管理職の仕事と役割って?管理職に向いている人の特徴を解説

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「管理職」という言葉をよく耳にしていても、実際にはどのような役職をさすのかを知らなかったり、管理職の役割について考えたことがない人も多くいることでしょう。

この記事では管理職の定義、管理職の役割や仕事内容、またどんな人が管理職に向いているのかなどを解説します。

そもそも管理職とはなにか?

会社員には係長、課長、部長などの役職があり、どの役職からを「管理職」とするのかは企業によってまちまちですが、課長以上の役職者を管理職としている企業が多いです。

労働基準法では「管理監督者」を以下のように位置づけています。

管理監督者の位置づけ
・労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有していること。
・労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な責任と権限を有していること。
・現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないようなものであること。
・賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること。

引用:厚生労働省 管理監督者の範囲の適正化

しかし、管理職と管理監督者は、厳密には同じものではありません。

管理職とは企業内での位置づけであり、管理職でも労働基準法の管理監督者の要件を満たしていなければ、管理監督者とはいえない場合もあります。

管理監督者の要件が適用される職についている人を、管理職としている企業も少なくありません。

しかし、管理労働者は経営者寄りの立場と考えられるため、労働時間・休憩・休日・割増賃金において一般社員の規定が適用されません。

給与面では役職手当がつく場合が多いですが、管理職への昇格により残業手当がつかなくなり、給料が減ったという話もあります。管理監督者は、労働基準法の次の規定の適用を受けないため注意しましょう。

1.労働時間(32条)・・1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならない。
2.休憩(34条)・・1日6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければならない。
3.休日(35条)・・毎週少なくとも1日の休日(法定休日)を与えなければならない。
4.割増賃金(37条)・・32条の法定労働時間を超え、または35条の法定休日に労働させた場合は、所定の割増賃金を支払わなければならない。

管理職の仕事と役割

管理職の仕事は文字通り「管理」をすることです。自分が実務について結果を出すのではなく、マネジメントが主な管理職の仕事内容を、以下では具体的に解説します。

管理職は情報伝達・共有が仕事

管理職は事業方針、営業戦略などを決定する経営会議に出席し、決定したことを自分の部署のメンバーに伝達するのが仕事の一つです。

自部署では会社の決定向けてどのように関与していくのかや、経営目標を噛み砕いて部下に伝えるのも管理職の役割です。

部下からの意見や提案を、経営側に伝えていくことも管理職の役割でしょう。

チームビルディングも管理職の仕事

チームビルディングとは、メンバーそれぞれが主体的に能力を発揮しつつ、チームとして一体性を持ち共通のゴールを目指し進んでゆく組織づくりのことをさします。

チームとして進むべき方向性を打ち出し、部下一人ひとりの役割設定と動機づけを行い、PDCA(Plan=計画・Do=実行・Check=評価・Action=改善)サイクルを回しながらチームを運営していく事も管理職の重要な役割です。

部下の目標管理も管理職の仕事

部下の目標管理は、管理職にとって重要な仕事です。まずは部下に会社、チームの方向性を理解させ、自分の役割と長期・短期の目標を設定します。

目標は設定しただけでは意味がなく、進捗管理と見直しが必要です。定期的に部下との面談を実施するなどし、フィードバックしていくことが大切です。

部下の査定・評価は管理職の仕事

部下の人事評価も管理職の重要な仕事のひとつです。人事評価は目標の達成度やその過程などを評価するものですが、給料を決める材料にもなるため、慎重かつ公平に評価しなくてはなりません。

管理職自身が部下と目標をしっかり共有していることや、部下から目標達成についてどのような活動を行ったのかをきちんと聞き出せること、人事評価の基準に沿って公平に判断することなどが人事評価のポイントです。

承認・決裁も管理職の仕事

管理職には会社から承認・決裁の権限が与えられており、与えられた権限内で、部下の差し出した案について採否を決めます。

自分で決裁したものは管理職自身の責任であるため注意が必要です。

管理職に向いているのはどんな人か

仕事ができる人が全員管理職に向いているわけではありません。トップセールスを記録する営業マンでも、管理職になると思ったような結果を出せない人もいます。

どんな人が管理職に向いているのかは以下で解説します。

企業の分野に精通した人が管理職に向いている

当前のことですが、管理職は企業の分野に精通していて、経験を積んでいることが必要です。

決断力にブレがない人も管理職に向いている

管理職は部下の目標設定と管理が大きな仕事であるため、部署の目標、課題をどう成し遂げるか、成し遂げるためになにをするのかを決定することが求められます。

考えにブレがなく、決断したことは自分で責任をとれる気質が備わっていることが管理職には必要です。

マルチタスクが得意な人は管理職に向いている

管理職は自分の目の前にある仕事だけを見ていればよいわけではありません。常に複数の部下の仕事を管理しつつ、経営側の状況も気にしていなければなりません。

ひとつのことに没頭するタイプの人よりも、複数のことを同時進行できるタイプの人のほうが、管理職に向いています。

 

 

管理職に必要なのはリーダーシップよりマネジメント力

マネジメントは目標達成に向けて組織を管理することで、自らの権限で指示命令を下します。ゴールを示し、到達する手段を決定し、管理・調整していく力です。

リーダーシップはチームの指揮を高め、同じ目標に向けて一丸となるべく行動することです。自らが模範となり、実際に行動しメンバーを牽引していく能力です。

管理職は経営側の立ち位置であるため、マネジメント力が重要視されます。しかし、中間管理職といわれる、よりメンバーに近い位置にいる管理職は、リーダーシップを求められる場面もあるでしょう。

 

 

管理職についてのまとめ

  • 管理職は多くの企業で課長以上の役職をさしています。
  • 労働基準法では、職務内容・責任と権限・勤務態様・地位にふさわしい待遇を鑑みて「管理監督者」を定義しています。管理監督者は、労働基準法の労働時間、休憩・休日、割増賃金について適用外です。
  • 管理職の仕事と役割は主にマネジメントであり、上層部からの情報を伝達すること、チームビルディング、目標管理、部下の査定や決裁が含まれます。
  • 管理職に向いている気質として、知識と経験が備わっている、決断力があり考えにブレがなて、マルチタスクが得意、などがあげられます。
  • 管理職はマネジメント力が重要視されますが、中間管理職ではリーダーシップを求められる場面も多々あります。