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ビジネスシーンで相手に対して失礼な対応をしてしまった時、その対応に対してのお詫びを指す言葉は何が適切でしょうか?「失礼いたしました」「ご無礼をお詫びします」「非礼な振る舞いをお詫びします」の違いとは?ビジネスマンなら知っておくべき「ご無礼」とその類語について説明しています。
ご無礼の意味と使う場面
無礼の意味は礼儀から外れること
無礼とは、礼儀から外れる・失礼な振る舞いや物を指す言葉です。名詞もしくは「無礼だ」の形容動詞として使用されます。
無礼はお詫びの際に使うことが多い
表面上は相手に対して丁寧な振る舞いをしているけれども、内心は見下しているさま」を指す諺である「慇懃無礼」があります。
ビジネスシーンでの「無礼」は、丁寧語である「ご無礼」の形で使用されます。そして、相手に対してしてしまった失礼な振る舞いをお詫びする言葉として、「ご無礼をお許しください」の形で使われる事が多くなっています。
無礼・非礼・失礼の違いを見てみよう
1非礼、2無礼、3失礼の順に悪印象の度合いが強い
無礼と似た言葉に、失礼と非礼があります。そして相手に対して行った礼儀を外れた行動の程度によって、使用する言葉が変わってきます。程度の悪さでランク付けをすると最大の失態が非礼、次が無礼、比較的軽めの振る舞いが失礼となります。
ビジネスシーンでは、程度に応じて無礼・非礼・失礼を適切に使う事が求められます。
失礼とは礼儀を失うこと
失礼は、「礼儀を失っている」と書きます。その為、元々はあった礼儀がなくなっている状態を指す言葉ですので、無礼や非礼よりは程度が軽い時に使用します。その為、相手に対する声かけや感嘆文、退出の時の挨拶言葉としても使用されています。
無礼は失礼よりも程度が悪い
無礼は、「礼儀が無い」と書きます。元々ある礼儀を失っている状態である「失礼」よりも、程度が悪い礼儀を外れた振る舞いを行った時に使用します。相手や自分が怒る、悲しむなどの感情的になるほどの礼儀を外れた振る舞いを行った時に使用されます。
非礼は最大級の失態のこと
非礼とは、「礼儀に非ず」と書きます。つまり、礼儀に背いている状態を指していますので、最大級の失態を犯してしまった時など、最も重大な礼儀に外れた行動に対するお詫びの時に使用されます。ビジネスシーンでは、始末書を書くレベルの失態を犯した時や、社員の振る舞いによってお客様へのクレームに発展した時などに使用されます。
また、非礼は自分の礼節を欠いた大失態に対して使う言葉ですので、「ご非礼」は間違いです。
類義語、失敬とは軽い失態
無礼・非礼・失礼の類義語に「失敬」があります。
これは、失礼と同程度の軽い失態の時に使用される言葉です。失礼よりも古い言葉で、男性が同僚や目下の方に対して使用する言葉となっています。
上司が部下に軽くぶつかってしまった時に「失敬」と声をかける、などで使用されます。
「ご無礼」のシーンごとの例文を押さえておこう
失礼よりも、より相手へ丁寧な依頼をする時
「突然のご無礼な申し出と存じますが、ぜひ当社に本件はお任せいただきたくお願い申し上げます」
失礼よりも、より相手に礼儀を欠いた態度を詫びる時
「ご連絡をいただいておきながら、お返事が遅れてしまったご無礼をお許し下さい」
「突然ご連絡を差し上げるご無礼をお許し下さい」
「無礼千万なことと、謹んでお詫び申し上げます」
非礼・失礼を使ったシーンごとの例文
相手に礼儀を欠いた態度を詫びる時(迷惑になったなど、程度が重い時)
「私の〇〇様に対するご対応により、大変なご迷惑をおかけしてしまいました。非礼このうえないことと、謹んでお詫びを申し上げます」
「昨日の宴会の席にて、酔った上での非礼な数々の振る舞いをいたしまして、大変申し訳ありませんでした」
相手に礼儀を欠いた態度を詫びる時(無礼よりも程度は軽い時)
「会議の途中で退席してしまい、失礼いたしました」
「間違った番号にかけてしまった様です、失礼いたしました」
相手への軽い依頼や挨拶として
「失礼ですが、少しお話をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「お疲れ様でした、お先に失礼いたします」
まとめ
・礼儀を欠いた対応や振る舞いが悪質である場合や、程度に応じて無礼の他にも失礼、非礼を使用する。非礼、無礼、失礼の順に悪質である。程度に応じて適切な言葉を使用する事が重要。
・ビジネスシーンでは「ご無礼をお許しください」「非礼をお詫びいたします」「失礼いたししました」の形で使われる事が多い。