この記事では、「雲散霧消」の意味や使い方、類語、対義語、英語表現について解説します。

「雲散霧消」という言葉を聞いたことがありますか?漢字からなんとなく意味がわかるような気もしますが、正確な意味となると不安になりますね。

ビジネスの場でも「雲散霧消」は使われる言葉です。この記事を通して、「雲散霧消」の正しい意味や使い方を理解して、社会人としての知識を身につけてください。

雲散霧消の読み方・意味・使い方

「雲散霧消」は、「雲や霧が消えるように、跡形もなくなること」の意味で、「うんさんむしょう」と読みます。

雲散霧消の語源

「雲散霧消」の四字熟語の由来は定かではありませんが、同じような意味を繰り返して強調する「紆余曲折」や「完全無欠」のような構造の四字熟語と言えます。
つまり、「雲散」と「霧消」という2つの熟語から成り立っています。

「雲散」は、「風に雲が散るように、すっかり消えてなくなること」で、「霧消」は「霧が晴れるように、あとかたもなく消えうせること」の意味です。

このことから、物事が跡形もなく消えてしまう意味の「雲散霧消」という四文字熟語が使われるようになったようです。

「雲散霧消」は、物事が消えてしまうことだけでなく、心の中にある悩みや不安などが消える場合にも使われます。

・ライブが終了すると数千人の観客は雲散霧消して、会場は異様な静寂に包まれました。
・「問題なし」という精密検査の結果を聞き、病気への不安が雲散霧消しました。
・密会相手が姪っ子とわかり、浮気の疑念が雲散霧消しました。

このように「雲散霧消」は、物事や不安が消える状態を表しますが、雲や霧が消えて晴れ晴れとした様にも使います。

・第一志望の就職先の内定が決まり、雲散霧消の心地です。
・友人に悩みを全て打ち明けたら、雲散霧消の気持ちになりました。

「雲消霧散」も同じ意味の言葉

「雲散霧消」に似た表現で、「雲消霧散(うんしょうむさん)」があります。これは、「雲散霧消」と同じ意味で、間違いではありません。一般的には、「雲散霧消」の方が多く使われますが、「雲消霧散」という表現に出会った際には、誤用ではなく正しい四字熟語であることを理解してください。

また、「雲散霧消」を「雲散霧散(うんさんむさん)」や「雲消霧消(うんしょうむしょう)」と間違ったリズムで覚えている人も多いようです。「雲が散って、霧が消える」という漢字の意味を理解して正しく覚えるようにしてください。

雲散霧消のビジネス上での使い方

「雲散霧消」は、日常会話で使うことはほとんどありませんが、ビジネス上では時々見かける表現です。具体的な使い方は以下のようになります。

・テスト販売の結果が良好との報告を聞き、新商品販売に対する不安が雲散霧消しました。
・記録的な株安の影響を受けて、新規プロジェクトの企画は雲散霧消しました。
・綿密な調査の結果、商品の不具合の原因が判明し、疑問は雲散霧消しました。
・馬鹿げた事業に投資して貯めこんだ資金を雲散霧消させた責任は重大です。
・一大ブームを巻き起こした商品ですが、今回の事故で雲散霧消した感は否めません。

このように、「雲散霧消」は、ビジネス上のさまざまな場面で使える言葉です。ご自身のスキルアップのためにも、「雲散霧消」を上手に活用してください。

雲散霧消の類義語と例文

「雲散霧消」の類義語としては、「煙散霧消」「雲散鳥没」「跡形もなく消える」「消散する」「消滅する」などがあります。

煙散霧消(えんさんむしょう)
煙や霧が消えるように物事が消える様子。

例文
・この著書では、どんな豪商でも時代に合わせなければ、煙散霧消すると警告しています。

雲散鳥没(うんさんちょうぼつ)
雲のように散り、鳥のように没することから、跡形もなく消えてなくなること。

例文
・原爆が投下された町は、雲散鳥没、なにひとつ残ってはいませんでした。

跡形もなく消える
痕跡を残さずに消えてしまうこと。

例文
・巨大な台風が過ぎて、村は跡形もなく消えてしまいました。

消散する(しょうさんする)
消えてなくなること。

例文
・このウィルスが体内に入ると自然に消散することはありません。

消滅する(しょうめつする)
跡形もなくなること。

例文
・世間の噂話などは、自然に消滅するものです。

また、「灰燼に化す」や「水泡に帰す」も広い意味では類義語として考えられます。

灰燼に化す(かいじんにきす)
物事やそれに向けられてきた努力や苦労が台無しになること。

例文
・灰燼に化すことを恐れていては、画期的な商品など生まれません。

水泡に帰す(すいほうにきす)
水泡のようにあっけなく消えてしまうことから、これまでの努力などが全て無駄になること。

例文
・社長の一声で、新規プロジェクトは解散し、半年間の努力は水泡に帰しました。

雲散霧消の対義語と例文

「雲散霧消」の対義語となる四字熟語は「雲合霧集」ですが、「雨後の筍」や「青天の霹靂」も対義語として考えられます。
また、類語の「消滅する」反対語としては「発生する」「出現する」があります。

雲合霧集(うんごうむしゅう)
雲や霧のように、一時的に人などが群がること。

例文
・人気アイドルが学園祭に特別出演するという噂が流れ、学内に多くのファンが雲合霧集しました。

雨後の筍(うごのたけのこ)
雨が降った後、筍が次々に出てくるところから、物事が相次いで現れることのたとえ。

例文
・グランプリで優勝すると、知り合いという人が雨後の筍のように現れました。

青天の霹靂(せいてんのへきれき)
晴れ渡った空に突然起こる雷の意から、急に起きる変動や大事件こと。

例文
・プロジェクトの責任者に指名されるとは、まさに青天の霹靂でした。

発生する(はっせいする)
物事が起こること。生じること。

例文
・研究段階では想定外のことが発生することがよくあります。

出現する(しゅつげんする)
隠れていたものや見えなかったものがあらわれること。

例文
・海岸に数千頭ものアザラシが突然出現し、漁師たちは大騒ぎしていました。

雲散霧消の英語表現

「雲散霧消」の英語表現では、「vanish like mist」があります。文字通り「霧のように消える」という意味です。また、「go up in smoke(煙のように消える)」や「melt away(次第に消える)」なども「雲散霧消」の意味でも使われます。

・The resentment I had borne him vanished like mist.
 彼に対する恨みは、雲散霧消しました。
・ My plan to buy a car went up in smoke against my mother.
 母親の反対で、車を買う計画は雲散霧消しました。
・As the police sirens were heard, the crowd started to melt away.
 警察のサイレンが聞こえると、群衆は雲散霧消しました。

まとめ この記事のおさらい

・「雲散霧消(うんさんむしょう)」は、「雲や霧が消えるように、跡形もなくなること」の意味。
・「雲散霧消」は、物事や不安が消える状態を表しますが、雲や霧が消えて晴れ晴れとした様にも使います。
・「雲消霧散」も同じ意味の言葉。
・「雲散霧消」の類義語は、「煙散霧消」「雲散鳥没」「跡形もなく消える」「消散する」「消滅する」「灰燼に化す」「水泡に帰す」など。
・「雲散霧消」の対義語は、「雲合霧集」「雨後の筍」「青天の霹靂」「発生する」「出現する」など。
・「雲散霧消」の英語表現には、「vanish like mist」「go up in smoke」「melt away」があります。