普遍的とは 意味・使い方、類義語・対義語、英語表現を例文付きで解説

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この記事では「普遍的」の意味や使い方、類義語・対義語、英語表現などを、例文を交えて解説します。

「普遍的」という言葉は、誰でも今までに何度かは見聞きしたことがある言葉だと思います。しかし、どんな意味を持っているのかをきちんと考えたことがない人も少なくないでしょう。

言葉の意味をしっかり知ることで、自信を持って会話ができるようになり、コミュニケーション力のアップにも結びつくことでしょう。

普遍的の読み方・意味・使い方

普遍的の読み方

「普遍的」は「ふへんてき」と読みます。

「普」は音読みで「フ」、訓読みでは「あまね(く)」と読みます。「普」を使った他の単語には「普及(ふきゅう)」「普通(ふつう)」「普段(ふだん)」などがあります。

「遍」は音読みで「ヘン」、訓読みでは「あまね(く)」と読みます。「遍」を使った他の単語には「遍歴(へんれき)」「遍在(へんざい)」などがあります。また、「もう一遍(いっぺん)言ってみな」「何遍(なんべん)言ったらわかるんだ」のように回数を表す語としても「遍」の字は使われます。

普遍的の意味

「普遍的」には次の意味があります。

すべてのものに共通しているさま。すべてのものにあてはまるさま。

「普」は「すみずみまで広く行き渡る」という意味があり、一文字で訓読みにした「普く(あまねく)」も「すべてにわたって。すみずみまで。広く」という意味になります。

「遍」もまた、「まんべんなく広がる。全体にいきわたったさま」の意味があり、一文字で訓読みにすると「普」と同じく「あまねく」と読み、「すべてにわたって。すみずみまで。広く」という意味を持っています。

「普遍的」の持つ意味「すべてのものに共通しているさま」をもう少し分かりやすく説明すると、「いつでも、どこでも、誰にでも」あてはまるということです。現代にはあてはまるけれど何年か前は違ったというようなことや、日本ではあてはまるけれどアメリカではあてはまらないこと、男性にはあてはまるけれど女性にはあてはまらないことなどは、どれも「普遍的」とはいえません。

もう少しイメージしやすくするために、「ユニバーサルデザイン」を例に出して説明します。
普遍的は英語で「Universal(ユニバーサル)」と訳されます。「ユニバーサルデザイン」とは、年齢や障害の有無、体格、性別、国籍などにかかわらず、できるだけ多くの人にわかりやすく、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいいます。

この「ユニバーサルデザイン=普遍的デザイン」と考えると、普遍的の意味がイメージしやすいのではないでしょうか。

普遍的と一般的の違い

「普遍的」と同じように多くのものに共通しているさまを表す言葉に「一般的」があります。「普遍的」と「一般的」は似ていますが違う意味を持っていますので、混同しないように注意することが必要です。

「普遍的」は「いつでも、どこでも、誰にでも」「すべてのもの」に共通することです。いっぽうで「一般的」は「多くの人にあてはまること」「一部のイレギュラーを除いて広くあてはまること」を意味します。

「一般的に12:00~13:00がお昼休みです。」のように、多くの場合にあてはまるが例外もあるという場面で「一般的」は使います。このケースで「12:00~13:00がお昼休みということは普遍的である。」と言うと違和感があります。

普遍的のビジネス上での使い方

「普遍的」は全てのものに共通しているさまを表しますが、ビジネスでもプレゼンの場などで使われることがあります。

  • 日本の普遍的な魅力を紹介するサイトを立ち上げよう。
  • 人間の普遍的な欲求を満たすサービスを実現することは、企業が長く発展することに繋がるだろう。
  • 普遍的なデザインを知ることは、新たなデザインを考える参考になる。
  • ビジネスにおいてコミュニケーション力は普遍的に必要なスキルだ。

普遍的の例文

前章で紹介した以外に「普遍的」を使った例文にはどんなものがあるのかを紹介します。

  • 人間がいつか死ぬということは普遍的な事実である。
  • 金閣寺は普遍的な価値のある建造物だ。
  • 人は何のために生きているのかというのは、人類の普遍的なテーマだ。

次に文献で使われている例をいくつか紹介します。

・科学は、いつでもどこでも成立する普遍的な法則を求めて発展してきた。
(茂木健一郎『意識とはなにか ―〈私〉を生成する脳』)
・この楽観論が、万人に通じる普遍的なものであるかどうかはわからない。
(宮部みゆき『クロスファイア上巻』)
・「このようにせねばならぬ」という普遍的な教育方法は一つもない。(遠藤周作『ぐうたら愛情学』)

普遍的の類義語と例文

「普遍的」と似たような意味を持つ言葉と例文を、次に紹介します。

「一般的」
多くの人にあてはまること。
例文:一般的には運転免許証が身分証明書となります。

「世界的」
規模や、比較の対象が世界全般にわたって考えられる様子。
例文:彼は世界的に名の通ったピアニストです。

「全般的」
物事の全体に及んでいるさま。
例文:全般的に今年の果物は不作だった。

「おしなべて」
関連するもののすべてにわたってその傾向が見られ、例外が無いこと。
例文:今年の新入生はおしなべて数学の成績がよい。

普遍的の対義語と例文

「普遍的」と反対の意味を持つ言葉と例文を、次に紹介します。

「特殊(とくしゅ)」
全体に共通するものではなく、そのうちの若干のものについてだけいえる性質のこと。
例文:今回は特殊なケースのため、判断材料には含まないこととします。
「独特(どくとく)」
他にはなく,そのものだけにあってきわだっているさま。
例文:彼は独特な感性の持ち主だ。

普遍的の英語表現

「普遍的」は英語で「universal」です。

・This building has a universal value.
(この建物には普遍的な価値がある。)
・The fact that a man dies is a universal truth.
(人がいつか死ぬというのは普遍的な事実だ。)

普遍的についてのまとめ

  • 「普遍的」は「ふへんてき」と読みます。
  • 「普遍的」の意味は「すべてのものに共通しているさま。すべてのものにあてはまるさま。」です。
  • 「普遍的」と「一般的」の違いは、「普遍的」がすべてのものに共通していることに対して、「一般的」は一部を除いた多くのものにあてはまることを表しているということです。
  • 「普遍的」の同義語としては「一般的」「世界的」「全般的」「おしなべて」などがあげられます。
  • 「普遍的」の対義語としては「特殊(とくしゅ)」「独特(どくとく)」などがあげられます。
  • 「普遍的」は英語で「universal」です。