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この記事では「留意点」について、言葉の意味や使い方、英語での表記について解説していきます。
「留意点」はどちらかというとビジネスシーンにおいて多用される言葉です。意味をよく理解せずに聞き流していると大きな失敗にも繋がりかねない言葉ですので、この記事を通して正しい意味や使い方を知っておきましょう。
留意点の意味・使い方
留意点(りゅういてん)は「意識を留めておく程度に気をつけなければいけない点」という意味を持ちます。
「留意」が「特に気をつけておくべき点」という意味を表しており、「留意点」は気をつけなければならない事項について相手に述べるときに使われる言葉です。
相手に注意を促したい時、家族や友達であれば「注意して」と言うことはできますが、相手が上司や取引先だった場合は「注意」という言葉はなかなか使いづらい表現です。
そのような場面でも、「留意点」を使うことで相手の気持ちを損なうことなく注意を促したい内容を伝えることができます。そのため、ビジネスシーンにおいても使いやすい言葉であると言えるでしょう。
留意点と注意点の違い・使い分けかた
留意点とよく似た言葉で「注意点」という言葉がありますが、この2つの意味の違いについて見ていきます。
- 「留意点」・・・意識を留めておく程度に気をつけなければいけない点
- 「注意点」・・・意識を集中させて気をつけるけるべき点
このように、留意点も注意点も「気をつける」という意味を含んでいる部分は同じですが、「どの程度気をつけるべきか」という部分で違いがあります。
「留意」はある物事に対して意識を留めておくというニュアンスが含まれています。つまり、集中して意識を向けている状態ではありません。あくまで「心に留めておく」という程度です。
一方、「注意点」はある物事に対して意識を集中させるという意味が含まれます。留意点とは異なり、「神経を集中させて、しっかりと用心・警戒してくこと」を表すときに使用される言葉です。
このように、留意点と注意点は「意識をどの程度の強さで向けるのか?」という部分に違いがあると言えるでしょう。
留意点のビジネス上での使い方
「留意点」という言葉は、相手に注意を促すときによく使われます。「注意点」ほど強い印象がなく柔らかい表現となりますので、ビジネスでも使いやすい表現です。
「先ほど説明した内容に加えて、留意点は次の通りです」
説明内容に関連して心に留めておくべき点を伝えます、という意味を表しています。
「この仕事に関する留意点は以下のようになります」
仕事に関連して意識を向けておくべきことを「留意点」を使って表現しています。
留意点は介護・看護で多用される
留意点は介護や看護の現場でも多用される言葉です。
介護や看護の現場では、仕事上心に留めておかなければならない点が多く、留意点が使われる場面は多いと言えます。
「認知症の方を介護する際は、次のような留意点があります」
認知症の方を介護する際に意識しておかなければならない点を伝えるときの表現です。
「今お渡ししたマニュアルには、食事介助を行うときの留意点が記載されています」
食事介助を行う時に意識を向けておくべき点について表す表現です。
「患者のオムツ交換の際には、先日お話しした3つの留意点を忘れないようにしましょう」
オムツ交換の際に意識して気をつけるべき点を忘れないように、ということを表しています。
このように、ビジネス上でも様々な場面で使われる「留意点」ですが、場合によっては「注意点」の方が合っているケースもあります。
それは、「意識を集中させて気をつけるけるべき点」について説明する場合です。
例えば、「会社の機密事項」に関して気をつけるべき点や、「取引先の内部情報」を取り扱う上で気をつけるべき点などについて説明するときは、「留意点」よりも「注意点」を使って伝えた方が適切です。
留意点はあくまで「心に留めておく」程度の度合いになるので、場合によっては「注意点」を使わないと聞き手が違和感を覚えてしまうこともありますので気をつけましょう。
留意点の類義語と例文
留意点の類義語としては、以下のような言葉が挙げられます。
- 諸注意
- 配慮点
- 考慮点
- 心得るべき事柄
「諸注意」は「注意すべき点」を表す言葉です。「諸」という言葉に「もろもろの」という意味が含まれているため、複数の注意事項があるときに使われる表現となります。
「配慮点」の「配慮」には「よい結果になるように心をくばること」という意味があります。相手や物事に対して、よい結果になるよう思いやりをもって気を配ることを表す言葉です。
「考慮点」の「考慮」には「物事を判断する前に、いろいろな要素を含めてよく考えること」という意味が含まれています。物事についてただ考えるのではなく、様々な要素や可能性を含めて考える様を表現しています。
「心得るべき事柄」は、何かを行う上で「押させておくべき内容」を表す言葉として使われます。
類義語の例文
サッカーの試合中の注意事項について審判から説明があったことを表現しています。
保護者の方に対して心をくばるべきことを表しています。
企画を決める上で、いろいろな要素を含めて考えなくてはいけない点が5つあることを表現しています。
会社がIT技術の活用を今後押さえておくべきないことだと捉えている様を表しています。
留意点の対義語と例文
留意点の対義語としては、下のような言葉が挙げられます。どちらかというと、「留意」という言葉の対義語であると考えるのが良いでしょう。
- 失念
- 油断
「失念」は「うっかり忘れること」を表現する言葉です。「忘れる」の謙譲語にあたり、
自分をへりくだった表現として使われます。
「油断」は「たかをくくって気を許すこと」という意味を持っています。「もし油をこぼせば、命が断たれるという覚悟で日々の修行を行いなさい」という仏教の話が元となり生まれた言葉です。
対義語の例文
資料作成を頼まれていたにもかかわらず、ど忘れしてしまった様を表現しています。
サッカーの試合中に一瞬気がそれてしまい、それが原因となってゴールを決められてしまった、ということを表しています。
留意点の英語表現
留意点は、英語では以下のように表現します。
留意点
留意事項
留意点、注目点
英文としては、以下のように使います。
これらがいくつかの留意点になる
第3項、その他の留意事項
これが明日の会議の留意点だ
まとめ この記事のおさらい
- 留意点は「意識を留めておく程度に気をつけなければいけない点」という意味を持つ
- 留意点と注意点は「意識をどの程度の強さで向けるのか?」という部分に違いがあり、意識を集中させる必要がある際には注意点を使う
- 留意点はビジネス上でも使われやすく、介護や看護の現場でも多用されるである
留意点は「注意点」という言葉ほど強い印象を与えずに、相手に注意を促すことができる便利な言葉です。
社内の会議中やクライアントとの商談中など、相手に配慮する場面で使っていくのが良いでしょう。