「保証」と「保障」|意味の違い・使い分け・類義語・英語表現などを解説

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この記事では「保証」と「保障」の違いについて解説いたします。

どちらも日常会話やビジネスシーンなど幅広い場面で使われる言葉ですが、その違いや使い分けについてはよく理解していないという人もいるかもしれません。

そこで今回はそれぞれの意味や使い分け方、類義語や英語表現なども含めてピックアップしました。

それでは一つずつ確認していきましょう。

「保証」と「保障」の意味の違い

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「保証」と「保障」はどちらも「ほしょう」と読みますが、別の意味を持っています。

この項目では「保証」と「保障」のそれぞれの意味と、同音異義語である「補償」の意味を取り上げました。

「保証」の意味

「保証」は「大丈夫だと約束する」や「間違いがないと認め、責任を持つ」という意味です。

また大丈夫だと請け負うことから、債務の代行してその義務を負う際にも「保証」が使われます。

例えば「彼の身分は私が保証する」とは「彼の身分が問題ないことを約束する」ということです。

そして「私は彼の連帯保証人になった」というのは「彼が債務を返済できなくなったら、私が代わりに返済することになった」ということを表しています。

「保障」の意味

「保障」の意味は「ある状態が損なわれることがないように保護すること」です。

例えば「日本では国が国民の最低限の生活を保障している」とは「日本は国が国民の最低限の生活を守っている」ということを意味しています。

このように「保証」は約束をしたり債務を請け負ったりする際に使うのに対し、「保障」は守ったり保護したりすることを表すのに使用すると区別して良いでしょう。

同音異義語の「補償」の意味

「保証」や「保障」の同音異義語として「補償」という言葉が挙げられます。

「補償」は「損失を補って償うこと」という意味があり、「もし損失が出た場合にお金で穴埋めをする」ということです。

例えば「この保険は不慮の火災による損失を保障してくれる」とは「この保険は不慮の火災があった場合、その損失をお金で補ってくれるものだ」ということを表しています。

「償」は「埋め合わせる」や「穴埋めをする」という意味があるので、上記のような意味になるというわけです。

それぞれの漢字が何を意味しているか考えると、それぞれがどういった意味を持っているのか覚えやすいかもしれません。

「保証」と「保障」の使い分け

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この項目では「保証」と「保障」の使い分けについてまとめました。

具体的にどういった場面で使うのかを取り上げているので、イメージしながら読み進めるとより理解やすくなるかもしれません。

「保証」を使う場面

「保証」は大丈夫だと約束したり、債務を弁済したりする場面で使います。

例えば「この家電はメーカー保証が5年間ついている」とは「この家電は購入してから5年間はその品質が問題ないと約束する」ということです。

つまり「万が一不具合が起こった場合、無償で交換したり修理をする」ということを表しています。

また「彼女の代わりに債務を保証することになった」とは「彼女の代わりに債務を弁済することになった」という意味です。

このように、「保証」は人や物を対象にしています。

そして「保証」は責任を強調したい時に使うという風に考えるとより理解しやすいでしょう。

「保障」を使う場面

「保障」は自由や安全のように、状況や状態を対象とする場面で使います。

例えば「大統領はボディーガードによって身の安全を保障されている」とは「大統領はボディーガードによって身の安全を守られている」という意味です。

また「国が人権を保障する」というのは「国が人権を保護している」ということを表しています。

そして「保障」は状況や状態を守ったり保護したりする場合に使用すると考えれば覚えやすいかもしれません。

保険業界では「保証」と「保障」の両方が使われる

保険業界では「保証」と「保障」の両方が使われます。

まず「保証」は「大丈夫だと約束する」という意味があるので、確実に支払われる保険に対して使われるのが一般的です。

例えば「保証期間付き終身年金を契約した」のように、被保険者の生死に関係なく年金が支払われることが約束されているような年金分野で多々使われています。

対して「保障」が使われるのは「自由や安全、生活などが守られる」というケースです。

したがって保険業界では生命保険のように「家計を担う主たる人が亡くなっても生活を守る保険」というような場合に「保障」が使われます。

このように、分野やケースによって「保証」と「保障」が使い分けられているというわけです。

「保証」と「保障」のビジネス上での使い方

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「保証」や「保障」はビジネス上でも使われることがあります。

その具体例としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

・彼は新プロジェクトのリーダーに適任だと保証した。

この例では、彼が新プロジェクトのリーダーに適任として問題ないと約束したという意味です。

・先日の損害については、当社で保障することになった。

上記の例だと、先日の損害を当社が損失分を保護することになったということを意味しています。

「保証」と「保障」の類義語と例文

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「保証」の類義語は「約束」、「保障」の類義語は「保護」などが考えられるでしょう。

また上記の類義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。

・彼女が誠実な人であるということは私が約束する。

この例では、彼女が誠実な人であるということに対して責任を持つということです。

・日本国憲法は様々な人権を保護している。

上記の例だと、日本国憲法は様々な人権を守っているということを表しています。

「保証」と「保障」の英語表現

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「保証」の英語表現は「guarantee」、「保障」だと「protection」が適当だといえるでしょう。

またそれらの表現を使った例文としては、それぞれ次のようなものが挙げられます。

・The guarantee of the smartphone makes me relieved.(そのスマートフォンに保証があるので安心した。)

直訳すると「そのスマートフォンの保証は私を安心させた」です。

スマートフォンに不具合や故障などがあると、生活必需品かつ高価だということもあり不安に感じる人もいるかもしれません。

その点何かあった時の保証があると安心だということです。

・A consumer protection law is essential for us.(消費者保護法は私たちにとって不可欠だ。)

「consumer protection law」とは「消費者保護法」のことです。

この例が表しているように、「消費者保護法」は私たち消費者にとっては欠かせません。

まとめ この記事のおさらい

・「保証」は「大丈夫だと約束する」や「間違いがないと認め、責任を持つ」という意味がある

・「保障」は「ある状態が損なわれることがないように保護すること」という意味を持っている

・同音異義語の「補償」は「損失を補って償うこと」という意味があり、「もし損失が出た場合にお金で穴埋めをする」ということを表している

・保険業界では「保証」と「保障」の両方が使われている

・「保証」の類義語は「約束」、「保障」の類義語は「保護」などが挙げられる

・「保証」の英語表現は「guarantee」、「保障」の英語表現は「protection」が適当だといえる