ケアマネジャー(介護支援専門員)は、要介護認定を受けた人やその家族にとって欠かすことのできない存在です。この記事では、ケアマネジャーの内容、ケアマネジャーになるためのステップや試験、活躍の場や将来性などを解説していきます。

ケアマネージャーとは

ケアマネジャーは、正式には「介護専門支援員」といいます。一般的には正式名称の「介護支援専門員」ではなく、「ケアマネジャー」もしくは「ケアマネ」と呼ばれることが多くなっています。

ケアマネジャーのは2000年の介護制度の施行とともに誕生しました。試験は都道府県が実施しており、国家資格ではなく公的資格の位置づけとなります。

ケアマネージャーの仕事内容

ケアマネジャーは、介護サービスを必要とする人とサービス事業者の間に立って、双方をつなぐ調整役です。中心となる仕事はケアプランの作成です。ケアプランとは、介護保険で受けられるサービスをどのように利用するかを決めた計画書のことです。介護保険を利用してサービスを受ける場合には、このケアプランが必要になります。

次にケアマネジャーの仕事をもう少し詳しく説明していきます。

■要介護認定の調査や申請代行
市町村からの委託で、ケアマネジャーが介護サービスの利用を希望する人の自宅へ出向き、心身の状態を確認します。本人、またはその家族が要介護認定の申請を行うことが困難な場合には、ケアマネジャーが書類作成や申請を代行することもあります。

■課題分析(アセスメント)
アセスメントはケアプランを作成するにあたり大変重要なステップです。ここでの内容に基づいてケアプランを作成することになりますから、しっかり時間をかけて行わなくてはなりません。介護サービスを受ける人の心身の状態や生活の状況を知り、利用者やその家族がどのようなサービスを希望しているのかを知ることが重要です。介護サービスを受ける人の心身の状態や生活の状況、どのようなサービスを希望しているのかなど、利用者と家族の話を細かく聞くとともに、利用者の状態を観察してどんなサービスが必要なのかを判断します。
また、この段階で利用者や家族に介護保険制度や受けられるサービスについて説明し、理解しておいてもらうことも必要です。

■ケアプラン作成
ケアマネジャーの中心となる仕事がケアプランの作成です。アセスメントで得た情報を基に、サービスの種類、内容、利用回数、時間、利用料金などの計画を立てます。介護のサービスには訪問介護やディサービスなどさまざまなものがあります。ケアマネジャーは、利用者や家族にとって最適なプランを考えなくてはなりません。サービスの内容や料金などについて、利用者と家族に分かりやすく説明し、同意を得ることも大事です。

■モニタリング
実際に介護サービスが開始されたら、ケアマネジャーは定期的に利用者宅を訪問し、サービスの利用状況や満足度、心身の状態などのモニタリングを行います。サービスは利用者に合っているか、利用者や家族はサービスに満足しているか、利用者の状態に変化がないかなどを確認し、必要であればケアプランの見直しを行います。

■利用者とサービス事業者との連絡・調整
利用者や家族がサービス業者にお願いごとやクレームがあった場合、ケアマネジャーが代弁して伝えたり、逆にサービス事業者の考えを利用者に伝えたりという、利用者とサービス業者をつなぐ役割もケアマネジャーの仕事のひとつです。

■給付管理業務
要介護度に基づいた支給限度額の確認と利用者負担額の計算、サービス利用票や給付管理票の作成もケアマネジャーの業務です。

「ケアマネージャー」と「介護福祉士」の違い

ケアマネジャー以外にも介護にかかわる専門職はいくつかあります。「介護福祉士」もそのひとつです。ここでは「ケアマネジャー(介護支援専門員)」と「介護福祉士」の違いを簡単に説明します。

ケアマネジャーと介護福祉士は、どちらも介護サービス利用者とその家族に密接した仕事ではありますが、仕事内容が違います。ケアマネジャーは介護サービスを受けるために必要なケアプランの作成がおもな仕事です。ケアマネジャーが直接介護をサービスを行うことはほぼありません。

いっぽうで介護福祉士の仕事は、介護の現場で直接利用者をサポートすることです。主な業務は、食事や入浴、着替え、排せつなどの補助など直接身体に触れて行う「身体介護」、食事の準備、部屋の掃除、洗濯や買い物などの援助を行う「生活援助」、話し相手になったり相談を受けたりする「メンタルケア」です。

ほかにも利用者の家族から相談を受けたり、自宅介護の注意点をアドバイスする仕事もあります。

ケアマネジャーと介護福祉士は、資格も別々です。ケアマネジャーは都道府県が実施する公的資格で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した後、「介護支援専門員実務研修」を修了する必要があります。受験資格は、医師、看護師、介護福祉士などの国家資格を有していて実務経験が5年以上、もしくは生活相談員、支援相談員、などの業務に5年以上従事している人となっています。

介護福祉士は国家資格で、3年以上の実務経験および実務者研修を修了した人、養成施設を卒業した人、福祉系高校を卒業した人に受験資格があります。

ケアマネージャーになるには

ケアマネジャーになるには、まず「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。その後「介護支援専門員実務研修」を修了し、介護支援専門員資格登録簿へ登録することで、ケアマネジャーの資格を得ることができます。

①介護支援専門員実務研修受講試験に合格する

ケアマネジャーとした働くには、まず「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。試験は年1回、通常10月に各都道府県で実施されます。
出題数は60問(介護支援分野25問、保健福祉サービス分野35問)で、5つの選択肢の中から適切なものを2個または3個選ぶ五肢複択のマークシート方式です。試験時間は120分です。

②介護支援専門員実務研修を修了する

介護支援専門員実務研修受講試験に合格した人は、「介護支援専門員実務研修」を修了した後、所定の手続きを経て介護支援専門員としての業務に就くことができます。実務研修では、ケアプランの作成など介護支援専門員として業務を行う上で基礎となる知識及び技能について学びます。

実務研修は15日間(87時間)の講義・演習と居宅介護支援事業所での3日間の実習で構成される研修です。講義のうち5日間はDVD視聴により自宅で履修することもできます。

③介護支援専門員資格登録簿へ登録する

「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し「介護支援専門員実務研修」を修了したら、都道府県に申請し介護支援専門員資格登録簿へ登録を行い、介護支援専門員の交付を受けると、ケアマネジャーとしての資格を得ることができます。

介護支援専門員証には5年の有効期間があり、有効期間を更新するには、更新研修等の所定の研修を受講し、更新手続きをすることが必要です。

ケアマネージャーの試験について

受験資格を得るには

ケアマネジャーになるには、まず「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。受験資格は次の①②の期間が通算して5年以上であり、当該業務に従事した日数が900日以上であることです。

①次の業務に従事する人
医師・歯科医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・視能訓練士・義肢装具士・歯科衛生士・言語聴覚士・あん摩マッサージ指圧師・はり師、きゅう師・柔道整復師・栄養士(管理栄養士含む)・精神保健福祉士②介護施設等において必置とされている相談援助業務に従事する人

また、受験地は自由に選べるものではなく、受験資格に該当する業務に従事している場合はその勤務先、従事していない場合は住所がある地で受験しなければなりません。

試験の難易度はどれくらいか

平成30年度の試験結果は、受験者数49,332人、合格者数4,990人、合格率は10.1%でした。

合格基準は正解率70%を基準とし、問題の難易度で補正されます。平成30年度は介護支援分野で25問中13点、保健医療福祉サービス分野で35問中22点が合格基準でした。この年は前年から受験者数が大幅に減少し、合格率も前年の21.5%から大幅に下がりました。

これは介護福祉士の合格率73.7%と比べても大変難関であることがわかります。しっかりとして対策をして試験に挑む必要があるでしょう。

ケアマネージャーの年収

厚生労働省の「平成30年 賃金構造基本統計調査」を見ると、ケアマネジャーのは約385万円となっています。男女別だと、男性が約422万円、が約373万円と、比較的男女の収入差が少ない職種といえます。従事している人数も女性の比率が多く、女性が活躍しやすい仕事といえるでしょう。

ケアマネージャーの勤務体系と休日

ケアマネジャーは実際に介護サービスにあたる仕事ではないので、基本的に夜勤はありません。平日の日中がと思ってよいでしょう。

ただ、利用者やその家族と接することが多いので、相手の都合に合わせる必要がありますし、相談が長引くことも少なくありません。場合によっては日曜日や夜間に仕事をするケースも出てくるでしょう。

ケアマネージャーの将来性

ケアマネジャーひとりが担当する利用者の数は基準があり、居宅介護支援事業所では利用者35人につきひとりのケアマネを配置35人すること、特別養護老人ホームや老人保健施設では、100人につきひとりのケアマネを配置することと決められています。

要介護(要支援)者の人数は制度開始から年々増加しており、このことを考え合わせると、ケアマネジャーの需要は今後も高まっていくことが想定されます。

近年、AIを利用してケアプランを作成する試みもありますが、ケアプランの作成には利用者の生活や心身の状態、家族の意向などなど細かな観察やヒアリングが必要です。実際にAIが活用されるにはまだまだ時間がかかるものと考えられ、ケアマネジャーの仕事がすぐに脅かされるとは考えにくいでしょう。

法律も利用者の要望は随時変化していきます。ケアマネジャーとして長く活躍するには、日々情報収集して新しい動きを逃さない努力が必要といえます。

ケアマネージャーがおもに勤める場所

ケアマネジャーは「居宅ケアマネジャー」と「施設ケアマネジャー」に分けられます。居宅ケアマネは多くの場合、居宅介護支援事業所に所属して、利用者の自宅を訪問してケアプラン作成の相談や介護サービスの説明などを行います。施設ケアマネは、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設等に所属して介護業務を行います。

ケアマネジャーについてのまとめ

  • ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護サービスを必要とする人とサービス事業者の間に立って、双方をつなぐ調整役で、中心となる仕事はケアプランの作成です。
  • ケアマネジャーは「居宅ケアマネジャー」と「施設ケアマネジャー」に分けられます。
  • ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、介護支援専門員実務研修を修了したうてえで介護支援専門員資格登録簿へ登録し、介護支援専門員の交付を受けることが必要です。
  • 受験資格は「医師や看護師などの国家資格を所有し当該業務に従事」「介護施設等において必置とされている相談援助業務に従事」の期間が通算で5年以上(日数が900日以上)あることが必要です。

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