「理不尽」とは?意味や具体例、理不尽な人の特徴などを解説

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一度怒り出したら止まらず、どんな説得をしても無意味な人がいます。自分のことしか考えず物事をいう人に嫌な思いをしたことがある人も多いと思います。

この記事では理不尽に物をいう人の特徴や、対処法などについて解説しています。

理不尽の読み方や意味


理不尽は「りふじん」と読み、物事の筋道が通らないことという意味です。

理不尽なことの例


理不尽という言葉を最もよく使用するシーンは、こちらに非がないにも関わらず一方的に責められたり叱られたりしたときです。

上司からの伝達不足などで生じてしまった問題を、一方的にこちらのせいにされた経験がある方も多いはずです。物事の筋道が通らない事柄を「理不尽だ」といいます。

接客業のアルバイトをしていて、イライラしているお客さんからやけに怒られるなどの事柄も理不尽という言葉で表現します。

自分の力ではどうにもならないものに対しても使われる

天変地異や運命、神様のイタズラなど人間の力ではどうにもならない事態に対しても「理不尽」という言葉は使われます。

無差別に人を襲う通り魔の被害に遭った場合などでも使われ、いい意味の言葉ではありません。基本的に自分の力ではどうにもならないような、何かしらの被害や損害を受けた場合に使用します。

理不尽なことの具体例

「理不尽」は「道理に合わないこと」「言動が矛盾していること」などを意味する言葉です。一般には、権力者や高い地位を持つ者が弱者の気持ちや立場をわきまえずに強引な指示や命令を下したり、筋が通らない主張を押しつけたりすることをあらわします。

具体例としては、会社の営業担当者が顧客との販売契約を正式に締結したにも関わらず、商品の納入後に顧客側が難癖をつけて過度な値引きを要求する、といった道理に反したふるまいが上げられます。

また企業経営者が「目先の利益にはこだわらず中長期的な視野に立って事業を展開する」と表向きには公言しながら、社内では目先の利益優先を指示するといった「本音と建て前の矛盾」も、部下にとっては理不尽そのものと言えるでしょう。

そのほか飲食店や販売店の客が店側に無理難題を押しつけるモンスタークレーマーや姑の嫁いびり。医療機関でのモンスターペイシェントや、部下の人権を踏みにじる上司のパワハラなど、社会的立場が弱い人への理不尽な行為は枚挙にいとまがないのが実情です。

理不尽なことに対する対処法


「この人は理不尽なことをいう人だ」と分かっていれば事前に対策をすることができ、いくつか対処法もあります。

適切な対処法を覚えておけばストレスを軽減できるだけでなく、評価を上げられたり気に入られたりして好都合なこともあります。

理不尽なことは受け流す

理不尽なことは受け流すのが一番です。

こちらに非がないのに怒られるとイラッとし、反論もしたくなります。しかし、理不尽な人には反論をしても無駄です。正論を言っても効果がないことがほとんどなどです。

まともに取り合うだけ労力の無駄というものですから、適当に受け流してあまり気にしないのが一番の対処法です。

転職も視野に入れて心を強く持つ

たまにしか会わない取引相手が理不尽である場合はまだいいです。しかし、毎日顔を合わせる上司が理不尽である場合には非常に憂鬱になってしまいます。

心を強く持って転勤や部署異動を気長に待つか、どうしてもその仕事を続けられそうにない場合は転職も視野に入れ、理不尽な人と離れられるまで辛抱しましょう。

上手く対応できる言葉を考えておく

理不尽な人は日によっていってくる内容がコロコロ変わります。

自分がいった言葉なのに覚えていないというのはよくある話で、上司からの指示が一貫していなかったら非常に厄介です。そんな時には上手く対応できる言葉をあらかじめ考えておいたり、理不尽な人の行動を予想して手を打っておくのが有効です。

相手が怒っている場合は真摯に聞いているフリをして話を聞き、相手に合わせる場面では適当に褒め言葉を交えつつ早めに会話を終わらせられるなど対処することが出来れば、理不尽な人と付き合うストレスはかなり軽減できるでしょう。

あらゆる事態を想定しておく

他人からの理不尽な言動はうまくやればかわすことができます。しかし、自分ではどうしようもできない理不尽なことが起こった時にはもうどうしようもありません。

例えば、長い時間をかけて準備したプロジェクトが理不尽な事態に巻き込まれてしまっては困ります。そのような場合のために、事前にあらゆる事態を想定して対策を打っておくことが重要です。

野外で行うイベントを開催するのであれば時期によって天候なども考慮して事前に準備をしておくなど、理不尽な事態にもなるべく対応できるようにしましょう。

理不尽な人の特徴


理不尽な人にはいくつかの共通点があります。

感情の起伏が激しい

理不尽な人には感情の起伏が激しい人がよくいます。自分は気を使って話しているつもりが突然怒り出します。

一度怒り出すと手がつけられないため、言葉を選んで対応して静まるのを待つしかありません。

仕事に関係ないことにも文句をいう

職場の上司に多いパターンです。仕事の話をしていたつもりがプライベートの話にまで文句をいってきます。

「関係ない」などと反論してしまっては火に油を注ぐようなもの。上手に受け流してやり過ごしましょう。

自分はいつも正しいと信じ込んでいる

理不尽な人にはどんな正論も無意味です。根拠もないのに「とにかく自分は正しい」と信じ込んで疑いません。

正しいことを理論立てて説得しようとしても逆に怒りはヒートアップしてしまいますので、うまくやり過ごしましょう。

仕事をこなす能力が低い

自分のことは棚に上げて、部下に対して理不尽に怒ってばかりいる上司に限って仕事をこなす能力は低く、部下たちの悩みの種となっています。難易度は高いですが、上手に付き合っていくことが大事です。

理不尽の類語、対義語

理不尽の類義語としては「不条理」などがあげられます。

使い方にもよりますが、対義語は「道理に合わない」という意味の反対の意味を持つ、「妥当」や「正当」などを使用することができます。

「理不尽」と「不条理」の違い


「不条理」もまた「筋道が通らないこと」「道理に合わないこと」をあらわす言葉です。基本的には「理不尽」と同じ意味ですが、「不条理」については19世紀以降の西欧文学や哲学の分野でその意味と観念が探く考察された歴史があります。

まず近代文学における「不条理」とは、現実にはありえない展開によって常識を覆す効果を得るというナンセンスな表現手法のこと。また西洋哲学における「不条理」とは、「世界の意味を論理的に解明することは不可能である」という絶望的な状況を意味します。

前述したように「理不尽」と「不条理」は基本的には同義語ですが、「不条理」は文学や哲学の影響もあって「人間社会の葛藤や対立などの不調和」や「人間の理性が直面する解決不可能な観念」といった深いニュアンスも含まれます。

理不尽の例文

例文
・部長はいつも理不尽に部下を叱っている。
・彼が交通事故に遭うなんて、世の中は理不尽なことばかりだ。

理不尽の英語表現


理不尽の英語表現として適当なものは「unfair」や「unreasonable」「unjust」などがあげられます。

「unjust」はやや形式ばった言葉のため使い方には気をつけましょう。

例文

Destiny is unfair.
運命は理不尽だ。

理不尽についてのまとめ

  • 「理不尽」は「りふじん」と読み、物事の筋道が通らないことという意味です。
  • 「理不尽なこと」の具体例としてはモンスタークレーマーやパワハラなど、社会的立場が弱い人に対する道理の通らない言動があげられます。
  • 自分に非がないのに一方的に責められた時などによく使用し、理不尽なことをいわれた時は下手に反論せずうまくやり過ごすといいでしょう。
  • 理不尽な人の特徴としては感情の起伏が激しかったり、自分はいつも正しいと信じ込んでいたりするなどがあげられます。
  • 理不尽の類語としては「不条理」などがあり、対義語には「妥当」や「正当」を使用できます。
  • 「不条理」は「理不尽」の同義語ですが、近代文学と哲学においてその意味が深求されたため「人知を超えた非論理的な不調和」という哲学的なニュアンスも含まれます。