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この記事では、「秘書検定とは何か」「秘書検定の種類や出題範囲」「試験の難易度や難易度別の対策」など、秘書検定のこと全般を徹底的に解説します。
秘書検定は、公益財団法人 実務技能検定協会が年に3回、全国の主要都市で開催している社会人としての基本常識を試す検定試験です。
最後まで読んでいただければ、秘書検定が社会人として必要であるものだと理解でき、きっと就職する際にも参考になるはずです。
秘書検定とはなにか
秘書検定は、社会人として備えておく必要がある基本的な常識を「秘書技能」と総称して、その能力を試す検定試験です。
企業でのニーズの高さから、1回の試験で約5万人が受験する人気の検定です。
秘書検定を勉強することで、基本的な常識を得られるだけでなく、秘書検定が提唱する「人としての感じのよさ」も筆記試験と面接試験を通じて、習得することができます。
秘書検定の種類
秘書検定は難易度が低い順に、3級、2級、準1級、1級の4種類に分けられます。
試験形式は、3級と2級は筆記試験のみ、準1級と1級は筆記試験と面接試験が行われます。
それぞれの級位の特徴は次の通りです。
基本的なオフィスマナーが問われる級です。上司が効率よく仕事を遂行するために、秘書はどのような点に配慮が必要かなど、基本的なことが問われます。
上司の手助けを適切に行うための優先順位を考えることが試されます。感じのよさだけでなく、効率のよい仕事についても問われる級です。
物事の判断力や対応力が求められる中堅の秘書像が準1級のレベルです。面接試験もあり、秘書としての人柄も問われます。
上司が常に動きやすいように、先を読んでサポートするような上級の秘書能力が求められます。
仕事や就活での活かし方
秘書検定を直接必要とする仕事は多くはなく、秘書の仕事でも、この検定を必須としている企業ばかりではありません。
しかし、社会人としての基本的な常識は、どの企業も新入社員研修に組み入れるなど、早く習得して欲しいと考えているのが本音のところです。
検定では、敬語や身だしなみのようなマナーから、ビジネスにおいて必要な知識、働く上で重要な一般常識が身に付きます。
したがって、就職活動においても間違いなく取得しておいて損はない検定です。
また、仕事を進める上では、社内・社外ともに秘書検定が提唱する「感じのよさ」が求められる部分が非常に多く、業界・業種を問わず、必要とする企業は多いといえます。
秘書検定の試験方式
秘書検定の試験方式は次の通りです。準1級から筆記試験と面接試験の2段階方式となります。
マークシート9割、記述問題1割・2級(筆記試験のみ)
マークシート9割、記述問題1割・準1級(筆記試験合格者は面接試験)
筆記試験はマークシート5割、記述問題5割
面接試験は3人1組で約10分間、簡単なロールプレイング・1級(筆記試験合格者は面接試験)
筆記試験はすべて記述問題
面接試験は2人1組で約15分間、高度なロールプレイング
秘書検定の出題範囲
秘書検定の出題範囲は、「理論分野」3項目、「実技分野」2項目の計5項目となります。
両分野とも60%以上が合格基準とされています。
(理論)
- 秘書業務を行うための資質
- 職務知識
- 一般知識
(実技)
- マナー・接遇
- 技能
「理論分野」では、秘書として備えるべき要件や要求される人柄、仕事の機能など職務知識、社会常識や経営に関する知識など一般知識が問われます。
「実技分野」では、人間関係、言葉遣いやビジネスマナー、話し方・接遇、交際の業務などが出題範囲となります。
秘書検定の難易度
秘書検定の難易度については、4種類の級位によって、当然のことながら異なってきます。
3級は、秘書になるための適性と最低限の知識を確かめる内容ですので、テキストをしっかり読んでおけば、難易度は高くはありません。
2級は、3級の出題内容に加え、敬語や接遇用語の使い方など、一般的な秘書能力も問われます。ただし、筆記試験のみとなりますので、テキストをしっかり読んでおけば、そこまで難易度は高くありません。
準1級からは面接試験が加わりますので、難易度が上がります。また、筆記試験も記述の割合が5割にまで上がります。筆記試験の合格者に面接試験の権利が与えられますが、出される課題が当日まで分からないため、難易度は高めです。
もっとも難しいのが1級です。秘書の職務を十分に理解することや高度な専門的知識・技能が求められ、筆記試験もマークシートがなくなり、すべて記述式となります。合格率も約20%と準1級と比べて難易度が跳ね上がります。
秘書検定の合格率
秘書検定はこれまでに118回実施されていて、延べ800万人が受験し、その内約400万人がいずれかの級位に合格しています。
その秘書検定の合格率を2018年11月開催の試験結果からご紹介します。
受験者数 13,175名
合格者数 7,321名
合格率 55.6%・2級
受験者数 27,212名
合格者数 15,143名
合格率 55.6%・準2級
受験者数 4,829名
合格者数 1,957名
合格率 40.5%・1級
受験者数 1,073名
合格者数 237名
合格率 22.1%
特に面接試験が加わる準1級と1級の難易度は突出していることから筆記試験対策だけでなく、面接対策も必要となってきます。
難易度別の対策
3級と2級は、筆記試験のみでマークシートが9割を占めます。対策テキストをしっかりと勉強しておけば、十分合格することができます。ただし、2級になると迷いやすい選択肢も多く出題されますので、出題パターンを把握しておくことがポイントです。
準1級になると面接が加わり難易度が上がります。準1級に求められるのは、秘書として独力で職務遂行できるレベルや資質が備わっている点です。独学でも合格は目指せますが、専門講座などを受講して、過去の試験問題や模擬面接を経験しておくことが合格への近道といえます。
1級の筆記試験はすべて記述式であるため、本当の実力が試されることになります。記述式の回答は1つだけではありませんので、過去の問題を多く解くようにしましょう。また面接試験は、かなり難易度が高くなっており、独学では厳しい面がありますので、合格を目指すのであれば、模擬面接のある対策講座を積極的に受講するようにしましょう。
まとめ 秘書検定についてのおさらい
- 秘書検定は、公益財団法人 実務技能検定協会が年に3回、全国の主要都市で開催している社会人としての基本常識を試す検定試験である。
- 秘書検定は難易度が低い順に、3級、2級、準1級、1級の4種類に分けられる。
- 秘書検定の試験は、3級・2級は筆記試験のみ。準1級・1級は筆記試験と面接試験の2段階。
- 秘書検定はこれまでに118回実施されていて、延べ800万人が受験し、その内約400万人がいずれかの級位に合格している。
- 直近の試験の合格率は3級 55.6%、2級 55.6%、準2級 40.5%、1級 22.1%となっている。
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