イニシアティブとは|意味・政治やビジネスでの使い方・英語表現などを解説

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この記事では「イニシアティブ」の意味や使い方について解説いたします。

ビジネスシーンではよく見聞きする言葉ではありますが、その意味や使い方については詳しくは分からないという人もいるかもしれません。

そこで今回は「イニシアティブ」の語源やビジネス上での使い方、類義語や対義語なども含めて取り上げました。

この記事の内容が少しでも参考になれば幸いです。

「イニシアティブ」の意味と使い方

国家公務員
「イニシアティブ」は「主導権」や「戦略」、「率先して物事をある方向へ導く力」といった意味です。

「主導権」とは物事を優位に動かせる立場にあることを意味しています。

例えば価格交渉や商談などで相手にペースを握らせず、自身が主導して話を展開することを「主導権をとる」というフレーズで聞いたことがあるかもしれません。

その他には「新規計画」や「構想」などの意味もあります。

また「戦略的イニシアティブ」とは会社の将来を構想して自社の競争力となる部分を明確にし集中して伸ばすこと、つまり「経営戦略」のことです。

なお「イニシアチブ」は「イニシアティブ」と同義で、間違っているわけでも別の言葉でもありません。

外国語に由来するカタカナ語なので、「イニシアチブ」と表現する人もいるということです。

ただし「イニシアティブ」を使う人の方が多いので、「イニシアティブ」で覚えておいた方が無難だといえるでしょう。

「イニシアティブ」の語源

「イニシアティブ」は英語の「initiative」が語源です。

「initiative」には「主導権」や「自発的」、「積極的」といった意味があります。

日本では「主導権」の意味で使われることが多いですが、海外では「自発的」や「積極的」の意味で用いられることが多いことには注意した方が良いかもしれません。

例えば「He took the initiative in cooking.」は「彼は率先して料理をした。」という意味です。

「彼は料理の主導権をとった。」と訳さないように気をつけましょう。

日本では「主導権」、海外では「自発的」や「積極的」といった意味で使われることが多いと切り分けると分かりやすいかもしれません。

政治における「イニシアティブ」の意味

「イニシアティブ」は政治でも使われることがある言葉で、「国民発案」という意味です。

「国民発案」とは「一定数の有権者によって憲法改正案や法律案を提出できる制度」を意味しています。

なお「国民発案」には議会の審議もある「間接発案」と直接国民投票を行う「直接発案」がありますが、日本では国政レベルでの「国民発案」が認められていません。

また「国民投票」を意味する「レファレンダム」という言葉が「イニシアティブ」とセットで使われることも多々あるので、合わせて覚えておくと良いかもしれません。

「イニシアティブ」のビジネス上での使い方

されています
「イニシアティブ」はビジネス上でよく使われる言葉で、例えば次のような使い方が挙げられます。

・営業で結果を出す秘訣は、イニシアティブをとることだ。

「イニシアティブをとる」とは「主導権をとる」や「主導権を握る」といった意味で、非常によく使われる表現です。

この例では、お客様ではなく自分が主導権をとることが営業では大切だということを表しているのでしょう。

・この前の商談ではイニシアティブを発揮した結果、契約をとることができた。

「イニシアティブを発揮する」も「主導権を握る」とほとんど同義です。

今回の例だと、この前の商談で主導権を握ったことにより契約をとることができたということを表現しています。

「イニシアティブゲーム」の意味と例文

「イニシアティブゲーム」とは「集団で解決手段を見つける為のスキルを学ぶ活動」のことです。

「ゲーム」という言葉がついていますが単に遊ぶ為のものではなく、リーダーシップや協調性を図る目的があります。

ビジネスシーンだと特に人事分野で耳にすることが多いかもしれません。

また「イニシアティブゲーム」を使った例文としては、下記のようなものが考えられます。

・新人研修の一環として、イニシアティブゲームを採用した。

「イニシアティブゲーム」は新人研修で使われることがあります。

社会人として求められる「主体性をもって取り組む」や「最後までやり切る」といったことを新人に学ばせることを目的として導入している会社が多いでしょう。

「イニシアティブ」の類義語と例文

謝罪メール
「イニシアティブ」の類義語には以下のようなものがあります。

・主導権

・リーダーシップ

その他には「率先」や「牽引」といったものが挙げられるでしょう。

また上記の類義語を使うと、次のような例文を作ることができます。

・先日の価格交渉では終始相手に主導権を握られたままだった。

相手に「主導権」を握られると、自分のペースで話したり伝えたいことが言えずじまいだったりすることが多々あります。

この例では、価格交渉で相手に主導権を握られ続けてうまくいかなかったということでしょう。

・あの人はどんな会議でもリーダーシップを発揮する。

会議の進行役を務めたり、グループをまとめたりする人に対して「リーダーシップを発揮する」という表現を使うことがあります。

今回の例だと、どんな会議でも「リーダーシップを発揮する」人について説明しているのでしょう。

「イニシアティブ」の対義語と例文

過渡期
「イニシアティブ」の対義語は、「追随」や「追従」などが考えられるでしょう。

また上記を使った例文は、下記のようなものが挙げられます。

・入社したての頃は、上司に追随するだけで精一杯だった。

「追随」は「ついずい」と読み、「前を行く者に従って後を追うこと」や「つき従ってそれをまねること」などの意味です。

この例では、入社したばかりの時には上司のやり方をまねるだけでも必死だったということでしょう。

・彼は主体性がなく、いつも人の意見に追従してばかりだ。

「追従」の読み方は「ついじゅう」で、意味は「他人などの言う事なす事に従うこと」です。

今回の例では、彼が主体性のない人で、いつも人の意見に従っているということを表しています。

なお「追従」は「ついしょう」とも読み、その際には「おべっかを使うこと」という意味になることには注意が必要です。

「イニシアティブ」の英語表現

センテンス
「イニシアティブ」の英語表現は、語源にもなっている英語の「initiative」が適当でしょう。

「initiative」を使った例文としては、次のようなものが考えられます。

・She always takes the initiative in working.(彼女はいつも積極的に仕事をする。)

先述のように、「initiative」は「主導権」というよりも「自発的」や「積極的」という意味で使われることの方が多いです。

まとめ この記事のおさらい

・「イニシアティブ」は「主導権」や「戦略」、「率先して物事をある方向へ導く力」といった意味がある

・「イニシアティブ」の語源は英語の「initiative」で、海外では「自発的」や「積極的」という意味で使われることの方が多い

・政治における「イニシアティブ」は「国民発案」という意味で使われる

・「イニシアティブゲーム」とは「集団で解決手段を見つける為のスキルを学ぶ活動」のことを指す

・「イニシアティブ」の類義語は「主導権」や「リーダーシップ」などが挙げられる

・「イニシアティブ」の対義語は「追随」や「追従」が考えられる

・「イニシアティブ」の英語表現は「initiative」が適当