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「サラリーマンの平均年収」「サラリーマンの副業の実態」などのように調査対象として使われたり、職業を聞かれたときに「サラリーマンです」と答えるなど、「サラリーマン」という言葉は、ある一定の層の会社員を指すものとして日常的に使われています。
この記事では、サラリーマンとはどんな位置づけの人を指すのか、サラリーマンのイメージはどんなものなのかを解説します。また、サラリーマンの英語表現や、第一生命が毎年企画している「サラリーマン川柳」の特徴や優秀作品も紹介していきます。
サラリーマンとは
サラリーマンの語源
サラリーマンは「salary=給料」「man=(男の)人」を組み合わせた和製英語です。
「salary」はラテン語で塩を意味する「salarium」からきています。古代ローマ時代、塩は貴重なものだったため、労働に対する給料として塩が支払われていたことに由来しているといわれています。
サラリーマンという言葉が日本で使われだしたのは大正時代頃からで、1919年には日本サラリーマン・ユニオンが結成されています。
サラリーマンの定義
サラリーマンは、そのまま言葉の意味をとらえると「給料をもらって生活している人」となりますが、「サラリーマン」といった場合、一般的には、会社に勤める事務系の職業の人、いわゆるホワイトカラーを指しています。アルバイトやパートも給料をもらっていますが、サラリーマンには含みません。また、官公庁で働く公務員も、サラリーマンとは言いません。
サラリーマンという言葉が使われだした当時は男性社会だったので、「マン」という男性を指す言葉が使われています。
現在は仕事の種類を性別で区別することはしないため、サラリーマンといった場合、男性だけではなく女性も含んだものと考えてよいでしょう。オフィスで働く女性を「OL(office lady)と呼んだ時期もありますが、こちらも現在は使われなくなっています。
企業で働く人を指す言葉として、サラリーマンの他に「ビジネスマン」があります。サラリーマンもビジネスマンも同じ意味ではないかと思うかもしれませんが、ビジネスマンは起業している人やフリーで仕事をしている人も対象になります。サラリーマンは会社に雇われて給料をもらっている人ですから、ビジネスマンとサラリーマンは違う意味合いのものといえます。
サラリーマンの位置づけとイメージ
サラリーマンの位置づけ
日本の就業者人口の中で、自営業と経営者を除いた比率は8割を超えています。
この数字には非正規雇用や短時間労働者、官僚など、いわゆるサラリーマンのイメージとは離れているものも含みますが、誰かに雇われて給料をもらって生活をしている人が日本にはこれだけいるということになります。日本では、サラリーマンという働き方が一般的であるといえるでしょう。
サラリーマンのイメージの移り変わり
サラリーマンは1960年くらいから数が増え始め、1965年には就業者人口の6割超がサラリーマンで占められるようになりました。
この頃はいわゆるいい学校を出ていい会社に入れば安泰という時代で、給料も右肩上がりで終身雇用が約束されていました。歌手の植木等さんは、そんなサラリーマンの姿を「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」と、楽な仕事の代名詞として歌いました。
1970年代頃の高度成長期には、サラリーマンが朝から晩まで猛烈に働く姿がモーレツ社員と称され、話題になりました。モーレツ社員は企業戦士とも呼ばれたことからも、当時のサラリーマンの働きぶりがうかがえます。
1990年前後のバブル期には、時間をいとわず働き、そのうえ夜も寝ずに遊ぶことがサラリーマンのステイタスとされていた時期もありました。「24時間働けますか」のキャッチコピーの栄養ドリンクのCMは時代をよく表しているといえでしょう。
現在のサラリーマンのイメージ
現在、サラリーマンは気楽な仕事とはいえなくなりました。リーマンショック以来、リストラが行われたり終身雇用制度が崩壊し、会社に入れば安泰ということがなくなりました。また、会社がコスト削減に力を入れたことから、労働の対価としての給料がきちんと支払われてない問題も発生しました。
「過労死」「ブラック企業」「サービス残業」「社畜」など、サラリーマン生活の負の部分を表現する言葉も数多く生まれています。台風でも地震でも会社に向かう日本のサラリーマンの姿は、社畜の象徴として語られることもあります。
本来、サラリーマンは会社勤めのホワイトカラーを指す言葉ですが、毎日会社に縛られてスーツを着て満員電車で通い、休日は家族サービスで自分の好きなこともできず、いつも疲れているというイメージが定着してしまっています。
ホワイトカラーの中には、自分が目指した職に就き生き生きと働いている人もいますが、そのようなタイプの人は、サラリーマンではなくビジネスマンといったほうがしっくりくるかもしれません。
サラリーマン川柳
サラリーマン川柳とは
サラリーマン川柳とは、第一生命が1986年から毎年企画している川柳のコンクールです。
サラリーマンの日常を風刺とユーモアを交えて読むもので、笑いの中にもちょっとした哀愁を感じられる作品が投稿されています。
サラリーマン川柳の優秀作品
前回(第31回)のサラリーマン川柳優秀作品を紹介します。
第1位
「スポーツジム 車で行って チャリをこぐ」
サラリーマンが運動不足解消のためにジムに通うけれど、なぜか車で行くという矛盾・・サラリーマンあるあるを見事に表現している作品です。
この他、時代をうまく表している作品がベスト10に入っていますので、いくつか紹介します。
第3位
「マジですか 上司に使う 丁寧語」
驚く上司と真面目な顔で「マジですか」と言う新人の顔が浮かぶような作品です。世代のギャップがうまく表現されています。
第7位
「減る記憶 それでも増える パスワード」
高齢化社会とネット社会のアンバランスさが表現された作品です。
また、2016年には「U-29サラ川グランプリ」として若い世代からの作品が募集され、ベスト3が決定しています。
グランプリ
「『言ったよね?』初めて聞いた でも言えず」
準グランプリ
「報・連・相 徹底すると 迷惑そう」
「飲み会の 座席ひとつで 大会議」
サラリーマン川柳は妻や家庭を題材にした作品が多い中、若い世代は仕事に直結した作品となっているのが特徴です。
サラリーマンの英語表現
salarymanは和製英語ですが、salaryは給料を表す英単語ですので、英語圏でsalarymanと言って全く通じないことはありません。しかし、英語では他の表現を使うほうが適切です。
white color worker
office worker
上記が日本でいうsalarymanに該当します。
もう少しくだけた表現では
9 to 5er
という表現もあります。
また、入国審査などで職業を聞かれた場合は、具体的に答えるのがよいでしょう。
サラリーマンに関するまとめ
- サラリーマンは、会社に勤める事務系の職業の人、いわゆるホワイトカラーを指す言葉です。
- サラリーマンのイメージは時代とともに変わってきました。気楽な仕事といわれた時期もありましたが、現在では会社に縛られて働く仕事熱心な日本人のイメージが定着しています。
- 第一生命が企画しているサラリーマン川柳では、サラリーマンの日常を風刺とユーモアを交えて読んだ作品が多く見られます。
- サラリーマンを英語で表現する場合は「white color worker」「office worker」などが適当です。また、入国審査などで職業を聞かれた場合は「、I’m a sales engineer.(セールスエンジニアです。)」のように具体的に答えるのがよいでしょう。