嫌味をいう人の心理と嫌味をいわれたときの対処法

職場でも取引先とのやり取りでも、何かにつけて嫌味をいってくる人はどこにでもいるものです。相手が先輩や上司、あるいは大切な取引先だったりすると、いい返すこともできず、モヤモヤした気持ちを抱えたまま黙って受け流すしかない、という経験をした方も多いのではないでしょうか。

嫌味をいわれるたびに気分が沈んでしまうのは、相手の言葉の裏にある心理が見えていないからかもしれません。この記事では、嫌味をいう人がどのような心理状態にあるのかを整理し、実際にいわれたときにどう対応すればストレスをためずにやり過ごせるのかを具体的に紹介します。

目次

嫌味をいう人の心理

嫌味をいう人には、いくつかの心理的な背景が考えられます。単一の理由だけで嫌味な態度が生まれることは少なく、実際には複数の心理が絡み合って、口や態度に嫌味として表れているケースがほとんどです。まずはどのような心理が働いているのか、代表的なパターンを見ていきましょう。

イライラしているから嫌味で発散する

自分に余裕がなく、追い詰められてイライラしている人は、嫌味を口にしてしまいがちです。

抱えているストレスをどこかで発散したくて、つい嫌味な言葉がこぼれてしまうのです。これはいわゆる八つ当たりに近く、こちらには何も心当たりがないにもかかわらず、いちゃもんをつけられてしまう場合もあるでしょう。

人に対して嫉妬しているから嫌味をいう

自分にないものを持っていたり、自分より幸せそうに見える人に嫉妬して、嫌味をいってしまうパターンもあります。相手の姿は本来なら自分の理想であり、憧れる対象だったはずです。しかし、その羨ましさがいつの間にか嫉妬心に変わり、気づかないうちに嫌味な言葉として口をついて出てしまいます。

たとえば、誕生日に高価なプレゼントをもらったと聞いて「どうせ偽物じゃないの」といってしまうのは、このケースの典型といえるでしょう。

自分に自信がないから嫌味をいう

自分に自信がない人も、嫌味をいってしまうことがあります。本当は自分自身に劣等感を抱えていて、他人を叩くことで自尊心を補おうとする心理が働いているのです。

このタイプの人は、自分と似た人間を標的にしやすい傾向があります。たとえば仕事のミスが多いことを自分のコンプレックスとして抱えている場合、同じようにミスをしがちな人を見つけると「なんでそんなことでミスばっかりするんだ」と口にしてしまうのです。

自分と同じような欠点を持つ人を見ると、まるで自分自身を見ているような気分になり、それがイライラにつながって嫌味を発してしまいます。

自己愛が強いと嫌味をいってしまう

自己愛が強い人は、自分こそが絶対で特別な存在だと考えているため、何事についても相手のほうが悪いという発想に陥りやすい傾向にあります。自分は万能な存在であり、多少きついことをいっても許されると思い込んでいるため、周囲に対して平気で嫌味をいうことがあるのです。

自分の方が立場が上であることをアピールしたい

プライドが高く、人より上でなければ気が済まない、自分が下に見られることは絶対に認めたくない、という心理を持つ人も嫌味をいいがちです。自分より立場が弱い相手を見つけると、言い返してこないのをいいことに、嫌味をぶつけてくるのです。

先輩や同僚から「君は簡単な仕事しかできないから、飲みに行く時間があって羨ましいよ」といわれるようなケースが、これに当てはまります。

他人にも厳しい完璧主義者だと小言をいう

他人に対する評価基準が厳しい人は、相手が自分の求める水準の能力を発揮していないと感じるとイライラが募ります。そして、その相手を見下すような形で嫌味をいってしまうのです。

このタイプが上司の立場にいると、「仕事もできないくせに昼飯は長いな」など、理不尽としか思えない嫌味を投げかけられることもあるでしょう。

素直でないから嫌味をいう

まれに見られるのが、相手を嫌っているわけでも攻撃的な感情を持っているわけでもないのに、照れ隠しで嫌味な言葉を口にしてしまうタイプです。

たとえばプレゼントをもらったとき、本当は嬉しいのに素直に喜ぶのが恥ずかしくて「こんなものをもらってもジャマになるだけだ」といってしまうのは、まさにこのパターンです。悪意はなくても、受け取る側は傷ついてしまうことがあるため、扱いが難しいタイプともいえます。

ここまで紹介した心理を、特徴とあわせて簡単に整理すると次のようになります。

心理タイプ 主な特徴 嫌味が出やすい場面
ストレス発散型 余裕がなく八つ当たりしやすい 忙しい時期や疲れているとき
嫉妬型 羨ましさが嫉妬に変わる 相手の幸せや成功を知ったとき
自信欠如型 他人を叩き自尊心を補う 自分と似た欠点を持つ人を見たとき
自己愛過剰型 自分は特別だと思い込む 常時、相手を問わず
優位性アピール型 上下関係にこだわる 自分より弱い立場の相手に対して
完璧主義型 他人にも高い基準を求める 期待に届かないと感じたとき
照れ隠し型 悪意はなく素直になれない 感謝や好意を伝えたいとき

嫌味をいう人への対処法

嫌味を面と向かって受け止め続けていると、ストレスがたまる一方です。できることならやめてもらいたいところですが、嫌味をいうタイプの人に正面から立ち向かっても、良い結果につながることはほとんどないでしょう。

大声で言い返したり、その場で騒ぎ立てたりすることも逆効果になりやすいので避けるべきです。相手を変えることは難しくても、自分の受け止め方や返し方を変えることで、負担をかなり減らすことができます。

適当に受け流すと嫌味がきにならない

嫌味をいってくる人は攻撃的な状態になっているため、相手にしない、反撃しないことが基本の対処法になります。

少しでも言い返すと、それをきっかけにさらに攻撃を重ねてくることが多いものです。巻き込まれて疲弊するのが一番の無駄ですから、さらっと流して「へえ、そうなんですね」といった適当な相槌で切り上げてしまいましょう。

この人は嫌味をいい始めたな、と感じたら、話を最後まで真剣に聞く必要はありません。

ざっと聞いて話の区切りがついたと思ったら、にこっと笑って「へえ、そうなんですね」とかわし、コーヒーでも入れに席を立ってしまうくらいで十分です。

完全に相手にしないことで嫌味をシャットダウン

繰り返し嫌味をいわれる場合は、思い切って完全に無視してしまうのも一つの手です。最初は聞こえなかったのかと思われ、何度もいえば反論してくるだろうと期待されて繰り返されるかもしれません。しかし、そのうち面倒に感じられ、嫌味をいわなくなっていくことでしょう。

いわれたことをオウム返しにすると呆気にとられる

嫌味を何度もいわれれば、当然いやな気分になりますし、黙って聞き続けるのもストレスになります。とはいえ、正面から反撃するのは逆効果です。そんなときは、相手のいったことをそのまま繰り返す「オウム返し」で対応してみましょう。

「〇〇さんはいつもヒマでいいわよね」といわれたら「はい。いつもヒマですね」と、そのまま返してしまうのです。

反撃を予想していた相手は拍子抜けしてやる気を失い、結果的に嫌味も落ち着いていきます。

質問返しにすると嫌味がへる

いわれたことに対して、質問を返してしまう方法もあります。「その程度の提案で褒められてるんだから楽でいいわよね」といわれたら、「もっとよくするにはどうしたらいいでしょうか」と意見を求めてみましょう。

相手が本当に有益なアイディアを持っていて、こちらの成長を望んでいるのであれば、きちんと答えを返してくれるはずです。一方で、はぐらかすような態度を取るなら、単に適当な嫌味をいっていただけということになります。真面目に切り返してくる相手には、次第に嫌味をいいづらくなるものです。

相手を褒めまくることで嫌味をなくす

嫌味をいってくる相手を、これでもかというほど褒めてしまうのも効果的な方法の一つです。

嫌味をいう人は、他人の成功を素直に認められない、裏を返せば自分に自信がない人であることが多いものです。褒められて悪い気がする人はいませんから、日ごろの鬱憤が褒め言葉によって和らぎ、不満が軽減されれば、嫌味をいう頻度も自然と減っていくことが期待できます。

褒めるときは、少し大げさに感じるくらいしっかりと褒めるのがポイントです。

「本当に仕事が遅いわね」といわれたら、次のように返してみましょう。

「〇〇さんはいつも本当にテキパキ完璧にこなしていて、さすがです。追いつけるように頑張ります」
「〇〇さんのお仕事ぶりを見ていると、勉強になることばかりです。いつもすごいなと尊敬しています」

このように、思い切って褒め言葉を伝えてみてください。

いわれたことを明るく肯定する

人の幸せを妬んで嫌味をいってくる相手には、申し訳なさそうな態度を取るとかえって繰り返しターゲットにされやすくなります。むしろ、いわれたことをさらっと明るく肯定してしまうのが得策です。「子供がいないと自由でいいわね」といわれたら、「はい、自由な時間を満喫しています」とポジティブに認めてしまいましょう。

何をいっても明るく返されると、相手も次第につまらなくなり、嫌味をいうこと自体をやめていくはずです。

嫌味をいう人のまとめ

嫌味をいう人の多くは、自分に自信がなく、他人に嫉妬したり、相手の幸せを妬んだりしている傾向があります。心理の背景を知っておくだけでも、いわれたときの受け止め方は変わってくるのではないでしょうか。

対処法として基本になるのは、相手にしないことです。真正面から立ち向かえば、こちらのストレスが積もるばかりですから、まずはさらっと受け流す姿勢を心がけましょう。状況によっては、オウム返しや質問返し、あえて褒めるといった方法も組み合わせながら、自分に合ったやり方で嫌味と距離を取っていくとよいでしょう。

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