几帳面な人ってどんな人?特徴とポイント 付き合い方の解説

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几帳面な人というと、神経質で細かいことにもこだわってしまう印象を持たれがちかもしれません。

しかし、ビジネスにおいて、メールの文章、お客様に提出する資料など、作成するものには正確性が求められます。

この記事では几帳面な人との付き合い方や特徴をご紹介いたします。

几帳面の意味とは

几帳面という言葉は、几帳の柱が語源です。その柱の角の面取りを行って丸くし、両側に刻みを入れたものが「几帳面」と呼ばれました。

几帳とは、平安時代以降に貴人の邸宅で使われていてた、2本の柱に布を垂らした仕切りのことで、屋内で貴人のそばに立てて、間仕切りや風よけの役割で用いた家具のことです。

そこから転じて、江戸時代以降「几帳面」という言葉は、「ものごとをいい加減にせず、きちんと行うこと」を意味するようになりました。

几帳の機能を考えたら、面取りを行ったり、刻みを入れたりといった手間をかけなくても、機能を果たすことはできるでしょう。

けれども、角がとがったままの柱は、触れたときに危険があり、見た目もよくありません。

角を取るのは手間がかかりますが、機能性も見た目も改善されます。
貴人の使う家具ですから、自分の位をアピールするためにも、見た目が重視されたのではないかと想像されます。
現代でも、高貴な家柄のお宅には、美しく、家柄を反映したような家具が飾られているものだと思います。

同じように、几帳面な人というのは、そのままでも最低限の条件は満たしているものの、より良い状態にするためにもうひと手間がかけられる人なのです。

几帳面の英語表現

英語で几帳面を表す形容詞は、「scrupulous」という単語です。

この単語には、「几帳面」という意味以外に、「良心的な」「厳正な」「実直な」「律儀な」といった意味があり、ただ丁寧なだけではなく、誠実な気持を持って何かを行っているというニュアンスが感じられる語です。

名詞形は「scrupulousness」という単語です。こちらは「潔癖」という意味も持っており、「Scrupulous」という語が、ただ良心的なだけでなく、かなりの度合いで良心的であることを表していることが分かります。

几帳面の類語・似た性格

几帳面の類語として、「誠実」「まじめ」という語があげられます。

どちらも、ものごとに実直に取り組むイメージを持たせる語です。

「誠実」という語は、マイナスの意味で使われることはないと思われる語です。「誠実な人」と言ったら、間違いなく、誰からも信頼される人で、手を抜かずに持てる最大の努力をもってものごとに取り組む人がイメージされます。

そして、「誠実」に関しては、どんなに誠実であっても周囲に悪い印象を与えることはないと思います。

「まじめ」という語も基本的にはマイナスのニュアンスはない語ですが、「まじめな人」と言うと、ときに、マイナスのイメージで使われることもあります。

例えば、「あの人はまじめすぎる」と言えば、本来は気楽に楽しむべきパーティーのような場で、あまりくだけずに固い感じで振舞ってしない、時としてその場の空気を壊してしまうような人がイメージされます。
また、「くそまじめ」という言葉もあり、このような言葉の存在は、美徳であるはずの「まじめ」も、行き過ぎると周囲には迷惑をかけてしまったり、場にそぐわない雰囲気を醸し出してしまったりすることあるのだということを表しています。

几帳面も、全くマイナスのニュアンスは感じられない語だと思いますが、あまりに行き過ぎると、マイナスの特徴として捉えられてしまうこともあるでしょう。

几帳面な人というのは、仕事に取り組むうえではとても重要な素質を持っていて、誠実な印象を与えるものです。
しかし、それも度が過ぎると「くそまじめ」だと思われてしまうかもしれません。

あまりに自分の気持ちに真っすぐすぎると、周囲が求めるスピード感についていけなくなってしまいます。
周囲の求めるクオリティーを察知して、「くそ」がつかない「まじめ」の範囲で仕事ができるようにすることが重要です。

自分一人で作業をするわけではなく、周囲と一緒に何かをする必要がある仕事において、自分が本来やりたいことと、周囲が求めることに差が出てしまうかもしれない。
そんなことが、「几帳面」「誠実」「まじめ」に共通して言えることとして挙げられます。

几帳面な人の特徴1:作業において、自分がどうしても守りたいクオリティーがある

几帳面な人の特徴として、仕事の場で作業をするとき、周囲が求めるクオリティーの基準とは別に、自分のなかでどうしても守りたいクオリティーの基準を持っているということがあります。

その独自の基準は、基本的には周囲が求めるものよりも高く設定されていることが多いので、クオリティーが問題になることは少ないでしょう。

しかし、仕事では、クオリティー以外にスピードも重要な要素です。
タイム・イズ・マネーという言葉がある通り、作業にかける時間を短くすればするほど、企業は利益を上げることができます。
逆に、時間をかければかけるほど、余分なコストをかけることになってしまうのです。

そこで、几帳面な人は、自分のこだわりにある程度折り合いをつけて、クオリティーとスピードのバランスに注意する必要があります。
周囲が求めているクオリティーと期間で、まずは最低限の仕事をします。

そこから、もし時間が残っていれば、自分の求めるクオリティーまで上げていく。

そういう手順で仕事をすることができれば、この特徴が問題となることはありません。

几帳面な人の特徴2:仕事にミスが少ない

几帳面な人はミスをすることが少ないです。
なぜなら、何か作業をするときに、事前に作業全体で何が必要か考えて、それをリストアップし、一つずつ確実にこなしていくことができるからです。

ビジネスにおいて、お客様に送るメール、提出する文書など、間違いが許されないシーンは多いです。
そんなとき、几帳面な人の持つ、ミスが少ないという特徴がとても活かされます。

ミスが多いと、信頼を損ねることになります。

逆に、ミスが少なければ、信頼を積み重ねて、次の仕事につながることも多くなるでしょう。

そのため、会社としては、几帳面な人ほど、重要な仕事を任せやすくなります。

より大きな、やりがいのある仕事を任される可能性が大きくなるので、
会社で成長できるチャンスも多いと言えます。

自分は几帳面ではないという人も、几帳面な人と同じように仕事をする努力は大切だと言えます。
几帳面というのは、生まれつきの気質の面もありますが、後から習慣として身に着けることも可能な特徴です。

几帳面な人の特徴3:神経質である

全員がそうというわけではありませんが、几帳面な人は、神経質である人が多いです。

几帳面であることは仕事をする上ではとても重要な素質で、信頼を得ることができる特徴です。

ところが、あまりに自分のルールにこだわってしまう傾向があるため、ときにはそれが、周囲が求めていることと違う方向性に向かってしまうことがあります。
こうなってしまっては、せっかくの素質が活かされず、むしろ会社にとってマイナスとなってしまいます。
本来は良い点であるはずの几帳面さが、逆に仕事を回すうえで邪魔になってしまうとしたら、それほど悲しいことはありません。

こうならないためには、自分がやりたいことと、周囲が求めていることは、必ずしも一致するわけでないということを、よく自覚する必要があります。

そして、一致しない場合には、ときとして自分が納得しきれないとしても、周囲が求める内容の仕事をできるような柔軟性を持つことが大切です。”

几帳面な人の特徴4:とても信頼感がある

信頼感があるというのは、几帳面な人の大きな特徴の一つです。
几帳面な人は丁寧な仕事をしますから、ミスも少なく、完成度の高い仕事をすることができます。

しかも、人から言われるまでもなく誠実な仕事をしますから、会社であれば、社内でももちろん信頼されますし、取引を行う相手の会社からも大きな信頼を得ることができるでしょう。

ビジネスにおいて最も大切なことの一つが、人から信頼されるということです。

几帳面な人は、意識せずともその素質を持っていると言えます。

組織では時に、上の人の指示が誤っていると思っても、それに逆らえずにそのまま仕事を行ってしまうようなことが起こりがちです。
几帳面な人は自分でルールを持っていますから、そんなときにも自分のルールに従って、反対意見を述べることができるかもしれません。

信頼感があるので、重要な取引先との仕事も任せやすいですし、重要な文書の作成を頼まれることも多くなります。
ときにはそれが重圧となってしまうこともあるのでしょう。あまりにも周囲の期待に応えようとしすぎると、精神的にも大変つらくなってしまいます。
健全な精神状態を保つためには、適度に息抜きをすることも大切です。

几帳面な人の特徴5:神経質になってしまいがち

几帳面なことはビジネスにおいて有利なことが多いのですが、一つ心配されるのが、神経質になってしまうことです。

几帳面な人は、自分独自に仕事に対するルールを持っていることが多いです。
それは、仕事のクオリティーを高める意味でとても良いことなのですが、それも過度になってしまうと問題です。

周囲の人から見れば大きな問題ではないにも関わらず、細部の仕上げについついこだわってしまうような傾向が、几帳面な人にはあります。
そうすると、せっかくクオリティーの高い仕事をしたとしても、コストがかかりすぎて、かえって会社には迷惑をかけてしまうことになります。

もちろん、会社から求められていることが常識的に考えて必要なクオリティーを満たしていないというのであれば、自分のルールでそれよりも高いクオリティーで仕事をする必要があります。
しかし、そうではなくて、単に自分がやりたいからという理由だとしたら、周囲からは神経質だと捉えられてしまうでしょう。

いい加減な仕事をするくらいなら神経質な方が良いですが、度を過ぎないように注意をすることは大切です。

几帳面との付き合い方

几帳面な人と付き合うのは難しくはありません。
仕事の場面では、基本的に、出した指示よりもクオリティーの高いものを返してくれるでしょう。

ただし、指示の仕方には注意が必要かもしれません。

まず、締め切りをしっかりと提示する必要があります。几帳面な人は、自分の求めるものにこだわるあまり、ついつい作業に没頭して時間をかけてしまいがちです。
いつまでには必ず仕上げてほしいというのをしっかり伝えることで、これを防ぐことができます。

また、締め切り前に、一度仕事内容を確認するというのも有効です。
途中経過を見ることで、それまでの作業が、あまりに神経質になりすぎていないかを確認することができます。

もう一点挙げるならば、几帳面な人と付き合う場合、場合、時間には気をつけた方がよいでしょう。
几帳面な人は、待ち合わせ時間にも几帳面な場合が多いです。

人が待ち合わせ時間に遅れることに怒るかどうかは人によりますが、怒らなかったとしても、待たされたことを心の中では怒っている可能性が高いです。

しかも、几帳面な人は毎回時間を守るので、そういうことが何度も積み重なることで不満がたまってしまうかもしれません。

待ち合わせに遅れてしまったときには、自分にとっては大したことがないと思っても、ご飯をごちそうするなど、何かの形でフォローしておくと、きっとその後の付き合いがスムーズになるでしょう。