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ビジネスでは、どの業界でもチームワークが重要です。
チームでの仕事の生産性をあげるために注目されているのは、2012年からGoogleが研究し、昨年発表された人事関連の言葉である「心理的安全性」です。
ここでは、心理的安全性とはなにか、心理的安全性の重要性、心理的安全性を高める方法、また高いチームの盲点などを解説します。
この記事を読むことで、ビジネスで役に立つ知識を身につけることができます。
そもそも心理的安全性とはなにか?
もともとは英語で、「psychological safety(サイコロジカル・セーフティ)」という言葉を日本語訳にしたのが「心理的安全性」です。
心理的安全性はビジネス用語のひとつで、人事関連の言葉であり、心理学用語でもあります。
「心理的安全性」とは、他の人の反応を気にしたり評価を恐れたりせずに、本来の自分を安心してさらけ出しても、自分自身が受け入れられる環境や雰囲気のことを意味しています。
心理的安全性の起源はGoogleの研究
Googleは人事改革プロジェクトにおいて、生産性の高いチームに共通する要因を導き出そうと分析を始めました。
4年以上をかけ、Googleは生産性の高いチーム=成功するチーム作りには、以下の5つの鍵があるとして自社サイトのひとつで公開しました。
チームでリスクのあることをするときに、不安や恥ずかしさを感じないか。
スケジュール通りに質の高い仕事をするために、お互いを信頼しているか。
それぞれの目的、役割、達成までのプランは明確か。
それぞれの仕事は、それぞれの人にとって意味があるものなのか。
仕事が組織や社会に影響りぃくを持っている、変化をつくり出せると思えるか。
さらにGoogleは、上記5つの鍵の中で最も大切なのは、すべての土台となる「心理的安全性」と定義づけたことから言葉が広まりました。
心理的安全性のあるチームの状態
2014年に公開されたTEDで、ハーバードビジネススクールのエドモンドソン教授が、心理安全性に不安を引き起こす以下の4つの不安について話しています。
上記の事から心理的安全性のあるチームは、チーム内での共感や配慮がでている状態で、お互いがそれぞれの多様性を認め、それぞれの考え方をうまく活かすことができているチームです。
Building a psychologically safe workplace | Amy Edmondson | TEDxHGSE
心理的安全性を高める方法
経営者やチームリーダーの立場に立ったときに、チームに心理的安全性を提供するために具体的に以下の方法があります。
助け合うことの重要性を理解してもらう
ビジネスシーンでは、数か月前まで最新といわれたものが、現代ではすでに最新ではないというのは日常茶飯事です。
わからないことは聞きやすい関係、できないことはお互い助け合うチームの環境や雰囲気は、メンバーの精神的な余裕につながります。
自発的な発言を確保しつつ発言機会を平等に与える
どんなに優れた考えや知識を持ち合わせても、チームでシェアできなければ成果には結びつきません。しかし、なかには自発的な発言をするのが苦手なチームメンバーもいるでしょう。
チームとして生産性を高めるためには、それぞれ発言機会が均等で多様なアイディアを披露できる環境が望ましいです。経営者やリーダーは時間配分に考慮しつつ、発言をうまく引き出す必要があります。
自分自身が重要なメンバーであることを認識させる
チームとしてよい結果を引き出すためには、それぞれが自ら行動することが大切です。行動するかどうかを決定づける要因には、自己効力感も大切なひとつでしょう。
自己効力感とは、自分は達成できると確信している状況のことです。チームの中で実力を発揮するには、他人任せにならずに行動できることも重要です。
できないこともあるのも当然であるため、先の助け合いからチームとしての達成を導き出しつつ、自己肯定もできるような環境が理想でしょう。
心理的安全性の高いチームのメンバーには、自分自身がチームにとって重要であるからこそ、欠かせない存在であることを理解してもらう事が求められます。
心理的安全性を含む最高の上司になるためのルール
心理的安全性を含む前述した方法をとりつつ、Googleの2009年のプロジェクトから定義された以下の「8つのルール」は、経営者やチームリーダーとしてチームビルディングを実行するために有効に働きます。
1. よいコーチであること
2. チームを勢いづけ、マイクロマネジメントはしない
3. メンバーの成功に気を配り、積極的に関与する
4. 生産的であり、また成果主義であること
5. よいコミュニケーターであること
6. メンバーのキャリア開発を手助けすること
7. チームのための明確なビジョンと戦略を持っていること
8. チームにアドバイスできる技術的な専門知識を持つこと
心理的安全性の高いチームの盲点
心理的安全性の高いチームは、言葉をかえるとリラックスした環境にいる状態です。
場合によっては、目標達成の意識や責任感が薄れたときに、チームが安心感のせいでただのぬるま湯になってしまう危険性もあるでしょう。
公私混同することなく、それぞれが責任や目標に向かって進めるように、経営者やリーダーが適切に現場を管理することが重要です。
飛び抜けて高いスキルを持った人がいるチームの場合には、意見が偏りやすく、独裁状態となってしまうこともあります。
独裁状態では、コミュニケーションが取りにくくなってしまうため、心理的安全性の確保が難しくなってしまうでしょう。
必要に応じて役割を変更したり、メンバー編成そのものを変更したりするなどと、アレンジをしてみる事が大切です。
心理的安全性についてのまとめ
- 「心理的安全性」とは、他の人の反応を気にしたり評価を恐れたりせずに、本来の自分を安心してさらけ出しても、受け入れられる環境・雰囲気のことを意味しています。
- Googleは人事改革プロジェクトにおいて、生産性の高いチームに共通する要因の5つのキーが公開されましたが、中でもすべての土台になるのが「心理的安全性」とされています。
- 心理的安全性のあるチームの状態は、4つの不安が取り除かれた共感や配慮がでている状態です。
- 心理的安全性を高める方法には、助け合うことの重要性を理解してもらう、自発的な発言を確保しつつ、発言機会を平等に与える、自分自身が重要なメンバーであることを認識させるなどがあります。
- 心理的安全性の高いチームの盲点には、ぬるま湯にならないような現場管理やとびぬけて高いスキルを持つ人のいるチームの管理などにあります。