ヘイトとは|正しい意味や「ヘイトスピーチ」などの派生語も解説

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この記事ではヘイトについて、言葉の意味、使い方、別の言い回しや英語表現について解説いたします。

「ヘイト」ときいて想像するのは英語の「hate」という単語ですが、最近では日本語として「ヘイト」を使うことがあります。

ゲーム用語としても使用される機会が多くなってきました。

また「ヘイトスピーチ」というものも代表的な例です。ヘイトスピーチ非常に問題視され、対策法も施行されています。

読み方も発音も同じですが、英語の「hate」と日本語の「ヘイト」では使われ方としても意味としても大きな違いがあります。

この記事を通して言葉の意味を理解し、最近よく使われるようになってきた「ヘイト」という言葉が本来はどのような状況に使われる言葉なのかを知ることができるでしょう。

ヘイトの意味・使い方

ストライキ
ヘイトの意味は「憎むこと、反感を抱くこと、憎悪」になります。

基本的にカタカナでのヘイトは名詞や形容詞として使われ、動詞として使われることはありません。「ヘイトを向ける」というような使い方が一般的で、ヘイトの対象は一個人や小さな集まりではなく、国、性別、人種、障害、外見などの生まれ持って備わっている形質を持つ大きな集まり、集団に対して向けられることが多いです。

もっとも有名な「ヘイト」の使われる代表例は「ヘイトスピーチ」です。

ヘイトスピーチ・ヘイト発言の意味

「ヘイトスピーチ」とは「主に人種、国籍、性別、障害、職業、外見など、個人や集団が抱える欠点と思われるものを誹謗・中傷、貶す、差別するなどし、さらには他人をそのように煽動する発言(書き込み)のこと」です。

日本でも新大久保で行われるヘイトスピーチが有名です。

これを対策とする法律としてヘイトスピーチ対策法というものがあります。

ヘイトスピーチ対策法では、ヘイトスピーチを本邦外(日本国外)出身者への「差別的意識を助長しまたは誘発する目的で公然とその生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加える旨を告知」する行為、「本邦外出身者を地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動」と定義し、基本理念として「(国民は)不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するように努めなければならない」と掲げています。

ヘイトクライムの意味

別のヘイトを使った言葉としては「ヘイトクライム」があります。

「ヘイトクライム」とは「人種、民族、宗教、肌の色、性的指向、性別、心身の障害などを理由とした憎悪あるいは偏見を動機とする犯罪」のことです。

他にもヘイトを使った言葉としては「ヘイト本」などがあります。

「ヘイト本」とは、「人種・国籍・性別・障害・宗教・性的指向など個人や集団が抱えている主体的に変えることに対する憎悪や侮辱する内容の書籍のこと」です。

ヘイトはゲーム用語としても多用


ヘイトは最近ではゲーム内の言葉として多く登場しています。

ゲーム内での「ヘイト」の意味は「敵キャラクターのゲームプレイヤーに対する敵対心や、攻撃するプレイヤーを決めるための項目や値のこと」です。

敵キャラクターは、ヘイトの高いプレイヤーに攻撃してくるようになっています。
主にMMORPGで使われる用語で、ゲーム上では数値として表示されないため、攻撃や魔法などプレイヤーたちが起こした行動でヘイトの高さを推測しなければなりません。

使い方としては「ヘイトを集める」「ヘイトを貯める」といった言い方をします。
また、ヘイトをうまく利用することを「ヘイトコントロール」と言います。

「ヘイトコントロール」とは「打たれ弱いキャラはヘイト値が少なくなるように行動し、打たれ強いキャラはヘイト値を上げて敵の攻撃を集中するようにする戦略」のことです。
ヘイトコントロールを行うことで、仲間内での生存率を上げながら多くの敵を倒せるようになります。

ヘイトは人狼ゲームでも使われる

「人狼ゲーム」は村人サイドと人狼サイドに分かれたプレーヤーが、自陣の勝利を目指して戦うゲームです。ゲームの詳細については割愛しますが、ヘイトという言葉は人狼ゲームでも使われます。

人狼ゲームにおけるヘイトの意味も上述と同様ですが、人狼ゲームではヘイトを集める(貯める)ことで自分を疑惑の目から逸させたり、人狼にぼろを出させたりすることが可能です。

先述のヘイトコントロールは賛否両論ある戦術で、人狼ゲームの解説サイトや特集記事でもテーマとして取り上げられることがあります。それくらい人狼ゲームにおいてヘイトは重要な要素の一つだということです。

人狼ゲームは推理や心理戦の側面もあるゲームなので、ヘイトをどう取り扱うかがゲームの結果を左右するといっても過言ではないでしょう。

ヘイトの類義語と例文


ヘイトの類義語として以下のようなものがあります。

  • 憎悪
    意味:相手をひどく憎むこと、嫌うこと
  • 怨念
    意味:恨みの執念、遺恨
  • 敵意
    意味:敵対する気持ち、相手を的として憎む心

類義語としては「憎しみ」「怨み」など他人に対して起こるマイナスな感情という意味を持つものがこれにあたります。

ヘイトとの語源は元々英語の「hate」、「〜を憎む、ひどく嫌う」という意味の動詞です。

「hate」の読みである「ヘイト」をカタカナにして名詞として使っています。なので、マイナスな意味である言葉がこれの類義語に当てはまります。
ゲーム用語においての「ヘイト」では「敵意」という言葉が類義語として的確でしょう。

類義語の例文には以下のようなものがあります。

憎悪の例文
「崩れ落ちていく家屋の炎の中から垣間見えた彼のその目には、荒れ狂うような憎悪が満ちていた。」
怨念の例文
「戦争に敗れたことを知らず、ただ殺されたことに対して怨念を抱いた兵士の亡霊がこの島を彷徨っている。」
敵意の例文
「彼女は、彼と幼馴染で中のいい私に対して、敵意をむき出しにしてこちらをじっと睨んできている。」

ヘイトの対義語と例文

叔父
ヘイトの対義語には以下のようなものがあります。

  • 慈しむ
    意味:可愛がり大切にする、愛おしむ
  • 愛情
    意味:相手に注ぐ愛の気持ち、深く愛するあたたかな心、異性を恋い慕う感情
  • 好意
    意味:良い人だなあと思う気持ち、親愛感、親切な気持ち

ヘイトはマイナスの意味があるので対義語としてはプラスな意味を持つ「愛情」「好意」などの言葉が当てはまります。

対義語の例文には以下のようなものがあります。

慈しむの例文
「君にはまだ自覚することはできるような状態ではないのかもしれないけれどご両親は確かにあなたを深い慈しみを持って育ててきたんだよ。」
愛情の例文
「母からの愛情は例えヒトからのものでも、動物からのものでも違いはないのだということを思い知った。」
好意の例文
「彼があの先生に対して好意を持っていることは側から見れば明らかなことだ。」

ヘイトの英語表現と意味・使い方


ヘイトの英語表現として「hatred(憎しみ)」「hostility(敵意)」があげられます。

「ヘイト」の語源は「hate」からきており、「〜を嫌う」という意味そのままでも伝わりますが、「ヘイトを向ける」「ヘイトを集める」「ヘイトスピーチ」などの言葉が付随するため、英語表現として「hate」ではなく「hatred」「hostility」が当てはまります。

英語表現の例文には以下のようなものがあります。

「Nothing grows hatred toward him.」
(訳:憎しみからは何も生まれない。)
「There is no point arousing the hostility of the people.」
(訳:人々の敵意を招いても意味がない。)

まとめ この記事のおさらい

  • 「ヘイト」の意味は「憎むこと、反感を抱くこと、憎悪」
  • 「ヘイト」の使い方は「ヘイトを向ける」「ヘイトを貯める」など
  • 「ヘイトスピーチ」とは「主に人種、国籍、性別、障害、職業、外見など、個人や集団が抱える欠点と思われるものを誹謗・中傷、貶す、差別するなどし、さらには他人をそのように煽動する発言(書き込み)のこと」
  • 「ヘイトクライム」とは「人種、民族、宗教、肌の色、性的指向、性別、心身の障害などを理由とした憎悪あるいは偏見を動機とする犯罪」
  • ゲーム内での「ヘイト」の意味は「敵キャラクターのゲームプレイヤーに対する敵対心や、攻撃するプレイヤーを決めるための項目や値のこと」
  • 「ヘイト」は類義語は「憎悪」「怨念」「敵意」
  • 「ヘイト」は対義語は「慈しみ」「愛情」「好意」
  • 「ヘイト」の英語表現は「hatred(憎しみ)」「hostility(敵意)」
  • 「ヘイト」の語源は「hate」だが英語表現としては当てはまらない