大卒のフリーターになる割合となってしまう理由 就職活動の解説

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大学を卒業すればどこかには就職できると思っている人が多いでしょう。大卒でまさかフリーターにはならないだろう、もしなったら恥ずかしいと思うかもしれません。

しかし大卒でフリーターになる人は少なくありません。今回は大卒のフリーターについて以下の点を中心に解説いたします。

・大卒のフリーターはどのくらいいるのか
・大卒フリーターになる3つのパターン
・大卒フリーターの就職活動について

大卒のフリーターは多い

大学を卒業すれば、よいところに就職できると思っている世代も多いでしょう。

しかし、実際には大学進学率も高くなり、大学を出たからといって簡単に就職できる時代ではなくなりました。

平成29年度学校基本調査(文部科学省)によると、以下の結果が出ています。

卒業者に占める就職者の割合は17.7%、このうち正規雇用は17.6%
大学卒業者(学部)に占める就職者の割合は76.1%、このうち、正規雇用は72.9%

また高校卒業者のうち、一時的な職に就いた人の割合は0.7%、進学も就職もしていない人の割合は4.7%
大学卒業者(学部)のうち一時的な職業に就いた人の割合は1.6%、進学も就職もしていない人割合は7.8%という結果も出ています。

進学も就職もしていない人、これがいわゆるフリーターと呼ばれる人たちは、大学卒業者のうち、7.8%もいます。

実際の人数で考えると、大学(学部)卒業者数の合計は567,743人です。したがって、実際の人数は44,000人を超えている事になります。具体的な数字を見ると大卒でフリーターの人口は少ないとはいい難いでしょう。

参照:文部科学省 平成29年度学校基本調査(確定値)の公表について

大卒フリーターになる3つのパターン

就活をしないで卒業した

大卒でフリーターになる場合の大きな理由の1つに、就活をしないで卒業してしまうということがあげられます。

「何をしたいのかわからない」「やりたいことがあるが、すぐに就職できない」といった理由があります。

大学に行ったからといってやりたい職業が見つかるとは限りません。むしろ見つかっていない人の方が多いです。何がしたいかわからない人はいろいろな職業について調べ、情報を集めましょう。

それぞれの職業について、特徴を知り、自分の特性と合っているかどうか、自分に向いているかどうか、ワクワクするか、自分の知識や勉強してきたことが生かせるか、など様々な観点から自分との相性を考えます。

大学の就職課では、自己分析や業界研究などを進められ、やったことがあるかもしれません。しかし、長期にわたる就職活動に疲れてしまい、本当に自分のやりたいことがわからないまま、就職活動もできず、フリーターになってしまうことがあります。

実際、今の世の中ではフリーターとしてアルバイトで生計を立てることも全くできないというわけではありません。

アルバイトでいろいろな仕事をしながら実際に自分がやりたい仕事を考える、本当にやりたい仕事があるけれどもお金を貯めるためにフリーターになるという流れになるひとも多いです。

就活をして内定なしで卒業した

次に就職活動はしたけれども内定が1つももらえず卒業が迫ってしまって、内定がない状態で卒業した場合です。

ただ実際にはこの手のフリーターは少ないでしょう。新卒で就職できなかった場合、2年目で就職できる確率はさらに低くなります。したがって内定が貰えなかった人は、就職浪人をしたり、大学院へ進学することが実際には多いです。

就職活動では学歴だけではなく学校生活の中で自分がどのようなことを学んだか、それをどうやって仕事に生かすのかなど多角的な能力が必要です。ポテンシャル採用ともいわれる新卒採用ですが、面接でそのポテンシャルが伝わらないと面接官は合格をしません。

高学歴でも勉強しかしてこなかった学生より、学歴は少し劣っても、アルバイトやボランティア活動を積極的に行ってリーダーシップをとってきた学生の方が、企業側からすると欲しい人材です。

就活をして就職すぐ退職した

大卒でフリーターになるパターンの中で1番多いのが、就活をして就職したがすぐに退職してしまう人たちでしょう。

大学を卒業する前に内定をもらい、無事に就職をしたが、早期に退職しフリーターになるケースです。大学を卒業して就職をした人だけではなく、初めて社会人になって会社に勤めた人、転職をして新しい職場に勤める人など新しい環境に身を置く場合に当てはまる話です。

会社に勤めていれば必ず1度は仕事辞めたいと思うことがあるでしょう。職場になじめない場合や人間関係が悪い場合、条件が自分が聞いていたものと違っていた場合など退職する理由は様々ですが、完璧な職場というものはおそらくどこ探してもありません。

新しい環境で慣れるまで時間がかかるのは、当然のことです。少しなじめないからといってすぐにやめてしまうのではなく一度立ち止まって考えてみることが大切です。

3年以内に就職活動をしたほうがよい

就活をしないで卒業したり、就職をしたけれどもすぐに退職をしてしまいフリーターになってしまった人は3年以内に就職活動することを強くお勧めします。

フリーターでも今の社会ならアルバイトで生計を立てることもできます。しかし、1度も正規雇用の経験がない場合、いざ就職したいと思った時に採用してもらえる確率はかなり低くなります。

正社員の場合はアルバイトよりも責任のある仕事を任されます。スタートラインが同じだった新卒のメンバーもどんどん成長していくのです。

フリーターの方が自由で、気が楽でよいと思うかもしれませんが、ずっとフリーターでいることは将来の役に立ちません。どんどんデメリットが増え続けるフリーター生活をどこかで断ち切らなければなりません。行動は早い方がよい、と一般的にはいわれています。

そしてもう一つ、3年以内に就職活動する利点があります。大卒のフリーターにとって、最初の3年間以内であれば、新卒として採用活動で扱われます

また、厚生労働省は平成29年5月1日から、「三年以内既卒者採用定着奨励金」を施行しました。

「三年以内既卒者採用定着奨励金」は学校等の既卒者や中退者の就職率、会社への定着率を高めるため、採用後一定期間定着させた事業主に対して奨励金を支給する制度です。この制度により、企業側も大学卒業後三年以内の人材を積極的に雇うようになっています。

フリーターから正社員を志している場合、一度就職・転職エージェントに相談することをおすすめします。

フリーターの正社員就職支援

大卒のフリーターについてのまとめ

  • 大卒でフリーターになる人は今の社会では多い
  • 大学を就活しないで卒業、就活をしたが内定なしで卒業、就職したがすぐに退職、などが大卒フリーターの理由である
  • 大卒の場合3年以内なら新卒採用として扱われる
  • 企業側も大卒3年以内の若年労働者を一定期間雇用することで、厚生労働省から奨励金をもらうことができる