就職、転職活動のときや正式な書類を作るときなどに気になる言葉に、「業種」や「職種」があるでしょう。ここでは、業種とはなにか、職種との違い、業種一覧、業種分類コードとはなにか、業種の英語表現について解説します。

この記事を読むことで、言葉の意味をしっかり理解し、正式な書類や履歴書などで間違いなく記載できるようになります。

そもそも業種とはなにか?

「業種」とは、会社や個人が営む事業の種類のことをさしています。

似た言葉の「業界」は、会社などが扱っている分野のことをさしているため、業界を細分化したものが業種です。業界は大きく分けて以下の8つに分類できるといわれています。

メーカー
商社
小売
金融
サービス
ソフトウエア・通信
マスコミ
官公庁・公社・団体

業種は業界よりも細かく分けられています。業種の種類については、のちほどまとめて解説します。

職種と業種の違いは分類の細かさ

就職活動には、業界・業種研究だけでなく、職種研究も重要といわれています。

「職種」とは、業種よりもさらに細かく、仕事の種類をさす言葉です。ひとつの企業の中の職種には、営業や広報、人事、総務などがあります。

職種と似た言葉である「職業」は、なにをして生計を立てているかをさしています。職業には、会社員、経営者、医師、教師など個人の仕事をさすのが一般的です。

しかし、自営業は職種に関係なく職業としても使われる言葉でしょう。

業種一覧は正式な書類に記入するのに役立つ

業種を正式な書類に記入する際には、経産省が管轄する業種分類表をもとにするのが一般的です。

業界の分類になる大分類は、それぞれにアルファベットのコードが以下のように振り分けられています。

A=農業、林業
B=漁業
C=鉱業、採石業、砂利採取業
D=建設業
E=製造業
F=電気・ガス・熱供給・水道業
G=情報通信業
H=運輸業、郵便業
I=卸売業、小売業
J=金融業、保険業
K=不動産業、物品賃貸業
L=学術研究、専門・技術サービス業
M=宿泊業、飲食サービス業
N=生活関連サービス業、娯楽業
O=教育、学習支援業
P=医療、福祉
Q=複合サービス事業
R=サービス業(他に分類されなもの)
S=公務(他に分類されなもの)
T=分類不能の産業

引用:総務省 日本標準産業分類(平成25年10月改定)

業種分類コードは業種分類表よりさらに細かい分類

先に紹介した業種分類表では、大分類に続き、さらに細分化されています。それぞれの大分類が、さらに中分類、小分類、細分類に分けられています。

中分類には1ケタの数字のコード、小分類には1ケタまたは2ケタの数字コード、細分類には3ケタの数字コードが割り振られています。

上記のコードは、アルファベット・数字に関係なくまとめて業種分類コードといわれています。

米作農業であれば、大分類コード:A=農業、林業、中分類コード:1=農業、小分類コード:11=耕種農業、細分類コード:111=米作農業です。

婦人服小売業であれば、大分類コードI=卸売業、小売業、中分類コード:57=織物・衣服・身の回り小売業、小分類コード:573=婦人・子供服小売業、細分類コード:5731=婦人服小売業です。

職種の分類:日本標準職業分類

広く知られてはいませんが、日本標準産業分類で業種が分類されているように、職業の分類の基準になる日本標準職業分類もあります。

日本標準職業分類でも、大分類、中分類、小分類に分けられて、それぞれにコードが割り振られています。

管理職ではない作業療法士であれば、大分類コード:B=専門的・技術的職業従事者、中分類コード:14=医療技術者、小分類コード:144=理学療法士、作業療法士です。

自動車を組み立てる工場の作業員であれば、大分類コード:H=生産工程従事者、中分類コード:54=機械組立従事者、小分類コード:543=自動車組立従事者です。

業種の英語表現は“industry”など

現代では、ビジネスでもプライベートでも英語で書類を書くこともあるでしょう。「業種」は、“type of business”や“sector”と記されることがあります。

「業界」に近い広い意味をもつ“industry”を使うことも多いでしょう。

業種分類表の大分類を英語にする場合、以下のようにあらわすことが出来ます。産業分類は英語で、“Industrial Classification”です。

A=農業、林業:Agriculture and Forestry
B=漁業:Fisheries
C=鉱業、採石業、砂利採取業:Mining and Quarrying of Stone and Gravel
D=建設業:Construction
E=製造業:Manufacturing
F=電気・ガス・熱供給・水道業:Electricity, Gas, Heat Supply and Water
G=情報通信業:Information and Communications
H=運輸業、郵便業:Transportation and Postal Activities
I=卸売業、小売業:Wholesale and Retail Trade
J=金融業、保険業:Finance and Insurance
K=不動産業、物品賃貸業:Real Estate Agencies, Goods Rental and Leasing
L=学術研究、専門・技術サービス業:Professional and Academic Research, Development Services
M=宿泊業、飲食サービス業:Accommodations, Food and Beverage Services
N=生活関連サービス業、娯楽業:Living-Related and Personal Services and Amusement Services
O=教育、学習支援業:School Education and Learning Support
P=医療、福祉:Medical Services and welfare services
Q=複合サービス事業:Compound Services
R=サービス業(他に分類されなもの):Miscellaneous Services
S=公務(他に分類されなもの):National or Local Government Services, Except Elsewhere Classified

業種についてのまとめ

  • 「業種」とは、会社や個人が営む事業の種類のことをさしています。「業界」は、会社などが扱っている分野のことをさしているため、業界を細分化したのが「業種」です。
  • 「職種」とは、仕事の種類をさしていています。似た言葉の「職業」は、なにをして生計を立てているかをさしています。
  • 業種一覧は、経産省が管轄する業種分類表をもとにするのが一般的です。大文字のアルファベットが振り分けられ、AからTまであります。
  • 業種分類コードとは、先に紹介した業種分類表では、大分類に続き、さらに中分類の1ケタの数字のコード、小分類には1ケタまたは2ケタの数字コード、細分類には3ケタの数字コードが割り振られています。
  • 似たものに、職業の分類の基準になる日本標準職業分類もあります。
  • 業種の英語表現には、“type of business”や“sector”、また広い意味をもつ“industry”を使うことも多いでしょう。