ニュアンスとは|ネイル・カラー等の意味や類語・英語表現を解説

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この記事では、「ニュアンス」の意味や使い方、類語、英語表現について考察します。

「ニュアンス」という言葉は、日常会話でもよく耳にしますが、その意味を正しく説明できるでしょうか?

ビジネスにおいても「ニュアンス」はよく使われる言葉です。この記事を通して、ニュアンスの意味や使い方を理解して、ご自身のスキルアップにつなげてください。

ニュアンスの意味と使い方

「ニュアンス」には、「言葉などの微妙な意味合いや色彩・音色」と「言外に表された話し手の意図」の2つの意味があります。

①言葉などの微妙な意味合いや色彩・音色
赤や黒のように明確に違いがわかるものではなく、黒みがかった赤など微妙な差異がある場合に使う表現です。
また、楽器の音色などにおいても微妙な感じを表す時にも「ニュアンス」は使われます。

日本語の「適当に」という言葉は、まさにニュアンスを表現したようなものです。
「適当に処理しておいて」と言われたら、どの程度きちんと処理してよいのか迷いますね。

例文
・彼の絵には神秘的な光のニュアンスが表現されています。
・彼女のヴァイオリンが奏でる音には、独特のニュアンスが感じられます。
・日本語には、同じ言葉でもニュアンスが違うことがよくあります。

②言外に表された話し手の意図
日常会話などでは、状況によって同じ言葉でも違った意味合いになることがあります。例えば、「好きにすれば」と言われたら、本当に好き勝手にすれば良いと解釈するでしょうか?
多分、相手は「好きにしてほしくない」と思っているのではと感じるはずです。
このような言葉とは裏腹の意味合いが含まれているような状態に「ニュアンス」が使われます。

例文
・彼の発言は言葉とは逆のニュアンスが含まれていることが多いので注意してください。
・母が語尾を上げて「いいわよ」という時は、否定的なニュアンスが込められています。

ニュアンスの語源

「ニュアンス」の語源は、フランス語の「nuance」です。

「絶妙な差異・陰影・絶妙な色合い」などの意味で、日本語の「ニュアンス」で使われる「言外に表された話し手の意図」の意味はありません。
「nuance」の「nu」は「雲(nuage)」と同じ語源で「雲が出て陰ること」の意味があり、「ance」は「~すること」です。
つまり、雲が出てきた時の空模様のような曖昧な雰囲気が「nuance」と言えます。

また、フランス語の「nuancer」は、「~に色合いをつける」「~に濃淡をつける」という動詞になります。

ニュアンスとつく言葉の意味

ファッションや美容などの世界では、「ニュアンス」がついた言葉が登場しています。
ここでは、その代表的なものを紹介しましょう。

ニュアンスカラー

最近ファッションで使われているのが、「ニュアンスカラー」です。微妙で曖昧なカラーを指す言葉で、鮮やかなビビッドカラーとは異なり彩度の低いグレーがかった色合いになっています。
また、「ニュアンスカラー」は「くすみカラー」とも呼ばれ、「くすみピンク」「くすみグリーン」「くすみホワイト」などと表現されています。

ニュアンスネイル

「ニュアンスネイル」は、複数のポリッシュを混ぜて微妙な色合いを楽しむネイルのことです。
色をつける位置や形も自由なので、自分だけのネイルが楽しめます。
また、「ニュアンスカラー」のようにグレーがかったポリッシュを使ったネイルを「ニュアンスネイル」と呼ぶこともあるようです。

ニュアンスパーマ

クルクルしたパーマでなく、自然な丸みのあるパーマが、「ニュアンスパーマ」です。手先だけカールをつくる柔らかい雰囲気の「ニュアンスパーマ」は、男性にも人気のパーマになっています。

パーマ初心者でも体験しやすく、ゆるめのパーマなので髪へのダメージも少ないのがメリットですが、パーマが取れやすいというデメリットもあります。

ニュアンスのビジネス上での使い方

「ニュアンス」は、ビジネス上でも大きく2つの意味合いで使われます。

①色彩などの微妙な差異を表す場合
商品やカタログなど具体的な制作物に対して「ニュアンス」を使うことは少なくありません。

例文
・今回は細かなグラデーションを使い、商品に独自のニュアンスをプラスしました。
・ポスターでいかに大人のニュアンスを表現できるかが重要なポイントです。

②話し手の意図を表す場合
日本には「忖度(そんたく)」のように相手や周りの雰囲気を察する文化があります。ビジネスの世界も例外ではありません。このような場合に「ニュアンス」はよく使われます。

例文
・部長はにこやかに語っていますが、その言葉には否定的なニュアンスが感じられます。
・受け取る側によってニュアンスが異なることがあるので、問題点は明確にすべきです。

ニュアンスの類義語と例文

「ニュアンス」の類語では、「色調」「トーン」「テクスチャー」「雰囲気」「趣」「行間」「フィーリング」などがあげられます。

色調(しきちょう)
色の濃淡・明暗・強弱などのぐあい。色合い。例文
・素朴な色調の衣装が、ヒロインの悲しさをより引き出していました。
トーン
音調や色調。全体から感じる気分や調子。例文
・彼は静かなトーンで語っていましたが、その表情は怒りに満ちていました。
テクスチャ―
物の質感や手触りを示す概念。例文
・この服は、柔らかいテクスチャーで着心地の良い仕上がりになっています。
雰囲気(ふんいき)
ある人が周囲に感じさせる特別な気分。その場を満たしている空気。例文
・社長が同席した重苦しい雰囲気の中では、自由な意見を交換することはできません。
趣(おもむき)
全体から感じられる有様。例文
・昭和初期の趣ある旅館は、仕事の疲れを癒してくれます。
行間(ぎょうかん)
文字面には表われない筆者の意。例文
・きちんと行間を読まないと、彼の作品は理解できません。
フィーリング
なんとなく受ける感じ。感覚。例文
・こんな大切なことを、フィーリングだけで決めるのには反対です。

ニュアンスの英語表現

英語でも「ニュアンス」は、フランス語の「nuances」と同じです。

・I am worried about if the delicate nuances about that novel is conveyed.
(あの小説の微妙なニュアンスが伝わるか心配です。)
・I don’t understand the English nuance.
(英語のニュアンスがわかりません。)

但し、「ニュアンスが違う」という表現では、「subtle difference(微妙な違い)」を使うのが一般的です。

・There are many similar words in Japan with subtle differences.
(日本にはニュアンスの違う似た言葉が多くあります。)

まとめ この記事のおさらい

  • 「ニュアンス」には、「言葉などの微妙な意味合いや色彩・音色」と「言外に表された話し手の意図」の2つの意味があります。
  • 「ニュアンス」の語源は、フランス語の「nuance」。
  • 「ニュアンス」がついた言葉には、「ニュアンスカラー」「ニュアンスネイル」「ニュアンスパーマ」などが。
  • 「ニュアンス」の類語では、「色調」「トーン」「テクスチャー」「雰囲気」「趣」「行間」「フィーリング」などがあげられます。
  • 「ニュアンス」の英語表現は、「nuance」ですが、「ニュアンスが違う」という意味では「subtle difference」を使うのが一般的です。