就職時に迷いやすい「教員免許」について知っておきたい事

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教員免許を履歴書に書こうと思った時に正式名称が分からない、教員に関係のない職業だけど、教員免許を記載しても大丈夫?と迷った時など、就職活動中に教員免許に関する事で悩む事は少なくありません。

この記事では、教員免許の種類や正式名称、履歴書に書く時の注意点、答えにくい質問への上手なアピールの仕方などを解説しています。

読み終わる時には「どうして教師にならなかったのか?」の質問にも、自信を持って答えられるようになっているでしょう。

教員免許の種類について見てみよう

教員免許は、一般免許状・特別免許状・臨時免許状の3種類に分かれています。

一般免許状とは

教員免許の一般免許状とは、取得条件を満たした上で都道府県の教育委員会に必要書類と共に申請し、授与される免許状です。

有効期限は10年で、全国の学校で有効です。

取得条件とは、教職課程のある各教育機関で所定の単位を取得し卒業する事です。単位は教員過程の科目履修の他に教育実習、特別支援学校や介護施設・養護施設実習なども含まれています。

また、取得する教育機関によって、以下の3種の免許に分かれています。

専修免許状:大学院の修士課程を修了する
一種免許状:4年制大学卒業相当
二種免許状:短期大学卒業相当

3種の免許に加えて、学校の種類別に、更に中学校・高等学校は教科別に免許が授与されます。

また、学校や教科の区別がない特別支援学校教諭免許状、養護教諭免許状、栄養教諭免許状も一般免許状に含まれます。

特別免許状とは

特別免許状とは、社会的経験を有している人物が、その人を任命、もしくは雇用予定の者などからの推薦を受けて「教育職員検定」を経て合格すれば授与される教員免許状です。

例えば、看護師に高等教育の「看護」教科の特別免許状を、外国人の英会話教師に中学校の「英語」教科の特別免許状を授与するなどのケースがあります。

有効期限は10年で、一般免許状と違って授与を受けた都道府県内の学校でのみ有効です。幼稚園教諭の免許はなく、小学校教諭の場合は教科ごとの授与になります。

臨時免許状とは

臨時免許状とは、普通免許状を持っている人が採用できない場合に限って、教育職員検定を経て合格した人に授与される教員免許状です。

例えば、ある教科担当の教員が事故や病気で一か月入院となった間、すぐに代わりの教員を採用しようとした所、普通免許状を持っている人で対応可能な人がいなかった為、対応できる人に臨時免許を発行する、といったケースなどで使われます。

有効期限は3年間ですが、どうしても普通免許状を持っている人を採用できない状態が続いている場合に限って、6年まで期限を延長できます。こちらも、発行された都道府県内の学校でのみ有効です。

履歴書に教員免許を書く時の注意

正式名称で記入しよう

履歴書に資格や免許を書く時には正式名称で書きますので、教員免許も自分の取得している免許の正式名称で書きましょう。

教員免許の正式名称は、(学校の種類)教諭(専修・一種・二種)免許状(中高のみ教科名)です。

幼稚園教諭→幼稚園教諭一種免許状
中学校英語教諭→中学校教諭一種免許状(英語)

複数取得は一行ずつ書く

複数の教員免許を取得している場合には、同じ行ではなく一行ずつ書きます。

例えば、中学校と高校で同じ教科の教員免許を取得している時には以下のように書きましょう。

平成26年3月 中学校教諭一種免許状(英語)取得
平成26年3月 高等学校教諭一種免許状(英語)取得

他に取得した免許や資格がある場合には、古い順から記入します。

取得日付は免許状の授与年月日を書く。新卒は見込みと書く

履歴書の免許・資格欄に記載する日付は、教員免許状に記載されている授与年月日から書きます。

新卒の場合には免許の正式名称の後に「取得見込み」と書きます。日付は、卒業と同時に教員免許を取得する人が多い為、卒業見込みの日付を入れるのが一般的です。

免許状の有効期限が切れている場合

各教員免許には有効期限が設定されています。

取得した教員免許の期限が切れている場合には有効期限を更新する為の「教員免許状更新教習」を受ける必要がありますが、これは教員免許が業務に必要な人のみが受ける必要のある物です。

教員免許が必要ない業務に携わり、かつ教員免許が有効期限切れとなっている時には、教員免許の正式名称の後に(更新講習未受講)と付けましょう。

こんな時どうする?面接で教員免許のことをきかれた場合のアピールの仕方と答え方

「教員免許を取得されているのになぜ教師にならないのですか」「どうせ教員採用試験も受けるんでしょう?」教員免許を履歴書に書くと、このような質問をされる事も少なくありません。

面接で教員免許の事を聞かれても良いように、事前に有効なアピール方法を答え方を押さえておきましょう。

教員免許が生かせる職種の場合

教員免許を取得している事が、仕事に生かせる職種への応募の場合には、教員免許を持っている事も強みになります。

塾や予備校などの指導を行う職種、学校の運営や管理に関わる機関や職種、教科書出版メーカーや教材販売会社、学校用品の取扱い商社など、学校や教育に関わる職種が、教員免許が強みとなる職種です。

これらの職種に応募時には、教員免許を取得する上で培った経験や知識を、職務に生かせる事がアピールできます。

全く関係のない職種では3つのポイントを盛り込む

教員免許が業務上全く関係のない職種に応募する時には「どうして教師にならないの?」などの質問を受けがちです。

この場合に大切なのは、質問に対して「応募している企業への志望度が高い」と思わせるアピールをする事です。

その為には、「教員免許をどうして取得したのか」(※1)、「教員免許を取得する過程で学んだ事」(※2)を「働く上でどのように生かせるのか」(※3)の3点を志望動機に入れる事により、有効なアピールとなります。

例文

得意な英語に対する勉強がしたいと思い、英文科を専攻いたしました。その際、教職課程のある大学でしたので、自分自身の知識や見分を広げたいと思い、教職課程も履修し、教員免許を取得いたしました。(※1)

教職課程では、母校にて教育実習を行いました。最初は生徒の前に立つ事に緊張してしまい、上手く授業展開もできずにいたのですが、指導教員からの意見を取り入れ、他の教員の授業見学を積極的に行う、毎日コツコツ学習計画書を作成するなど努力を重ねました。

その結果、最後の研究授業は大成功に終わり、生徒からも親しまれるようになりました。(※2)

この経験から、ひとつの事を積み重ねて大きな結果を残す事の大切さに気付き、御社の〇〇事業部を志望したいと考えました。御社でも、ひとつずつ確実に前進する事の大切さを生かして、職務に励みたいと考えております。(※3)

就職時に迷いやすい教員免許に関するおさらい

  • 教員免許には一般免許、特別免許、臨時免許の3種類がある
  • 履歴書に書く時は正式名称で書く。日付は免許状の授与年月日を書く
  • 新卒の場合には卒業見込みの日付で、正式名称の後に「取得見込み」と書く
  • 複数免許がある時には、取得した日付の古い順から、一行ずつ書く
  • 教員免許と関係のない職種を受ける時には「教員免許を取得した理由」「取得過程で身に着けた事や経験」「これらをどう生かして働けるか」の3点をアピールする