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冠婚葬祭や引っ越しの日程を決めるときに、「大安」「仏滅」などのお日柄を気にしたことのある人もいるでしょう。
言い伝えや慣習から「お祝いごとは仏滅は避けたほうがいいのかな」「やっぱり結婚式は大安の日を選びたいな」のように日を選ぶことはあっても、そもそも大安や仏滅とはどこからきたものなのか、どんな意味があるのかを知らない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、「仏滅」について、意味や由来、様々な解釈、仏滅にしてはいけないことやしても問題ないことなどを解説します。
自分はお日柄を気にしないという人でも、仕事関係や親せきとの付き合いの中でマナー違反だと思われることがないように、社会人の知識として知っておくと心強いでしょう。
仏滅とは
仏滅の読み方と意味
仏滅は「ぶつめつ」と読みます。
「仏滅」は日本大百科に次のように説明されています。
旧暦1月と7月の4・10・16・22・28日、2月と8月の3・9・15・21・27日、3月と9月の2・8・14・20・26日、4月と10月の1・7・13・19・25日、5月と11月の6・12・18・24・30日、6月と12月の5・11・17・23・29日。この日に病気になると長引くなどというが、もちろんなんの根拠もない。
それにもかかわらずいまでも婚礼など祝い事を避ける人がある。
「仏滅」は六曜の中では「大安」とともに広く知られる日といえます。全てにおいて「凶」とされ、特に結婚式などのお祝いごとは縁起が悪いので避けるのが良いとするのが一般的です。
仏滅とはどんな日?
六曜とは
仏滅は六曜の中のひとつですので、まず、六曜について説明をします。
六曜(ろくよう)とは、吉凶を定める基準となる6つの日のことです。もともとは中国で時刻の吉凶占いとされたものが日本に伝わったものです。六曜が記載されたカレンダーをもあり、新しいことを始めるときや冠婚葬祭の日どりを決めるにあたり、相応しい日を選ぶのに六曜を参考にすることが多くあります。
六曜は次の6つです。
先勝(せんしょう・さきがち)
友引(ともびき)
先負(せんぷ・さきまけ)
仏滅(ぶつめつ)
大安(たいあん)
赤口(しゃっこう)
七曜日が日月火水木金土を順番に繰り返すのと同じように、六曜も先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口を一日ずつ順番に繰り返します。
七曜日と違うのは、旧暦の月初めの日がどの日になるかが決められているということです。その日になると繰り返しの途中でも強制的に決められた六曜があてはめられ、そこからまた順番に繰り返していくという仕組みです。
例えば1月の1日は先勝と決まっていますから、1月2日はどの年でも友引になります。意外に思うかもしれませんが、このようにどの日がどの六曜にあたるのかは年によって変わるものではありません。「今年は仏滅が多いな」とか「今月は大安が多くて縁起がいいな」というようなこともありません。
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仏滅の由来
中国で生まれたとされる六曜は、14世紀の鎌倉時代から室町時代にかけてのころに日本に伝わってきたとされます。
「仏滅」という名前は初めからそうだったわけではなく、「虚亡」→「物滅」→「仏滅」と変わってきました。
もともとは「虚亡/空亡」と呼ばれていたものが、すべてが虚しいということから「物滅」と呼ばれるようになり、さらには仏も滅びるようなという意味で「仏滅」と記されるようになったといわれます。
仏滅には「仏」の字がつくことから、仏教が関係していると思われがちですが、前出の通り六曜は中国が由来です。インドで釈迦が説いた仏教とは結びつくものではないのです。
仏滅のさまざまな解釈
仏滅は一般的に縁起が良くない日とされていますが、少し違った解釈もあります。
「”物滅”の字から本当は良い日」という解釈
仏滅は初めからこの漢字があてられていたのではなく、「虚亡」→「物滅」→「仏滅」と変化して今の仏滅の表記になったといわれます。
この「物滅」の字から、「あらゆる物が一旦滅んで、新しく物事が始まる」、ひいては「仏滅はなにか物事をはじめるには良い日である」という解釈もあります。
「午後からは大安になる」という解釈
これはあくまで一つの説なのですが、仏滅は午後から縁起のよい時間になるという解釈もあります。
一般的には仏滅は終日が凶とされています。午後から縁起が良くなるという説の根拠になっているのは「仏滅の次の日は大安なので、午後になると次の日に向けて運気が上がっていく」という考え方です。
しかし、これに従って考えると大安の翌日は赤口なので、大安の日は午後から運気が下がることになってしまいます。全ての六曜において午後からは翌日の運気が影響するとなるとかなりややこしいことになるでしょう。
六曜の運気については元々「これが正解」というはっきりしたものはありませんので、凶日といわれる仏滅に少しでも気分良く過ごす知恵として、一部で言い伝えられたのかもしれません。
仏滅にしても問題ないこと
お葬式やお通夜
お祝いごとは縁起を担いで六曜を気にする人が多いですが、お葬式などの弔事はどうしたら良いのか悩むこともあるでしょう。
仏滅はお祝いごとには向かないとされていますが、お葬式やお通夜を行うのは特に問題はないと考えて大丈夫です。
仏滅は「仏」の字が使われていることから、六曜が仏教と関係があるように思う人もいるかもしれませんが、実は六曜は宗教とは関係のないものです。仏式のお葬式の場合でも、宗教上の問題にはなりません。
六曜の中でお葬式やお通夜に向いていないとされるのは「友引」です。友引はもともとは「物事に勝負のつかない日」なのですが、「友を引く」という字面から故人が人を連れて行ってしまうことを連想させるため、友引にお葬式やお通夜を行うことを嫌う人もいます。
法事
3回忌などの法事を仏滅に行うことも問題はないと考えてよいでしょう。
ただ、不意に訪れるお葬式やお通夜と違って、法事の日程はある程度調整がきくものです。親族の中には仏滅に法事をとり行うことを良く思わない人がいないとも限りません。身内でよく話し合って、皆が納得できる日にちを選ぶことが一番大切です。
引っ越し
仏滅はお祝いごとや新しいことを始めるには適さない日とされています。引っ越しも仏滅は避けたいと考える人も多くいます。
しかし、視点を変えて考えると引っ越しに向いている日ともいえます。もともと仏滅は「物滅」と記していたいた時期もあり、「あらゆる物が一旦滅んで、新しく物事が始まる」という意味を持つ日という解釈もあります。
この解釈をあてはめると、リセットして新しい生活を始める引っ越しは仏滅に向いているともいえるでしょう。
また、仏滅の引っ越しを避ける人が多いことから、仏滅は引っ越し料金を割引している業者がもあるようです。六曜の運気とは無関係ですが、お得に引っ越しをしたいなら仏滅を選ぶのも一案でしょう。
仏滅にしてはいけないこと
入籍・結婚式
仏滅は何事にも凶とされる日で、特にお祝いごとは避けるべきというのが一般的な習わしです。
六曜の運気は根拠がはっきりしているものではなく言い伝えではありますが、結婚式などのおめでたいイベントは大安にすべきと考える人も多くいます。
本人や身内が気にしなければ仏滅でも良いのではないかと思う人もいるかもしれませんが、仕事関係も招待しての披露宴となると、さまざまな考えを持った人が集まります。中には気にする人もいるかもしれませんから、仏滅の結婚式は避けたほうが無難です。
ただ、一般的には人気のない日なので、費用を安くしたい人は仏滅を選ぶのも一案です。結婚式場の中には仏滅は料金を割引しているところもあります。特に若い同士の結婚式では六曜を気にせず日取りを決める人も増えてきているようです。
納車
納車は仏滅は避けたほうが良いとされます。
車は事故に繋がると大変なことになりますから、縁起を担いで運気の良い大安、または友引・先勝・先負の吉の時間帯を選ぶのが一般的です。
仏滅と同じく赤口も納車には向かない日とされています。赤口は吉の時間帯もありますが、赤が事故につながる血を連想させることもあり、納車の日としては好まれません。