニバス」は映画やドラマ、音楽などの分野でよく使われます。

例えば様々なアーティストの曲を一つにまとめたCDは「オムニバスCD」です。「オムニバス」は複数の作者の作品を集めて一つにまとめているものですが、同じ作者の曲だけでもそこにある一定のテーマがあればそのCDアルバムを「オムニバスCD」と呼ぶこともあります。

また「オムニバス」の使い方としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

例:色々な作者の作品を読みたいので、オムニバス形式の小説をよく買っている。

「オムニバス形式の小説」とは「複数の作品を1冊にまとめた選集」のことです。なお小説などの文学作品や漫画の場合は「アンソロジー」と呼ぶこともあります。

この例では様々な作者の作品を読めるので、オムニバス形式の小説を買うことが多いということです。

例:オムニバス映画を観ていたらあっという間に時間が過ぎてしまった。

「オムニバス映画」とは「あるテーマに沿ってそれぞれ独立した作品を集めた映画」のことです。今回の例だと作品を集めた映画なのでその分時間も長くなり、あっという間に時間が過ぎてしまったということでしょう。

オムニバスの語源

「オムニバス」の語源は、ラテン語で「全ての人(もの)のために」を意味する「オムニブス」(omnibus)です。またそのラテン語の「オムニブス」から派生して、近世のフランスで乗合馬車のことをこう呼んだことから「乗合馬車」という意味も加わりました。

なお現代で使われている公共交通機関のバス(bus)はこの言葉が由来になっているとされています。このように語源も含めて理解するとその言葉を理解しやすくなるかもしれません。

オムニバスを使った関連用語


「オムニバス」は主に芸術分野の様々なシーンで使われることがある言葉です。この項目では、「オムニバス」を使った関連用語を3つご紹介します。

オムニバス映画

上述のように、「オムニバス映画」は「あるテーマに沿ってそれぞれ独立した作品を集めた映画」のことです。一度に様々な作品を観られるので、一般的な映画とはまた違った面白さがあります。

お勧めのオムニバス映画をまとめたレンタルビデオ店のコーナーやウェブサイトなどもあるので、興味があれば見てみると良いかもしれません。

オムニバスドラマ

「オムニバスドラマ」は「あるテーマに沿ってそれぞれ独立した作品を集めたドラマ」のことです。映画かドラマかという違い以外は、「オムニバス映画」と「オムニバスドラマ」は似通っているといえます。

毎回主人公などの登場人物が変わるので、普段のドラマに飽きてきた人にとっては斬新で面白く感じられるかもしれません。

オムニバスCD

様々なアーティストの曲を一つにまとめた「オムニバスCD」は、レンタルCDショップなどで特設コーナーが設けられるなど一定の人気があります。例えば「夏に聴きたい曲」や「ドライブに最適な曲」を集めたオムニバスCDなどは、レンタルされる機会も多いでしょう。

お目当てのアーティストの曲が入っているからレンタルしたり買ったりすることで、今まで知らなかったアーティストを知ることができたということがあり得ます。様々なアーティストを知りたいという人にとって、オムニバスCDは格好のアイテムだといえるかもしれません。

オムニバスの特徴


「オムニバス」は様々なアーティストの作品に触れることができるので、「オムニバス」の最大の特徴は「自分が意図していなかった作品との出会いがあること」だといえます。一つの「オムニバス」の中には、普段自分では手に取ったり見聞きしたりしなかったような作品が複数含まれているはずです。

その中には自分の好みに合うものがあったり、知らなかったことを知ることができたりするなど、思いもよらぬ出会いがあります。そのためそういった出会いを期待して「オムニバス」の作品を買ってみるというのも面白いでしょう。

またCDや映画などで「これを聴きたい」や「これを観たい」というのが決まっていないという人は、色々な作品に出会うことができる「オムニバスCD」や「オムニバス映画」などにチャレンジしてみるという使い方も良いかもしれません。

オムニバスの類義語


「オムニバス」の類義語は「コンピレーション」や「アンソロジー」が挙げられます。「コンピレーション」は英語で「compilation」と書き、「編集」や「寄せ集め」という意味です。

例えば音楽業界の「コンピレーションアルバム」というのは、ある決められたテーマに沿って曲を集めたミュージックアルバムのことを指します。「オムニバス」とはほとんど意味の違いなく使われることもあるようです。

また「アンソロジー」とは様々な作家の作品をまとめたもののことを指します。英語では「anthology」と表記し、「詩撰」や「詞華集」という意味です。

「アンソロジー」はギリシャ語の「花を集めること」という意の「anthologia」が語源とされていて、例えば「アンソロジーコミック」は複数の作者の短編漫画を集めてまとめた漫画集のことを意味します。「オムニバス」形式の小説や漫画などに対しては「オムニバス」より「アンソロジー」が使われることが多いようです。

オムニバスの英語表現


「オムニバス」の英語表現は、英単語の「omnibus」が適当でしょう。「omnibus」は「多数のものを含む」や「包括的な」、「抱き合わせの」といった意味があります。

元々は「全ての人のために」を意味していたように、様々な人が乗車して利用する「乗合馬車」という意味がありました。それが次第に省略されて「bus」(バス)と呼ばれるようになったとされています。

時代の変遷とともに馬から乗合の自動車へと変わっていきましたがバスという名称は使われ続け、今日でもすっかり定着しているといえるでしょう。

まとめ この記事のおさらい

  • 「オムニバス」は「複数の作者による独立した作品を集め、一つにまとめたもの」という意味の言葉で、映画やドラマ、音楽などの分野でよく使われている
  • 「オムニバス」の語源は、ラテン語で「全ての人(もの)のために」を意味する「オムニブス」(omnibus)
  • 「オムニバス」を使った関連用語としては「オムニバス映画」や「オムニバスドラマ」、「オムニバスCD」といったものが挙げられる
  • 「オムニバス」の最大の特徴は「自分が意図していなかった作品との出会いがあること」で、その中には普段自分では手に取ったり見聞きしたりしなかったような作品が複数含まれている
  • 「オムニバス」の類義語は「編集」や「寄せ集め」という意味の「コンピレーション」や、様々な作家の作品をまとめたものを表す「アンソロジー」が挙げられる
  • 「オムニバス」の英語表現は英単語の「omnibus」が適当で、今日でも使われている「bus」(バス)は「オムニバス」が省略されたもの