ご厚誼とは|読み方・意味・使い方・「ご交誼」や「ご厚情」との違い・類語・英語表現を解説

※本サイトはプロモーションを含んでいます。

この記事では「ご厚誼」の読み方や意味について解説いたします。

ビジネスの場でもよく使われる言葉ですが、その意味や使い方についてはよく分かっていないという人もいるかもしれません。

そこで今回は「ご厚誼」の語源や類義語、「ご交誼」や「ご厚情」との違いなども含めて取り上げました。

この記事の中で一つでも参考になるような内容があれば幸いです。

「ご厚誼」の読み方・意味・使い方

おざなり
「ご厚誼」は「ごこうぎ」と読み、「厚くお付き合いしていただく」という意味です。

「誼」はあまり馴染みがない字かもしれませんが、音読みでは「ぎ」と読みます。

先頭に「ご」をつけず単に「厚誼」という使い方もできますが、日常会話でもビジネス上でも「ご厚誼」という丁寧な言い回しがされることの方が多いです。

実際に冠婚葬祭やビジネスシーンなどでは、これまでのお付き合いしてきた相手に対して敬意を示す際によく使われています。

また「ご厚誼」の具体的な使い方として、次の例文を確認してみましょう。

・「生前のご厚誼に深謝し、謹んでご通知申し上げます。」

上記のフレーズは訃報があった際によく使われるもので、「生前は厚くお付き合いをしていただいたことに深く感謝し、謹んで訃報を申し伝えます」といった意味があります。

これは訃報があった家族から、故人と深く付き合っていた人に対しての言葉です。

なお訃報は「ふほう」と読み、「死亡の知らせ」を表しています。

・平素のご厚誼に感謝し、盛大なパーティーを開催することにした。

日頃からお世話になっている人に対して、感謝の気持ちを伝えたりお礼をしたりする機会の一つとしてパーティーを開催することが挙げられます。

そうすると多くの人に対して一度に顔を合わせ、感謝を伝えることができるからです。

この例では、平素から厚く付き合っている人に対する感謝を示す為に盛大なパーティーを開催することを決めたということでしょう。

「ご厚誼」の語源

「ご厚誼」の語源は、それぞれの持つ言葉の意味を考えると分かりやすいでしょう。

「誼」は訓読みで「よしみ」と読み、「親しい間柄」や「お世話になっていること」を表します。

そこで「厚」という字を前につけることによって上記のような意味になるというわけです。

それに加えて、「厚誼」の頭に「ご」を付けることによってより丁寧な表現とすることができます。

つまり上記の意味がある言葉が合わさって「ご厚誼」という言葉になったということです。

「ご厚誼」と「ご交誼」の違い

「ご厚誼」と似た言葉として「ご交誼」が挙げられます。

「ご交誼」も「ごこうぎ」と読み、意味も「厚くお付き合いしていただく」なので「ご厚誼」と同じです。

一見同じ言葉だと思われるかもしれませんが、その言葉を向ける対象が異なります。

「ご厚誼」は上司や先輩など、目上の人に対して使うのが一般的です。

それに対して「ご交誼」は友人など対等な関係にある相手に対して用いられます。

話し言葉であればどちらの漢字で使っているか分からない為あまり気にならないところですが、文字にする際には上記のように明確な区別が必要です。

目上の人に対して「ご交誼」を使うのは失礼とされているので、気をつけた方が良いでしょう。

「ご厚誼」と「ご厚情」の違い

「ご厚誼」と混同してしまいがちな「ご厚情」ですが、読み方や意味が異なります。

「ご厚情」の読み方は「ごこうじょう」で、意味は「「厚い情け」や「心からの親切」 などです。

「ご厚情」は式典の挨拶や御礼に使うことが多く、親切にしてもらったり情けをかけてもらったりした場合に使われ、「ご厚誼」よりもくだけた表現です。

したがって訃報や喪中では使われない表現だとされています。

誤って使ってしまわないよう、注意した方が良いかもしれません。

「ご厚誼」のビジネス上での使い方

股肱の臣
先述のように、「ご厚誼」はビジネス上でもよく使われる言葉です。

その使い方として、例えば以下のようなものが考えられます。

・「ご厚誼のほどお願い申し上げます。」

ビジネスシーンでよく使われるフレーズで、平たくいうと「親しい付き合いをお願いします」という意味です。

目上の人に対する言い回しとして、覚えておいても良いかもしれません。

・「今後もご厚誼を賜りますようよろしくお願いいたします。」

「ご厚誼を賜る」というのも非常によく使われる言い方で、この例文は「今後も厚い付き合いをしていただくようよろしくお願いいたします」といった意味です。

年頭の挨拶などでも「昨年中はひとかたならぬご厚誼を賜り、厚く御礼申し上げます」のように使われることがあります。

・「昨年はご厚誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。」

上記の例は「昨年は厚くお付き合いくださり、強く感謝の気持ちを申し上げます」のような意味で使われるフレーズです。

年が明けてから目上の人に御礼の挨拶をする際などに使われることがあるので、この機会に覚えておくと良いでしょう。

「ご厚誼」の類義語と例文

冥利に尽きる
「ご厚誼」の類義語には、下記のようなものがあります。

・ご高配

・ご好誼

また上記の類義語を使うと、次のような例文を作ることができます。

・「平素は格別のご高配を賜り、ありがとうございます。」

「ご高配」は「ごこうはい」と読み、「高いところに並べる」という意味です。

その意味から転じて「自分のことを良い立場に置いてくれている」という意味もあり、相手の気配りに対する感謝の気持ちを表す言葉でもあります。

また「ご高配」は「ご厚情」と同様、「ご厚誼」よりもくだけた言い回しです。

今回の例文は非常によく使われるフレーズなので、そのまま覚えてしまっても良いでしょう。

・「昨年同様、来年もご好誼のほどよろしくお願いいたします。」

「ご好誼」の読み方は「ごこうぎ」で、意味は「厚くお付き合いしていただく」です。

「ご交誼」と同じで対等な関係にある相手に対して使う言葉なので、目上の人に対しては用いないよう気をつける必要があります。

「ご厚誼」の英語表現

御礼状
「ご厚誼」の英語表現は、「kindness」など感謝を表す単語を使ったものが挙げられるでしょう。

「kindness」を単語を使った例文としては、以下のようなものが考えられます。

・Thank you so much for your kindness.(ご厚誼に感謝いたします。)

「kindness」は「親切な」などの意味を持つ形容詞「kind」を名詞化したものです。

この例文で使われている単語はいずれも中学生レベルのものばかりですが、それらを組み合わせるだけで「ご厚誼」を英語で表現することができます。

またよく使われるフレーズでもあるので、感謝の気持ちを表す場面で耳にする機会があるかもしれません。

まとめ この記事のおさらい

・「ご厚誼」の読み方は「ごこうぎ」で、「厚くお付き合いしていただく」という意味がある

・「ご厚誼」は目上の人に対して使うのに対して「ご交誼」は対等な関係の相手に使うので、目上の人に「ご交誼」を使うと失礼になる

・「ご厚情」は「ご厚誼」よりもくだけた表現なので、訃報や喪中の際には使わない方が良いとされている

・「ご厚誼」の類義語としては「ご高配」や「ご好誼」などが挙げられる

・「ご好誼」は読み方も意味も「ご交誼」と同じだとされているので、目上の人には使わない

・「ご厚誼」の英語表現は「kindness」のように感謝を表す単語を使うと作りやすい