ビジネスシーンでは、折り目のついたお札や使い古されたお札を使うことが失礼になってしまう場面があります。知っておくべき新札・ピン札が必要な場面と、急な時でも慌てない対処法をまとめました。

そもそも新札とピン札の違いは未使用か否か

よく耳にする新札、ピン札という言葉ですが、このふたつには明確な違いがあるのをご存知でしょうか?

・新札…発行されてから未使用のお札
・ピン札…使用されているが、シワや折り目のついていないきれいなお札

あらかじめ新札が準備できればベストですが、シワや折り目のないピン札との見た目の違いはほとんどないので、許容範囲として使われる場面も多いようです。

新札が必要な場面は主に慶事

ビジネスシーンで新札が必要になる場面は、いわゆる慶事の時です。
会社規模では、開店開業のお祝い、新社屋の落成祝い、新社長の就任祝いなどです。
個人的なお付き合いでは、同僚や部下の結婚や出産祝い、栄転祝いなどがあげられます。

では、そもそもどうして慶事には新札が必要なのでしょうか?
新札は通常、銀行で両替でもしない限り手元にはないものなので、事前に準備して「喜ばしいお祝いごとを心待ちにしていましたよ」という意味を込めているのです。

また、開店や結婚式など、お祝い事の席はあらかじめ日時のお知らせをいただくものなので、それに向けて「準備して待っていましたよ」という気持ちを表すことにもなります。

いずれにしても、受け取った人の気持ちを推し量る細やかな気配りで、日本人ならではのマナーとも言えそうです。

通夜や葬儀など新札がNGな場面に注意

新札を用意する時以上に気をつけたいのが、新札を使ってはいけない場面です。
先ほど触れたように、新札はあらかじめ準備しないと手に入りにくいものなので、通夜や葬儀に持参する御香典に新札を使うと「不幸が起きることを準備して待っていた」という印象を与えかねません。

だからといって、あまりしわくちゃなお札を使うのも失礼になってしまいます。
もし、新札やピン札しかないという場合には、お札を折って、1本折り目を付けることで旧札とみなされます。

また一方で、「人に差し上げるお金なのだから新札の方が良い」という声も聞かれるようになってきています。
しかし、ご遺族の方々が全員そういった風潮を承知しているわけではないので、嫌な気持ちにさせることや、誤解を避けるためにも、新札を使わない気遣いはした方が良いといえます。

新札を手に入れるためには銀行や会場のホテルへ

続いては、いざという時慌てないための新札が手に入る場所をいくつかご紹介します。

銀行の窓口
平日に行ければ窓口で両替可能。手数料がかかる場合もあります。
銀行の両替機
小さな支店ではない場合もあるので注意が必要です。
ゆうちょ銀行窓口
店舗によっては不可なところもあるようです。
会場のホテル
結婚式を行うホテルでは、新札への両替を行っているところが多いようです。ただし、額に限りはあるので事前に電話で問い合わせておいた方が安心です。
デパートの文具売り場
大手デパートの文具売り場では、祝儀袋を買った時のサービスとして、新札への両替をしてくれるところもあります。注意点として、あくまで祝儀袋を買った方へのサービスだという点には注意しましょう。

裏技!お札をアイロンでピン札にする方法

両替できるところを探したけれど全てダメだった…そんな時に試してほしいのが、アイロンでお札のシワを伸ばしてピン札にしてしまう方法です。

アイロンでお札のシワ伸ばしのやり方

<準備するもの>
・できるだけシワの少ないお札
・アイロン
・水(あればアイロンスプレー)
・あて布(ハンカチなど)
<手順>
1.お札を水やアイロンスプレーで湿らせる
2.お札の上にあて布を置く
3.低温でアイロンをかける
4.裏面も同様に繰り返す
<注意点>
・高温でやると熱で変質する恐れがあります。こまめに確認をしながらシワをのばしましょう。
・ホログラム(新1万円札と新5千円札にある偽造防止&識別マーク)は熱に弱いので、避けてアイロンがけをしましょう。
・水に洗濯のりを溶かしたり、アイロンスプレーを使った方がよりきれいに仕上がります。
・アイロンをかけた後に丸まってしまうのを防ぐために、雑誌などにはさんでおくとよいでしょう。

新札みたいにパリッとさせる裏ワザに大根おろし

テレビで紹介されて話題になったのが、大根おろしを使ってお札のシワを取る方法です。

<準備するもの>
できるだけシワの少ないお札
アイロン
大根おろし
キッチンペーパーやふきん
<手順>
1.大根をおろしてキッチンペーパーに包む
2.お札に1のキッチンペーパーを軽く当てながら絞り汁で濡らす
3.低温でアイロンをかける
4.裏面も同様に繰り返す

なぜ大根おろしでお札のシワが伸びるのかというと、その秘密は大根に含まれるアミラーゼにあります。
アミラーゼはデンプンを分解する酵素なので、お札の強度を増すために塗られているデンプンを分解します。そこにアイロンで熱を加えると水分が蒸発し、デンプンがかたまってパリッと新札のように仕上がります。

まとめ

慶事には新札を準備して、祝う気持ちを相手に伝えることがスマートなビジネスマナーです。
忙しくて銀行に行けなかった場合には、会場となるホテルのフロントや、大手デパートの文具売り場で祝儀袋を買った時に聞いてみるのがおすすめです。
アイロンを使って自分でピン札に仕上げる裏ワザも、知っておくといざという時に役立ちます。

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