応募資格の中に、「マネジメント経験必須」や「マネジメント経験〇年以上」などの言葉を目にすることがあります。課長、部長などの肩書きがない時には、自分の経験が「マネジメント経験」に相当するのか悩むことがあります。

この記事では、マネジメント経験とはなにか、経験のアピールポイントや面接での答え方など解説します。

今までの経験を上手くアピールして、採用、内定に近づきましょう。

マネジメント経験とはそもそもなにか

一般的なマネジメント経験とは、課長や部長などある部署の長であり、複数名の部下をマネジメントしながら、目標を達成する責任を負っていた経験を言います。

マネジメントとは、目標を達成するために、様々な戦術や取り組みを講じ、部下を管理しながら実行していきます。また、その部下の人事評価をする評価者でもあり、目的の達成のためにモチベーションを保たせるのもマネジメントのひとつです。

大きく「プロジェクトマネジメント:結果を出すための運営・管理」と「チームマネジメント:メンバーの調整と活用」の2つに分けられ、「ヒト・カネ・モノ」をどう活かすかがキーになると言われています。

マネジメントとリーダーシップの違い

マネジメントとリーダーシップは、混同されやすい言葉です。

『7つの習慣』の著者:スティーブン・コビー氏の言葉を借りると以下のような定義があります。

マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするものである。一方、リーダーシップは、望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようとするものである。

マネジメントは達成のための「手段」に集中し、リーダーシップは未来を見て「何を」達成したいかに集中すると言えます。

マネジメント経験の基準はあるのか

「マネジメント経験」といっても、実は明確な定義はありません。

なぜなら、大企業、中小企業など企業規模、募集しているポジション、また業界によって、企業側が求める経験に差があるからです。一般的には、部署の長であれば「マネジメント経験あり」とされます。

しかし、大企業の課長は数百~数十人の部下を持つでしょうが、中小企業の場合には、数人の部下、もしくは部下がいないこともあります。そのような場合にどう判断されるかは、採用担当者の判断と応募者のアピールの仕方によります。

実際に、一部の企業では、管理・運営に加えて、人事評価権をもち、部下の評価者になっていないのであれば、「マネジメント経験」とみなさないところもあります。反対に、部下や後輩の指導だけでも「マネジメント経験」と評価する企業もあるのが現状です。

マネジメント経験はアルバイトでも使える言葉か

マネジメント経験は、役職や肩書きではありませんし、明確な基準はありません。もし、募集しているポジションに必要なスキルと合致した経験があるなら、アピールするべきでしょう。

一般的に、アルバイトは正社員に比べて責任が軽いと思われるかもしれませんが、正社員とあまり変わらない業務をこなしていることもあります。経験の内容を精査し、自分のスキルアップができた点ではなく、組織目標の達成に貢献できた点をアピールすることが大切です。

アルバイトの身で「マネジメント経験」という言葉を使うことに抵抗があるなら、「マネジメントに準ずる経験」としてもよいでしょう。

マネジメント経験を伝える上でのポイント

職務履歴書でマネジメント経験をアピールする時には、ある程度簡潔にアピールすることが大切です。「部下の人数」「行動プロセス」「結果」をまとめるのがよいでしょう。不足点は、自己PRや面接でカバーします。

マネジメントの期間、予算、実績など、具体的な数字を挙げると説得力が増します。ただし、達成できなかった実績はよい印象を与えないので、挙げるのは避けます。

また、経験は箇条書きではなく、ストーリーのように文章で書きます。プロセスがより明解になり、目的達成のために講じた取り組みや方針も盛り込みながら、「(目的)の達成のため、(方針)と考え、(取り組み)したことで、(結果)ができました」とすると書きやすいでしょう。

マネジメント経験から企業はなにを見るのか・なにを知りたいのか

企業がマネジメント経験を条件の一つにした理由は、人材不足で即戦力が欲しい場合がほとんどです。

ある一定量の経験は、適応力の高さの裏付けになり、自らも周りも動かす総合力をすでに持ち合わせていると見なされます。

職務履歴書や面接を通して、目的達成のため、どのような手法・プロセスで実績をあげたか、その手法が採用企業のニーズに合致、または応用できるのか、マネジメントとしての適性があるかを見極めようとします。

職務経歴書におけるマネジメント経験 例文

職務履歴書におけるマネジメント経験の例文は以下の通りとなります。

「メンバーが自主的に動けるよう、マニュアルとチェックリストを作成、活用することで、それぞれのタスク管理と進捗のサポートをすることに注力しました。メンバーの力を最大限に発揮させ、5年にわたり前年比120%アップの売り上げを達成し続けるという結果を出しました。」
「チームメンバーの教育は、インプットとアウトプットのバランスに注意し、トレーニング方法と実践できる場を用意することを心がけました。それぞれの適性を踏まえて、配置転換なども効果的に実行し、メンバーのモチベーションが上がりました。その結果、毎年リピーターが増え、会員数を増やすことにもつなげました。」

面接におけるマネジメント経験の答え方 例文

面接におけるマネジメント経験の答え方の例文は以下の通りとなります。

「営業の業務において、初回訪問・提案・クロージングまでの一連の流れとトラブルシューティングのマニュアルを作成し、メンバーの営業力の底上げを実現しました。また、日々の業務進捗を確認するミーティングの時間をもち、メンバーごとに半期の目標設定をするようにしました。メンバーのモチベーション維持やそれぞれの強みを引き出すサポートをしていました。常に5名のメンバーを抱え、チームの成約率を10%アップさせました。」
「メンバーにより、営業力格差があり、予算達成が不安定なことが課題となっていました。対策として、ターゲットの顧客分析法をマニュアル化し、メンバーが自主的に新規営業開拓をできるようにサポートしました。一人あたり年間新規顧客獲得を5件から8件に増やすことができました。」

マネジメント経験に関するおさらい

マネジメント経験に関するおさらいは以下の通りとなります。

  • 一般的にマネジメント経験とは、課長や部長などある部署の長であり、複数名の部下をマネジメントし、目標を達成する責任を負っていた経験のこと
  • マネジメントとは“どうやって”達成するかに言及しているのに対し、リーダーシップは“何を”達成したいかを突き詰めること
  • マネジメント経験に、明確な定義はない
  • 役職や肩書きよりも、経験の中にあるものが重要、「部下の人数」「行動プロセス」「結果」を企業に伝える
  • 実績を数値で散りばめながら、箇条書きでなく文章で、プロセスをわかりやすく説明する
  • 企業は、目的達成の手法・プロセス、それが採用企業のニーズに合致、または応用できるのか、マネジメントとしての適性があるかを見極めようとする

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