先憂後楽(せんゆうこうらく)の意味とは

先憂の「憂」は苦労や心配するという意味をあらわし、後楽の「楽」は、その字の通り楽という意味や楽しみをあらわしています。

先憂後楽は、人々よりも先に国のことを心配し、人々が楽しんだ後で自身が楽しむべきという政治を行う者の心得を説く言葉で、中国の北栄の政治家である范仲淹(はんちゅうえん)が述べた言葉です。

先憂後楽は先に苦労や苦難を経験したり、心配事をなくしたりしておけば、後で楽が出来るという意味で用いられています。

同義語として、「先難後獲」(せんなんこうかく)などがあり、先憂後楽は「後楽園」の語源になった言葉でもあります。

先憂後楽のビジネスシーンでの使い方

先憂後楽はビジネス用語ではありません。しかし、かの有名な昭和の大経営者である松下電器産業(現パナソニック)の創業者・松下幸之助さんが繰り返し重要性を語った言葉がこの「先憂後楽」です。

松下幸之助さんは、人の上に立つ経営者は人よりも先に憂い、人よりも後に楽しむという先憂後楽の精神を持たないといけないとおっしゃっています。

先憂後楽の使い方と例文

かれらが造り出した社会がその複雑さ故にかれら自身の手に負えなくなっている。そしてかれらは衰退へと向かっている。先憂後楽の生き方なんてついぞお目にかからない。
出典:丸山健二『争いの樹の下で〈下〉』

大体において先憂後楽の方針で行かないと、部員は仕事はいっしょにやってくれるものではない。
出典:扇谷正造『鉛筆ぐらし』

この先憂後楽という考え方を多少とも持っていないと絶対ダメやな。
松下幸之助の言葉