この記事は2019/03/04に加筆修正を行いました。

「教える」の正しい敬語表現

教えるの謙譲語「お教えする」は、ビジネスシーンでは言い換えが無難

「教える」の謙譲語は「お教えする」となります。
しかし、「お教えする」と伝えると、上から目線の印象を与えてしまいます。ビジネスシーンでは、「ご説明する」「ご案内する」と、自分が相手に何かを教えるシチュエーションに応じて言い換えると、柔らかい印象を相手に与える事ができます。

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教えてくださいの尊敬語バリエーションは4つある

「お教えいただけませんか」

一番シンプルかつ尊敬語としての基本的な形が「お教えいただけませんか」です。
文体が長い為文章では使われる事は多くありません。
主に先輩や上司など、口頭で相手に教えて欲しい事を依頼する際に使われる表現です。
「教えていただけませんか」と同じように主に口頭での表現として、「伺いたいことがあります」も使えます。

「ご指導いただけませんか」

「お教えください」よりも、より丁寧かつ言い回しとして好まれるのが「ご指導いただけませんか」です。
口語としては勿論、文語としても適切な表現ですので、社内の方にメールで教えて欲しい内容を依頼する時にも利用できます。
また、懇意にしている取引先の方など、比較的自分と近しい関係にある目上の人に、自分の教えて欲しい気持ちを相手へ表現する際には、「ご指導いただけませんか」で十分です。

「ご教授ください」

ビジネス上で、一番よく聞く「教えてください」の表現といえば、この「ご教授ください」を挙げる方も多いのではないでしょうか。
一般的に「ご教授ください」は、目上の人に対して自分の教えて欲しい気持ちを伝える上では、適切な表現です。

注意点として、「ご教授」は、相手に長い時間をかけて説明や指導が必要な事柄、または専門的な事柄を教えて欲しい時に使用する言葉となっています。具体的に言えば、数学を教えて欲しいなど学術的な内容や、ピアノを教えて欲しいなど技術力が必要な専門的な内容への指導を求める時に使用されるのが「ご教授ください」です。
ビジネスの場では「ご教授ください」では適切でない事があるため注意が必要です。

「ご教示ください」

ビジネスの場では、前述の「ご教授ください」よりも、「ご教示ください」を使用する方が適切な場面が多々あります。
「ご教示」とは、相手に教えて欲しい内容を問わず、相手の知っている知識や情報を提供して欲しい時、全般的に使用できる言葉となっています。ビジネスの場では、業務上での仕事の方法を教わる時から、取引先の方へ業務内容を伺う時まで、幅広く使用できます。
なお、「ご教示ください」は書き言葉です。前述の通り、口語では「お教えください」「ご指導ください」を使用します。
「ご教示」「ご教授」の意味とビジネス時の「教えて」を表す敬語と例文

どちらも正しい?「教えてくださる」と「教えていただく」の違いと文例

「教えてくださる」

「教えてくださる」は、相手が自分へ教えてくれた気持ちを直接的に表現する言い回しです。
「この度は、教えてくださりありがとうございました」等と表現しますが、これは「この度は、(あなたが→私に)教えてくださりありがとうございました」となります。

「この度は、御社の業務について教えてくださり、ありがとうございました」

「教えていただく」

「教えていただく」は、相手が自分へ教えてくれた気持ちを関節的に表現する言い回しです。
「この度は、教えていただきありがたく存じます」等と表現しますが、これは「この度は、(私が)教えていただき、ありがたく存じます(この状況をありがたいと感じている)」事を指しているのです。

「この度は、御社の業務について教えていただき、大変ありがたく存じます」

「教えていただき、ありがとうございました」は間違い?

相手が自分に何かを教えて貰った時、「教えてくださり、ありがとうございました」と表現しますが、「教えていただき、ありがとうございました」も良く耳にする表現です。どちらを使用するのが正解でしょうか?
実は、現在では両方とも正解となっています。厳密に言えば「教える」を受けた対象が自分か相手かによって表現が変わります。

「教えてくださりありがとうございました」は教えてくれたという相手の行為についてお礼を述べているもので、「お教えいただきありがとうございました」は自分が教えてもらったことを感謝している気持ちを伝えるものです。どちらを使うかは相手のタイプや文面の流れなどで判断するとよいでしょう。

「教えてください」のビジネス、メールで使える例文・フレーズ集

こちらが教える場合の「お教えする」の類似表現

当方よりご案内させていただきます。
弊社の業務につきまして、ご説明させていただきます。

口頭でのやわらかい表現「教えていただけませんか」「伺いたいことがあります」

先ほどの会議の内容について、もう少し詳しく教えていただけませんか。
業務に取りかかる前にひとつ伺いたいことがあります。

先輩や上司に教えを請う場合「ご指導ください」

○○さんから、ぜひご指導いただきたいと思います。
〇〇課長からご指導を賜りたいと存じます。
先日は、親身にご指導くださり、ありがとうございました
本年もよろしくご指導くださいますよう、お願い申し上げます(年賀状の表現としてもOK)

先方へ情報を提供してほしい時の「ご教示ください」

恐れ入りますが、在庫状況につきましてご教示ください。
御社の業務内容につきまして、ご教示願います。
明日の打ち合わせの詳細について、ご教示いただけますでしょうか。

専門的・学術的な内容についての「ご教授ください」

先日いただいた〇〇研究の資料につきまして、あらためて資料を取りまとめた上で送付いたします。お気づきの点がございましたら、ご教授くださいます様にお願いいたします。
ぜひ〇〇先生に、本件につきまして歴史的な観点からのご教授賜りたく存じます。

「教えてください」の英語表現

「inform 人 of 物」

「教えてください」を英語で表現する場合、「inform 人 of 物」が一番フォーマルな表現です。文頭に please やcould you をつけて使いましょう。Could you~のほうがより丁寧になります。

Please inform me of your phone number.
Could you inform me of your phone number.

「let 人 know 物」

「inform 人 of 物」はきちんとした表現ではありますが、親しい関係では少し堅苦しくなります。ビジネスでも相手との関係性が築けているなら「let 人 know 物」を使うとよいでしょう。

please let me know phone number.
Would you let me know phone number.

まとめ

以上を踏まえ、今まで何でも「ご教授ください」を使用して、ドキッとした方もいらっしゃるかもしれません。同じことを伝えるにもいくつもの言い回しがあります。相手に対して適切な表現で、こちらの教える気持ち、また相手へ教えて欲しい気持ちを表現できるようにしましょう。

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