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一定の期間にどれくらいの割合の社員が離職したかを示す離職率は、企業側にとっても求職者側にとっても注目すべき数字です。
この記事では、離職率の計算方法や企業全体の離職率の平均といった基本的なことから、離職率が高い企業の特徴や離職率が高い業界、低い業界のランキングなど気になる情報を解説します。
離職率とは
離職率とは「ある時点(起算日)に在籍していた人数のうち、一定期間後に退職した人の割合」です。離職率が高い企業は社員が定着しにくいということになりますから、求職者にとっては長く働けるかどうかを見極める指標となります。
企業側にとっては、離職率を他と比べることで自分の会社の状況がわかり、対策を打つべきか否かなどの判断材料となります。また離職率が低ければ、求人情報などに記載することで居心地のよい職場環境をアピールすることが出来ます。
離職率の計算方法
離職率の計算方法は法律で定められたものはありません。一般的には期首~期末の年度で計算されることが多いですが、それ以外にも「新入社員の3年以内の離職率」「中途入社社員の1年間の離職率」などのように、期間や対象を設定することで目的に応じた離職率を算出することができます。
式で表すと「一定期間の離職者数÷起算日における在籍者数×100」となります。期間の間に増えた社員については除外して計算するのが一般的です。
2019年4月1日時点の社員数:200名
2019年4月1日~2020年3月末までの離職者数:10名
離職率=10÷200×100=5.0%
2017年4月1日に入社した新卒社員数:30名
そのうち2020年3月末日までに離職した社員数:3名
離職率=3÷30×100=10.0%
2017年から2019年まで毎年5名ずつ計15名を採用し、そのうちの3名が1年以内に離職した場合
離職率=3÷15×100=20.0%
離職率の算出においては期間も対象も決められた規定はないため、企業によってさまざまな基準で算出されたものが発表されています。従って、離職率〇%とうたわれている場合、どのくらいの期間でどのような対象で算出されたものかを確認することが大事です。
「離職率」と「定着率」の違い
社員が長く在籍しているかどうかの指標として「定着率」を用いる場合もあります。「離職率」はどれくらいの社員が離職したかをあらわすものですが、逆に、離職せずに企業にとどまっている社員の割合を示したものが「定着率」です。定着率は「100%から離職率を引いた数値」であらわされます。離職率で見るなら低いほうが、定着率で見るなら高いほうが長く在籍している社員が多いということになります。
離職率は英語でなんて言う?
英語で離職率は「turnover」です。「当社の離職率は低い」を英語で表現するなら「Our company has a low rate of turnover.」となります。
離職率の平均はどのくらい?
日本企業全体の離職率は14.6%
厚生労働省発表「平成30年雇用動向調査結果の概要」によると、平成30年度の常用労働者数に対する離職率は14.6%でした。この調査では、離職率を「年間の離職者数を1月1日現在の常用労働者数で割り100を掛けたもの」で計算しています。
一般労働者とパートタイム労働者で分けて見てみると、一般労働者の離職率は11.3%、パートタイム労働者の離職率は23.6%でした。男女別に見ると、男が12.5%、女が18.5%という結果になっています。
ここ10年の離職率を見てみると、最低は平成23年の14.2%、最高が平成25年の15.6%で、毎年15%前後で落ち着いています。
大卒者の3年以内の離職率は31.8%
新卒で就職した人の離職率がどれくらいなのかは、採用する企業側にとっても就活をしている求職者にとっても気になるところでしょう。
厚生労働省が平成30年に発表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、平成27年度に卒業した新規大卒就職者の離職率は31.8%でした。
事業所の規模で見ると、5人未満が57.0%と最も高く、1,000人以上が24.2%と最も低い結果で、規模が大きくなるにつれ離職率は低くなっています。
離職率が高い企業の特徴
離職率は企業によってまちまちです。同じ条件で算出しても、離職率が0%の企業もあれば平均より随分と高い企業もあります。離職率が高い企業にはいくつか考えられる特徴があります。実際は原因はひとつではなく複合的な場合が多いといえます。
賃金が低い
何年か働いてスキルや経験が上がっても給料が上がらず、低い賃金のままで働かなくてはならないのは辛いものです。賃金の低さは中小企業を中心に離職理由の上位にあがっています。
年間休日が少ない
年間を通じて休日が少ないことも離職を考える理由のひとつです。特にシフト制で連休が取りにくかったり、サービス業などで人と休みが合わない場合などにはストレスが溜まりやすいといえます。募集要項に「週休2日制」とある場合、毎週2日休日があると理解しがちですが、実は「週休2日制」と「完全週休2日制」は意味が違います。完全週休2日制は毎週必ず2日休みがあるということですが、週休2日制は月に1度以上週2日の休みがあるという意味です。入社前に勘違いをしているとなおさら休日が少なく感じて退職を考えるようになる人が多いでしょう。
有給や育児休業などを取得できない
有給や育児休暇は法律で定められた労働者の権利ですが、実際の取得のしやすさは企業によって変わってきます。前例がない、言い出しにくい、などの理由から休暇を取りにくい風土が出来上がってしまっている企業も中にはあります。もし結婚したら…子供が出来たら…と考えて、休暇が取りやすく福利厚生が充実した職場に転職していく人もいるでしょう。
残業や休日出勤が多い
仕事量が多く、残業や休日出勤が慢性化している企業も離職者が多くなる傾向があります。
仕事の精神的負担が大きい
売上ノルマが厳しい仕事や、顧客から激しいクレームを受けることが多いような仕事は精神的な負担が大きくなります。精神的負担がかかると仕事に行くこと自体が辛くなり、離職せざるを得ない状況になってしまうこともあるでしょう。
セクハラ・パワハラなどの問題がある
仕事の内容以外でも、上司から理不尽なことで怒鳴られたり、セクハラまがいのことが頻繁に行われている環境の職場だと、社員の精神面に大きな負担がかかります。このような問題は根本的に解決するにはパワーを要するケースが多く、転職で環境を変えることを選ぶ人が多いといえます。
離職率が高い業界ランキング【上位5業界】
離職率は企業によってまちまちですが、統計をとってみると、離職率が高い業界と低い業界があります。新規大卒就職者の3年以内の離職率が高い上位5業界は次の通りです。
※参考:新規学卒就職者の離職状況
第1位:宿泊業・飲食サービス業
宿泊業・飲食サービス業は、およそ半数にあたる49.7%の人が3年以内に離職している非常に離職率が高い業界です。
この業界に該当するのは、居酒屋やファミレスなどの飲食店のスタッフなどです。離職理由としては、勤務時間が不規則なこと、人手不足で長時間労働を強いられる場合が多いこと、お客様から直接クレームを受けるケースが多いことなどが考えられます。
第2位:教育・学習支援業
続いて離職率が高いのは教育・学習支援業で46.2%です。授業以外にも準備やテストの採点など業務量が膨大なことや、昨今はモンスターペアレント問題で精神的にも負担がかかることが原因と考えられます。
第3位:生活関連サービス業・娯楽業
美容師、パチンコ店などレジャー関連施設のスタッフ、葬儀社のスタッフなどがこれにあたります。勤務時間が不規則なことや、体力や気を遣うことが多いのが原因と考えられます。
第4位:医療、福祉
医師、看護師、薬剤師、介護施設のスタッフなどです。慢性的に人手不足の業界で激務であることなどが原因と考えられます。また看護師は女性の比率が圧倒的に高く、結構、出産といったライフステージの変化で離職していく人が多いのも離職率が高い原因のひとつです。
第5位:小売業
百貨店、コンビニ、スーパーなどのスタッフです。労働時間が不規則でまとまって休みがとりにくいことや、販売ノルマを課せられることなどが原因と考えられます。
離職率が低い業界ランキング【上位5業界】
新規大卒就職者の3年以内の離職率で見た、離職率が低い上位5業界は次の通りです。
※参考:新規学卒就職者の離職状況
第1位:電気・ガス・熱供給・水道業
電気・ガス・熱供給・水道業の離職率は10.8%と、平均のおよそ1/3の低い離職率です。インフラ業界は業績が景気に大きく左右されることがなく安定していて待遇が良い企業が多いのが離職率を低くしていると考えられます。
第2位:鉱業、採石業、砂利採取業
なじみは薄いですが、石油などの資源を扱っているのがこの業界です。離職率は12.4%です。基本的にBtoBの仕事で接客サービスなどのストレスを感じる場面がないこと、競争相手が少なく安定していることなどが働きやすく離職率を低くしている要因と考えられます。
第3位:製造業
自動車製造業、電気機械製造業の離職率は19.5%です。大企業が多く給与水準が他と比べて高いところが多いことや、世界的に知られている企業も多くその企業自体で働くことがステイタスとなることなどが離職率を低くしていると考えられます。
第4位:金融・保険業
銀行や保険会社などの金融業は給料が高いことで知られています。特に役職者は高収入が見込めるので、一度入社すると長く働く人が多い業界です。
第5位:複合サービス事業
複合サービス業には郵便局、農業協同組合などが分類されます。離職率は25.3%です。
離職率についてのまとめ
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