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ほとんどの企業では経営理念が定められています。経営理念を明確にして内外に共有することで、その企業が社会の中でどのような役割を果たしているのかを、理解することができます。
しかし、経営理念と一言にいっても内容は細部に渡っており、全て理解できている方は多くありません。
経営理念を正しく理解するためには、まずは以下の内容をしっかりと把握する必要があります。
・経営理念という言葉の正確な意味。
・具体的にあげられている、有名企業の経営理念。
・経営理念をつくるメリットとその分類。
この記事を最後まで読むことで、企業理念の正確な意味や分類・企業理念を定めることのメリットが理解できるようになります。さらには、企業選択の際、経営理念に賛同できる企業を選択することで、仕事をこなす上でのモチベーションアップにも繋がるでしょう。
経営理念とはそもそもなにか?
企業の創始者もしくは経営者が考えた、その企業個々の活動方針の元となる基本的価値観のことをいいます。別の言葉で、企業理念・企業信条・経営哲学と呼ばれることもあります。
企業内では社員がどのように行動すべきかの指標となり、より自尊心を高めるために努力するきっかけを作りだします。企業外に対しては、自社の社会から見た企業イメージとして解釈されています。
経営理念に大事な経営ビジョン
会社経営の上で大事なのは、経営理念を明確にするだけでなく、中長期的に見た自社の目指すビジョンをはっきりさせることです。
「企業としてこうありたい」という目標をはっきり制定することで、それまでにどのように努力していけばよいのかの道筋が見えます。目標を設定すると、それを達成するために努力することができるのと同じことです。
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各企業の経営理念の実例
経営理念の内容は企業によってさまざまです。楽天・トヨタなどの企業では経営理念以外に行動指針が定められており、社員の行動の基本を知ることができます。
以下では、楽天・トヨタ・京セラの経営理念について取り上げてご説明します。
楽天の経営理念
楽天株式会社は経営理念として「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」と掲げています。イノベーションという言葉より、全く新しい製品・サービスを大切にしており、社員一人一人が現状を変革する力をつけるように、という意味が込められています。
また、行動指針を楽天主義という名で呼び、楽天社員の行動の基本を大切にしています。楽天主義は、楽天グループ企業倫理憲章・行動規範8ヶ条・ブランドコンセプト・成功のコンセプト・仕事の進め方の5つに分けられ、経営理念に次いでホームページ上でも詳しく紹介されています。
トヨタの経営理念
トヨタの経営理念はトヨタ理念と呼ばれ、トヨタグループの創始者である豊田佐吉によって作られた「豊田綱領」の考え方が元になっています。豊田綱領は1935年10月30日に定められ、その後企業を取り巻く環境が変化したことから、1992年1月にトヨタ理念という名で明文化されました。
経営理念を実践するために、具体的に取り組む内容として「トヨタ・ウェイ」「トヨタ行動指針」の2つがあげられます。「トヨタ・ウェイ」はトヨタの価値観や手法がまとめられたもので、それを元に行なうべき活動が「トヨタ行動指針」にまとめられています。
京セラの経営理念
京セラは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。」を経営理念に掲げ、心の繋がりを大切にした経営がベースです。「敬天愛人」という社是からも、謙虚な姿勢で仕事に取り組み、人・仕事・会社・国など、物事を愛する大切さが伝わってきます。
経営理念が企業の価値観や経営ビジョンを表すのに対して、社是は企業の方針や主張を表します。経営理念をより細分化して、分かりやすく明記しているといえます。
経営理念をつくるメリット
経営理念を作ることで、社長や創始者の思いを知ることができます。社内で経営理念を共有し顧客や社会にも掲げることで、その企業の結束力が強まり、多くの人々に企業が認知されることにも繋がります。経営理念は企業の経営上重要な考え方であり、更に細かく4要素に分類されます。それぞれについて簡単にご説明します。
存在意義(ミッション)を共有できる
存在意義とは「何のために存在しているのか?」という、与えられた使命のような考え方をさします。社会貢献のため、人のため、お客さんのため…の部分です。企業を始めた目的などが存在意義(ミッション)に該当することが多いでしょう。
将来像(ビジョン)を共有できる
経営ビジョンとなる到達点を目指すための、具体的な目標を定めていきます。その一つ一つの目標を将来像(ビジョン)といいます。なるべく具体的な目標を考えることで、より的を得た行動をすることができます。将来像(ビジョン)が具体的であればあるほど、より行動も具体化するでしょう。
判断基準・行動指針(ウェイ)を共有できる
企業の目的を果たすために、どのように行動すればよいのかが書かれている部分です。実際に行動する方法はもちろんのこと、ふさわしくない行動なども行動指針に含まれます。その際に考える力となる判断基準も大切にされており、判断基準・行動指針を合わせてウェイと呼んでいます。
信念(バリュー)を共有できる
経営理念を作る4要素の中で、最も優先すべき不変的な要素です。企業が大切にしている価値観や考え方を表し、選択に悩んだときに重要視すべき内容とも捉えられます。信念(バリュー)が揺らぐことで、企業の結束力が無くなってしまうことも多いです。
経営理念についてのまとめ
- 経営理念は企業によってさまざまですが、社内だけでなく地域や社会に知ってもらうための、大切な考えです。
- 経営理念は、一般的にその企業の創始者や代表が考えたもの。
- 経営理念は企業個々の基本的価値観を指し、企業理念・企業信条・経営哲学と呼ばれることもある。
- 経営ビジョンは、自社がこうなりたいという中長期的な将来像を表す。
- 経営理念だけでなく、行動指針が明確にされている企業もある。
- 経営理念は更に細かく、存在意義(ミッション)、将来像(ビジョン)、判断基準・行動指針(ウェイ)、信念(バリュー)と4要素に分けられる。
- 経営理念を明確にすることで、それに賛同する社員が集まる可能性が高く、より効率的に活動できるようになります。企業外の人が経営理念を読むことで、その会社の目指しているものを共有することもできますよね。気になる企業があれば、経営理念に注目して確認してみてはいかがでしょうか?