医療事務の給料はどのくらい?|女性に人気の理由や給料アップの方法についても解説

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医療事務は女性を中心に常に安定的な人気を保っています。
転職時に医療事務を候補のひとつに考えている人もいるかと思いますが、そんなときに気になるのが収入面でしょう。

この記事では、医療事務の平均的な給料、勤務体系や待遇、仕事内容など、医療事務の仕事についての基本を解説していきます。
また、医療事務が女性に人気の理由や、医療事務として働く中で給料をアップしていく方法もあわせて紹介します。

医療事務の給料の平均はどれくらい?


転職情報サービス「doda」の調べによると、医療事務の平均年収は285万円です。
これは、一般事務331万円、営業事務330万円など、医療事務以外で人気のある事務職と比べると15%程低い金額となっています。

年代別で見た場合、20代 268万円30代 301万円40代 321万円50代~ 332万円、となっており、年齢が高くてもさほど給料は変わらないことがわかります。

正社員の場合

正社員の月給は、先ほどの平均年収は285万円を月収+ボーナス2か月分として考えた場合、20万円程度となります。
勤務する都市によっても給料には差があり、東京、大阪といった大都市圏は高く、地方に行くと低くなる傾向があります。

医療事務は派遣社員やパートでの働き方も選びやすい職種ですが、正社員は安定的な雇用が見込めるのがメリットといえるでしょう。

派遣社員の場合

派遣社員の場合、東京などの大都市圏では時給1,400円を超える募集が一般的です。仮に1日8時間で月20日勤務したとすると月に224,000円程になり、正社員と比べて遜色ない収入を得ることができるといえるでしょう。

派遣は希望条件に合った職場を派遣会社が探してくれるのでミスマッチが起こりにくいのがメリットですが、ボーナスなどもなく、長期雇用が約束されているわけではないという点は、仕事探しの際に気を付けなければならない点です。

パートの場合

パートの場合は、東京都で1,100~1,200円くらいが平均的な時給です。地方ではこれより低めの900円くらいからになるでしょう。

医療事務は結婚、出産を経てパートで働く人も多い職種です。パートは週に数日、1日数時間など働き方が選べるところや、残業がほとんどなくフルタイムでの勤務が難しい人でも続けやすいのがメリットです。

医療事務の給料がそれほど高くない理由

医療事務の給料は、残念ながら高い方だとはいえません。医療業界は給料が高いイメージがある中、なぜ医療事務の給料はそれほど高くないのでしょうか。

まず、医療事務は大変人気ある職業だからという理由が考えられます。
人気なのに給料が安いというのは不思議に思えるかも知れませんが、人気があるということはそれだけ働く場所を探している人がいるということです。雇用する側にとってみれば、よい条件を出さなくても人が集まってくるのですから、自然と給料は低めの設定になってしまうでしょう。

また、特別な資格がいらないことも理由のひとつでしょう。給料に資格手当などが上乗せされないため、低めの金額になってしまいます。

医療事務の仕事は比較的残業が少ないということも理由として考えられます。
月初は比較的仕事量が多く残業になる日もあるようですが、ひと月を通して毎日遅くまで残業が続くということはまずありません。また、病院やクリニックは休日が決まっているため、休みもしっかりとれます。
残業代や休日出勤代が加算されないため、給料も少なくなってしまう傾向にあるのでしょう。

医療事務の勤務体系や待遇

勤務体系

医療事務の勤務体系は、勤務している病院やクリニックによって変わってきますが、基本的には勤務先施設の診療時間に準じます。
診療時間が9時~19時、週2日休診というようなところであれば、勤務日や時間も施設に合わせたものとなります。診療時間が長かったり休診日がないところでは、シフトを組んで交代制で勤務するようになるでしょう。

派遣やパートで働く場合は、フルタイム以外の勤務体系で働く人も多くいます。
午前中だけ、週に3日だけ、繁忙期にあたる月の前半だけ、というように、フルタイム以外の募集も多いのが医療事務の特徴でもあります。

休日・有給休暇

休日についても勤務している医療機関によって違いがあります。
休診日を週に2日設けているところであれば、休日も施設の休診日に合わせたものになるでしょう。しかし、年中無休の病院などに勤務した場合は、4週8休制のようなシフト制になります。

有給休暇や産休・育休制度の利用についても勤務先の制度次第ということになりますが、一般的には、大きな総合病院のほうが制度が充実しているようです。

パート勤務の場合の有給や各種制度の適用については、採用時に確認しておくことをおすすめします。

社会保険の有無

正社員で働いていれば、健康保険や厚生年金といった社会保険制度は適用されると考えてよいでしょう。パート勤務の場合は、勤務先の規定によって社会保険が適用されないことも考えられます。
有給休暇の制度と同様に、社会保険制度が適用されるかどうかは、採用時に確認しておきましょう。

派遣社員の場合の社会保険は、勤務先の制度ではなく派遣会社の制度が適用されます。社会保険が適用されるかどうかは登録している派遣会社に確認してください。

ボーナスや残業代

ボーナスや残業代が支給されるかどうかも、勤務先の規定によります。
正社員で雇用されている場合はボーナスを期待したいところですが、勤務先によっては支給がないところもあるようです。
残業代も毎月の残業時間に応じて支払われる場合もあれば、みなし残業といって、給料があらかじめ一定時間分の残業代を組み込んだものとして設定されていているケースもあります。この場合には別途残業代の支払はないということになります。

派遣やパートのように時給で働いていれば残業した分も時給が支払われますが、医療事務の残業がさほど多くなることはないようです。

医療事務は給料が安くても女性に人気の3つの理由

渾身
医療事務は事務職の中でも給料が安いほうなのですが、女性に不動の人気があります。その理由を見ていきましょう。

無資格・未経験でも仕事ができる

医療事務が人気の理由のひとつに、特別な資格や専門知識がいらないということがあるでしょう。
医療にかかわる職業というと専門的な知識や資格が必要なものが多いですが、医療事務は資格を持たない未経験の人でも就くことができます。

また、学歴によって収入が大きく左右されることもなく、誰にでもチャレンジしやすい職業といえるでしょう。

勤務地を選ばず就職できる

医療事務の仕事内容は、勤務する病院が変わっても基本的に変わりがありません。また、病院がない町というのはないので、引っ越しをしても新しい住まいの近くで仕事が探しやすいのがよいところのひとつです。

年齢が関係なく、再就職もしやすい

医療事務の仕事は年齢に左右される要素が少なく、採用時に新卒にこだわったり、年齢がネックになるケースもあまりないようです。患者さんに接する場面もあることを考えると、ある程度社会経験のある人の方が相応しいと考える病院もあるでしょう。

医療事務の仕事は再就職しやすいのも特徴です。
一度覚えた仕事はどこの病院に行っても使えます。短時間のパート勤務を募集しているところも多いこともあり、結婚、出産で一度仕事を離れた人が、数年後に再度、医療事務の仕事に就くケースも珍しくないようです。

医療事務のおもな仕事内容

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ここでは、医療事務のおもな仕事内容を確認しましょう。事務とはいえ、患者さんと接するシーンも多く、コミュニケーション力やおもてなしの心も求められます。

窓口・受付対応

病院の窓口で患者さんの対応をする仕事です。
病院に訪れた患者さんを迎え、保険証を預かりカルテの情報登録をしたり、診察券を発行したりします。診察後は会計をして患者さんから診察料をいただき、領収書や処方箋をお渡しして、次回の予約などを承ります。

レセプト業務(診療報酬請求)

レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成して診察報酬を請求する仕事で、医療事務の手腕を最も発揮できる、中心となる業務といってよいでしょう。

一般的に保険適用で診療した場合、患者が負担をするのは診療費の一部で、残りは健康保険組合などが負担する仕組みになっています。この残りの医療費を請求する作業がレセプト業務です。

レセプト業務は一般的に月ごとに行われます。提出期限が毎月10日のため、月初は医療事務の仕事の繁忙期といえるでしょう。

クラーク業務

クラーク業務は大きく分けて「外来クラーク」と「病棟クラーク」があります。
外来クラークは、ひとことでいうと患者さんの案内係です。問診票の記入依頼、カルテの準備、診察室への案内、検査の案内などを行います。ドクターや看護師との連携が重要になります。

病棟クラークは、入院病棟での事務作業で、入院設備のある大きな病院の場合に発生する業務です。
入退院の手続き、食事の伝票管理などがあり、ナースステーションに入って業務を行うことが多くなります。

医療事務の給料を上げる方法

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比較的給料が安いといわれる医療事務ですが、給料をアップさせるにはどうしたらよいでしょう。

昇進する

大学病院や総合病院など、給与体系がはっきりしている施設では、昇進し、管理職のポストにつくことで給料のアップが期待できます。新人指導や業務の調整など仕事量は増えますが、手当てが付くなど、給料もともなってくるでしょう。

ただ、町のクリニックなど医療事務が一人だけというような職場では、昇進による昇給はなかなか難しいかも知れません。

資格を取得して資格手当をもらう

資格を取得することで給料アップを狙う方法もあります。
医療事務は資格がなくても就ける職業ではありますが、資格を取得することで手当てが付いたり、転職した際にスタートの給料を高く設定してもらえる可能性もあります。

好条件の職場に転職する

今いる職場で給料のアップが見込めないのであれば、思い切って転職する手もあるでしょう。
小さなクリニックでは資格手当や昇給制度がないことが多いですが、総合病院など大きなところに転職することで、今より高い給料で働ける可能性もあります。

医療事務の仕事で身につけたスキルは、どの病院に転職しても無駄になることはありません。病院の規模や立地を変えれば好条件の募集も見つかるかも知れません。

まとめ この記事のおさらい

  • 医療事務の平均年収は285万円で、他の事務職と比較して低めの金額となっています。
  • 正社員では月給20万円程度、東京圏の派遣で時給1,400円程度、パートで1,100円~1,200円が相場です。
  • 医療事務は、無資格・未経験でも仕事ができること、勤務地を選ばず就職できること、年齢が関係なく再就職もしやすいことなどから、女性に人気がある職業です。
  • 医療事務の主な仕事内容は「窓口・受付対応」「レセプト業務」「クラーク業務」です。
  • 医療事務の仕事で給料を上げるには、昇進を狙う、資格取得して手当などに期待する、好条件の職場に転職するなどの方法が考えられます。