「懸案事項」は、普段の会話ではあまり耳にすることがありませんが、ビジネスシーンでは使われることの多い言葉です。この記事では、懸案事項の意味や使い方、類語や対義語を解説します。

ビジネスで使われる言葉を正しく理解することが出来ます。

懸案事項の意味はまだ解決のつかない事柄

「懸案」の「懸」は訓読みでは「かか(り)」と読み、事物が、ある物や、ある場所などにひっかかるという意味があります。「案」は「案件」のことで、「処理されるべき事柄」という意味があります。

上記の2文字から成る「懸案」は、かねてから問題になっていて、いまだ解決のつかない事柄をあらわす言葉です。

「事項(じこう)」には、「ある物事を構成している一つひとつの事柄」などという意味があります。

上記の「懸案」と「事項」が合わさった「懸案事項」は、かねてから問題になっていて、まだ解決のつかない事柄を意味する言葉です。

懸案事項の使い方と例文

「懸案事項」は、特にビジネスシーンで使われることの多い言葉です。懸案事項が会議や報告の場で使われる場合の例文は以下の通りです。

このプロジェクトを遂行するうえでの懸案事項を報告します。
この懸案事項となっていた資材の調達方法については、今週中に解決すべく動いています。
東京オリンピック開催における懸案事項として、会場へ向かう人と通勤ラッシュが重なることによる交通の乱れがあげられています。

懸案事項と懸念事項の違い

「懸案事項」と似た言葉に、「懸念事項(けねんじこう)」があります。ビジネスの場でよく使われる言葉であるため、意味も同じだと思っている人も少なくありません。

「懸案」は、かねてから問題になっていて、まだ解決のつかない事柄のことを意味します。しかし、「懸念」は気にかかって不安に思うことや、先行きが心配に思われることを意味しています。

「懸案事項」はかねてから問題になっていることや、問題になっている具体的な事柄をさしているのに対し、「懸念事項」は先行きが不安に感じる事柄をあらわすという違いがあります。

懸念事項を使った例文

このプロジェクトを遂行するにあたり、現在のところ懸念事項はありません。
マンションの建て替えは、全ての住民の賛同を得られるかどうかわからないことが懸念事項だ。

懸案事項と課題の違いは問題の解決が目的かどうか

ビジネスシーンで問題点について示すときに「課題」という言葉がよく使われます。

「課題」は解決を求められている問題をさしますが、「懸案事項」のように、かねてから問題となっている事項をさす意味はありません。

「懸案事項を解決するために課題が必要だ。」などというように、問題を解決するに向けてやるべきことをさすのが「課題」の使い方です。

課題を使った例文

売上を伸ばすには、顧客の購買単価をいかに上げるかが課題だ。
駅前の再開発を成功させるには、市民の賛同を得ることが課題だ。