「ワーカホリック」とは?意味や特徴、治し方などを解説

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この記事では、「ワーカホリック」の意味や特徴、デメリット、直し方について解説します。

「ワーカホリック」という言葉をよく耳にしますが、その意味を正しく理解しているでしょうか?世界的にも勤勉な国民として認識されている日本人にとって、ワーカホリックは、他人事ではありません。

仕事が好きでも健康を害しては元も子もありません。この記事を通して、ワーカホリックの正しい意味や直し方を理解して、快適なビジネスライフをお過ごしください。

ワーカホリックとは


ワーカホリックとは「仕事中毒」の意味で、常に仕事をしていないと落ち着かない状態のことです。仕事熱心なのは良いことですが、プライベイトを犠牲にしてまで働くのはさまざまな悪影響を及ぼします。

過重労働が大きな社会問題になり、働き方改革により日本の労働環境も改善されつつあります。しかし、有給休暇の取得率は伸び悩み、欧米のような長期休暇をとる労働者はまだまだ少ないのが現実です。

オンライン旅行サイトのエクスペディアが実施した「有給休暇の国際比較調査」では、日本人の労働者の約4割が「休暇中に連絡を遮断しない」と回答しています。さらに、57%の日本人が「休み不足を感じていない」と思っているようです。

休みが少なく、休み中でも仕事の連絡はするという状況を見ると、日本にはワーカホリックになりやすい環境があると思われます。

ワーカホリックの語源

ワーカホリックの語源は、英語の「workaholic(仕事中毒)」です。1970年代にアメリカの作家ウェイン・オーツが書いた「ワーカホリック 働き中毒患者の告白」で初めて使われました。

「work(仕事)」と「alcoholic.(アルコール中毒)」を合成した言葉で、家庭を顧みず仕事に没頭する人や仕事だけが生きがいの人のことをそう名付けました。英語では「He’s a workaholic.(彼はワーカホリックだ)」のように名詞として使います。

日本語では、仕事中毒になっている状態を含めて使い、「ワーカホリックな人」

などと形容して表現することが多いようです。

ワーカホリックの特徴


仕事熱心な人を見て、「彼はワーカホリックだね」と言う人もいるかもしれません。しかし、仕事熱心な人=ワーカホリックではありません。ワーカホリックには、いくつか共通する特徴があります。

休日も仕事のことを考えている

仕事熱心な人でも休日は、仕事から離れリフレッシュするために大切な時間です。ワーカホリックの場合、休日も仕事のことが頭から離れないのが大きな特徴。仕事をしないと不安になり、せっかくの休みも楽しめません。

休日なのに仕事を持ち帰ったり、休み明けの仕事の準備をしたり、常に仕事に関わった行動をする傾向にあります。ワーカホリックにとって仕事している時間が唯一自分の楽しめる瞬間なのです。

責任感が強く完璧主義

責任感が強く完璧主義の人はワーカホリックになりやすいと言われています。責任感が強いことは仕事をおこなう上では大切な要素ですが、強すぎるのも問題です。全てを自分で抱え込み、より大きなプレッシャーを与えてしまいます。

また、完璧主義でこまかな部分までチェックしないと気が済みません。自分が納得できるレベルになるまで残業しても働き続けるのです。さらに、責任感が強いので仕事を頼まれれば断りません。その結果、さらに仕事量は増えてしまいます。

職場での評価を気にする

ワーカホリックは、仕事への責任感が強いだけでなく職場での評価を気にするのが特徴です。これは、より責任ある立場へ昇進したいという願望の表れでもあります。出世のためならプライベイトを犠牲にしても苦になりません。

積極的に早朝出勤や残業をすれば、自分の評価が上がると信じているのです。評価が上がれば、さらに仕事への熱意が高まり、仕事中毒に陥ってしまいます。このような状態になると周囲の忠告も耳に入りません

仕事以外のことに興味がない

多くの人は仕事以外に自分の好きな趣味を持っています。スポーツや映画鑑賞、ゲームなど自分が夢中になれる時間は、仕事のストレスを解消するにも大切なことです。ワーカホリックは、仕事以外のことに興味がありません。

ワーカホリックは、ある意味で仕事が趣味になっています。仕事が趣味ですから休日に仕事をしても苦になりません。仕事とプライベイトの区別がなく、仕事優先のライフスタイルになっています。

ワーカホリックのデメリット


仕事熱心と混同されがちなワーカホリックですが、紹介したような特徴ある状態が続くとデメリットも顕在化してきます。ここでは、「心身」「人間関係」「QOL」に分けてデメリットを紹介します。

心身の健康への悪影響

ワーカホリックは、仕事中に眠くなったり朝の目覚めが悪かったり、睡眠不足になっている傾向が強いようです。睡眠不足になると副交感神経が活発になり自律神経が乱れ、頭痛や肩こりなどの体調不良を引き起こします。

また、ワーカホリックは自分のストレスに気づきにくくストレスを溜めこみ、その結果うつ病になる人も少なくありません。さらに、ストレスが溜まりすぎると「燃え尽き症候群(バーンアウト)」になるリスクが高まります。

仕事を中心の人が、心身ともに疲れ果て仕事への意欲がなくなり、まるで抜け殻のような状態になってしまうのです。

人間関係への悪影響

ワーカホリックは、人間関係にも悪影響を及ぼします。特に妻子がいる人の場合、さまざまな問題を引き起こします。その一つが「コミュニケーション不足」です。ワーカホリックは家族を養っているという意識が強いようです。

そのためには、家庭を犠牲しても仕方ないと思いがちで、家族との会話も不足がちになります。その結果、家族との絆が薄れ、家庭崩壊や離婚という悲劇を引き起こすことも考えられます。

また、友人や職場の人との関係にも悪影響を与えることも少なくありません。仕事を優先すると友人とも疎遠になり、大切な友人を失うリスクも高まります。また、仕事だけでは部下や同僚との良い関係を築くのは難しいでしょう。自然と距離を置かれている可能性があります。

QOLへの悪影響

QOL(Quality of Life)は、「生活の質」の意味で、生きていく上での満足度を尺度にしたものです。仕事ばかりの人生では当然、生活の質が良いとは言えません。ワーカホリックはQOLを低下させる要因でもあります。

長時間働くことが会社に貢献しているというのは勘違いです。労働時間と生産性の研究では60時間働くのがもっとも生産性が低いと報告されています。つまり、頑張って残業したとしても会社に貢献していることにはならないのです。

長時間労働で名高いシリコンバレーでも、最近は昼寝用マシンの設置や有給休暇を取り放題にするなどQOLを向上させる取り組みがおこなわれています。

ワーカホリックの治し方


ワーカホリックを治す方法には、以下のようなポイントがあります。

ワーカホリックであることを自覚する

仕事熱心とワーカホリックを区別するのは、そう容易くはありません。特にワーカホリックの場合、自分がワーカホリックであることを自覚していないのです。そのためには客観的な意見を聞くことが大切です。

自分が信頼できる人から率直な意見を聞いてみましょう。そして意見には反発せず耳を傾け、自分の問題として受け止めます。ワーカホリックを改善させるためには、なによりも自覚することが最優先です。

仕事とプライベートをきちんと区別する

常に仕事のことを考えているワーカホリックが心身を病んでしまう大きな理由は知らずにストレスを溜めていることです。リラックスできる時間を確保するためにも、仕事のオンオフを明確にすることが大切です。

プライベートタイムは、仕事のことを忘れてリラックスできる時間を作りましょう。どうしても仕事のことが気になる人は、ドライブやショッピングなどリフレッシュできるアクションを起こすことも必要です。

自分ができる趣味を探す

ワーカホリックが心身へも悪影響を及ぼすのは、四六時中仕事のことを考えているのが大きな原因です。ですから、ワーカホリックを改善させるためには仕事以外のことに接する時間が不可欠です。

自分ができそうな趣味を探してみましょう。心身をリフレッシュさせるにはスポーツやサイクリングなど身体を動かすものがおススメですが、スポーツ系が苦手な人は映画鑑賞やゲーム、陶芸などのインドアなものでも構いません。

重要なのは、仕事のことが忘れられる時間ができることです。仕事のことを忘れて過ごす時間は、溜まったストレスを解消するには最高の薬になります。

生活習慣を見直す

ワーカホリックは、仕事中心になり食事や睡眠時間など生活リズムが乱れがち。体調を崩しても仕事に没頭してしまい、健康には程遠い生活を繰り返しています。これでは、病気になっても仕方ありません。

まずは、生活習慣を見直してみましょう。睡眠時間はしっかりと取り、不必要な早朝出勤や残業は極力控えることです。仕事をしながらお弁当をパクつくようなことはせずに、きちんと食事に集中できる時間をつくりましょう。

心身が健康になれば、気持ちにも余裕ができ、無理に仕事をつくるような行動はなくなるはずです。

周りの人とコミュニケーションを取る

ワーカホリックは、なんでも自分で抱えるタイプなので、他人とのコミュニケーションを取るのが苦手です。しかし、人生を楽しく過ごすには人との円滑なコミュニケーションは不可欠。特に、ワーカホリックを改善する上では必要です。

友人や知人から誘いがあったら、積極的に受け入れましょう。仕事優先のパターンから離れることで、より良い人間関係を築くことが可能になります。さらにさまざまな会話の中から、人生を見直すきっかけも生まれてきます。

家族とのコミュニケーションも大切です。素直に話し合うことで絆も深まり、仕事の疲れも癒されます。

まとめ この記事のおさらい

  • ワーカホリックは、常に仕事をしていないと落ち着かない状態のこと。
  • 「work(仕事)」と「alcoholic.(アルコール中毒)」を合成した言葉が語源。
  • ワーカホリックの特徴は「休日も仕事のことを考えている」「責任感が強く完璧主義」「職場での評価を気にする」「仕事以外のことに興味がない」など。
  • ワーカホリックのデメリットには「心身」「人間関係」「QOL」への悪影響がある。
  • ワーカホリックを治す方法は、「ワーカホリックであることを自覚する」「仕事とプライベートをきちんと区別する」「自分ができる趣味を探す」「生活習慣を見直す」「周りの人とコミュニケーションを取る」など。