モチーフとは|意味・類語・英語表現を解説。編み物・音楽における意味も

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この記事では「モチーフ」の意味や使い方について解説いたします。

「モチーフ」は装飾やデザイン、音楽等非常に幅広い分野で使われる言葉だといえるでしょう。
またビジネス上でもよく用いられている為、ぜひ理解しておいた方が良い言葉でもあります。

それでは実際にその意味や使い方等について一つずつ確認していきましょう。

モチーフとは|言葉の意味と使い方

「モチーフ」とは「その芸術表現をする動機や着想」という意味です。

例えば「この絵画は自然との調和をモチーフとしている」や「世界平和をモチーフにした小説を著した」等のように使われます。

つまり「どのような動機や着想によってその作品を表現しているかを端的に示すもの」です。

また「音楽を形作る最小単位」や「装飾模様を構成する単位」といった意味でも使われます。

なお複数の「モチーフ」を組み合わせたり繰り返したりできる8小節程度の旋律のまとまりを主題ということも知っておくと良いかもしれません。

モチーフの語源

「モチーフ」の語源を遡るとまず最初に登場するのが「動きを与えるもの」や「動かす」といった意味のラテン語です。

元々は物体の運動をさす言葉として使われていましたが、次第に「動機」や「行動を起こす為の内的要因」のような意味でも用いられるようになったといわれています。

このラテン語はフランス語の「motif」や英語の「motive」の語源ともいわれており、日本語の「モチーフ」はフランス語に由来するものです。

芸術におけるモチーフ

芸術作品を生み出す際には何かしらの動機づけやインスピレーションを受けたきっかけがあるといわれています。

例えば反戦を訴えかける音楽や環境破壊への警鐘を主題とする絵画等です。
単に作品を楽しむこともできますが、「モチーフ」は何なのかに想いを馳せながらその作品に触れるとより新しい発見や気づきがあるかもしれません。

また芸術分野を研究する上で、その作者や作品の「モチーフ」を切り口にしたりテーマにしたものは非常によく見かけます。
それだけ芸術分野と「モチーフ」は密接な関係にあるのだといえるでしょう。

装飾やデザインにおけるモチーフ

装飾やデザインにおける「モチーフ」とは、その表面に自然発生あるいは意図して作られた模様のことです。

例えば花の模様が連続したデザインでは「花柄のモチーフ」等と表現されています。
もちろん花以外にも動植物やハート等のマーク、キャラクター等も「モチーフ」の対象です。

ただし市松模様や唐草模様のように、昔から日本にあるものは「モチーフ」とはいわないという意見もあります。

音楽におけるモチーフ

音楽での「モチーフ」は「動機」や「楽曲を構成する最小単位」等と訳されます。

同じ「モチーフ」を繰り返したり、あるいは複数の「モチーフ」を組み合わせて「主題」を構成するクラシックはとても多いです。

ちなみに「モチーフ」を更に分解できる場合、分解したそれぞれを「部分動機」といいます。

編み物におけるモチーフ

編み物でも「モチーフ」という言葉は使われています。
特にかぎ針編みの用語として使われ、いくつかの編み方を組み合わせて作ったパーツを指します。

これを「モチーフ編み」と呼び、様々な模様やテーマの編み物を生み出すことができるのがその特徴です。

また「モチーフ編み」は毛糸だけでなくレース編みにも応用することができるので、編み物をする上ではよく使うかもしれません。

「モチーフ」と「テーマ」の違い

「モチーフ」と似た言葉として「テーマ」が挙げられます。
「テーマ」は「創作や行動の基調をなす考え」や「議論の中心的意図」、「主題」等という意味です。

例えば「このビジネスのテーマは自然に配慮しながら経済発展を遂げることだ」や「この絵画のテーマは普遍的な美だといわれている」のように使います。

また「モチーフ」は作品を形成する個々の単位であるのに対し、「テーマ」はその作品全体に通じるものだというのが違いです。

「モチーフ」と「テーマ」を使い分けた例として、以下のようなものがあります。

「四季それぞれの美しさをテーマにした作品の構成として、春の桜並木や冬の雪景色をモチーフにした。」

この例の場合、各季節の「モチーフ」がそれぞれあり、それらが合わさって四季の美しさという一つの「テーマ」を持った作品を形成しているというわけです。

モチーフのビジネス上での使い方

ビジネス上では「商品開発のヒントになったものや動機」を「モチーフ」と呼びます。

例えば「環境保護をモチーフとしてハイブリッドカーを開発した」のように使うことができるでしょう。

ビジネスでも全くの無着想で商品が開発されるということはまず考えられません。
なぜなら「モチーフ」のないものはスポンサーや上司を説得したり理解してもらうだけの根拠が見えないからです。

逆に大ヒット作品の背景には必ずといっていいほど「モチーフ」になるものがあるともいえます。

モチーフの類義語と例文

「モチーフ」の類義語としては、以下のようなものが挙げられます。

・コンセプト

・主題

・動機

他には「テーマ」や「「題材」等も類義語だといえるでしょう。
また上記の類義語を使うと、以下のような例文を作ることができます。

・このビジネスのコンセプトを社内会議で共有した。

「コンセプト」は「概念」や「その作品全体を通しての根底的な考え」といった意味があります。

この場合そのビジネスの根底にある考え方について社内会議参加メンバーで共有した場面だと解釈してよいでしょう。

・その漫画の主題は何なのかについて、作者がインタビューを受けていた。

「主題」は「その作品の中心となる内容や題目」という意味です。

「主題」を広く伝える為、作者がインタビューを受けている場面かもしれません。

・どうしても世界平和についての想いを表したいという動機により、この作品は誕生した。

人が動く際には何かしらの動機があることが多く、この場合は自分の想いを表したいという芸術家ならではの動機により作品が誕生したということです。

モチーフの英語表現

「モチーフ」の英語表現としては、以下のようなものが考えられます。

・motif(モチーフ)

・motive(動機、真意、目的)

また例文としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

・She decided on a flower motif.
(彼女は花を「モチーフ」にすることに決めた。)

何か作品を創作する際に、何を「モチーフ」にするかをまず決めた方が作りやすいといわれています。

この例では花を「モチーフ」にしたということです。

・I surmised a his motive.
(彼の動機を推量した。)

なぜ彼がそのような言動に至ったのかを推し量る際等に使います。

「surmise」は「推量する」や「推測する」といった動詞としてだけでなく、「推測」や「推量」という名詞でも使うことができるのが特徴です。

まとめ この記事のおさらい

  • 「モチーフ」は「その芸術表現をする動機や着想」という意味がある。
  • 「モチーフ」の語源はフランス語の「motif」で、それを更に遡ると「動かす」といった意味のラテン語だといわれている。
  • 「モチーフ」は作品を形成する個々の単位であるのに対し、「テーマ」はその作品全体に通じるものだというのが違いがある。
  • ビジネス上での「モチーフ」は「商品開発のヒントになったものや動機」という意味で使われる。