「侃々諤々」の意味や読み方とは?「喧々囂々」との違いも

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この記事では「侃々諤々」の読み方や意味について解説いたします。その漢字からは読み方や意味が想像もつかないという人もいるかもしれません。

そこで今回は「侃々諤々」の読み方や意味、喧々轟々との違いや言い換え表現なども交えてまとめました。この記事を最後まで読めば、「喧々諤々」についてよく理解できるようになることでしょう。

侃々諤々の読み方や意味とは


「侃々諤々」は、「かんかんがくがく」と読みます。「侃侃諤諤」と表記することもあります。

「侃」はのびのびと臆することのないさま、「諤」は厳しい言葉をいうことをあらわします。

また「侃侃」とは正直で気性が強い様子をあらわし、「諤諤」とは遠慮しないで正しいと信じる論を述べ立てる様子をあらわします。

上記の事から「侃々諤々」とは、ひるまずに意見を述べて盛んに議論をするさまをあらわし議論の盛んなことをさします。

侃々諤々のビジネスシーンでの使い方


侃々諤々はビジネス用語ではありません。しかし、ビジネスにおいてなにかを決定する際に論議は欠かすことができないため、ビジネスシーンで侃々諤々という言葉は切っても切り離せないものでしょう。

会社でとあるプロジェクトが立ち上がったとして、よりよいものに作り上げて行こうとする場合は、社員同士で活発な意見交換をし合うことが求められます。

意見交換の場が若手だからといって上司に遠慮する必要はまったくありません。むしろ斬新なアイディアは歓迎されるでしょう。侃々諤々な議論からこそ、プロジェクトの成功の道が見えてくるものです。

侃々諤々の使い方と例文


侃々諤々は様々な場面で使われることがある四字熟語です。この項目では、侃々諤々の使い方を具体例にてご紹介します。

侃々諤々の議論が終日続いたが、結局結論は出なかった。

侃々諤々は一方的に意見をしたり単に反論だけをするのではなく、お互いが忌憚なく意見を交わす際に使われる言葉です。この例では、お互いに自分の意見を堂々と言い合うことが終日続いても結論が出なかったということが読み取れます。

あの二人は犬猿の仲だから、侃々諤々の論争をすることが頻繁にある。

お互いに自分が正しいと自己主張する機会というのは、特に親しい間柄の相手だとあまり多くないものです。今回の例だと、仲が悪い二人だから頻繁に自分の論の正しさを主張しあっているということでしょう。

「侃々諤々」と「喧々囂々」との違いとは?


侃々諤々とよく似た言葉として「喧々囂々」があります。喧々囂々は「けんけんごうごう」と読み、「大人数でやかましく騒ぐさま」という意味の四字熟語です。

喧喧囂囂と表現されることもありますが、その意味は上記と変わりません。侃々諤々と喧々囂々はどちらも同じような漢字の使い方としていることや、「主張をする」という意味があることから混同して使われることがあります。

しかしながら、侃々諤々は「自分が正しいと信じて怯まずに自分の意見を主張すること」であるのに対し、喧々囂々は「単に喧しく騒ぐこと」を表すというのが相違点です。また侃々諤々と違って、喧々諤々は「大人数」であるという点も異なります。

喧々諤々は誤用?

なお侃々諤々と喧々囂々の言葉が混じったものが「喧々諤々」という四字熟語です。「お互いが意見を言い合って、まとまりがつかずに騒がしくするさま」という意味があり、「喧喧諤諤」と表現されることもあります。

今日では辞書にも載っている喧々諤々ですが、実は元々は誤用とされていました。人によっては喧々諤々を誤りだとすることがあるのは、そういった背景があります。

したがって喧々諤々ではなく「侃々諤々」や「喧々囂々」を使った方が無難だといえるかもしれません。言葉とは時代とともに変わっていくものですが、喧々諤々に限らず人によっては誤用だと感じる言葉というのはどうしてもあるものです。

現在では正しいとされていても、言葉の背景や由来などを知っている人からすると違和感を覚えるということがあり得ます。予期せぬ指摘を受けることを避けたければ、言葉の由来などもセットで覚えた方が良いかもしれません。

侃々諤々の言い換え表現


侃々諤々の言い換え表現は、「丁々発止」「議論百出」といったものが挙げられます。それらの言い換え表現を使うと、下記のような例文を作ることが可能です。

営業部と経理部とで、丁々発止の議論が連日繰り広げられた。

丁々発止は「ちょうちょうはっし」と読み、「激しく議論し合うさま」という意味です。この例では、営業部と経理部とで連日激しく議論が繰り広げられたということを表しています。

なお丁々発止には「刀などで激しく音を立てて打ち合うさま」という意味もあるので、合わせて覚えておくと良いでしょう。

議論百出した結果、ようやく今回の結論に至った。

議論百出の読みは「ぎろんひゃくしゅつ」で、意味は「色々な意見が次々と出て、盛んに議論すること」です。今回の例だと、色々な意見が出て盛んに議論した結果、とうとう今回の結論に至ったということが読み取れます。

侃々諤々の英語表現


侃々諤々の英語表現は「assert」などが考えられます。assertは「言い張る」や「力説する」といった意味の英単語です。

「自分の意見を主張する」意味を持っている点において、侃々諤々の英語表現としてassertは適当だといえるでしょう。またassertを使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。

I’ll assert that it’s true.(それは正しいと主張するつもりです。)

未来に関することや自分の意思を示す際には「will」を使います。ここではそれが正しいという自分の意見を主張する意思があるということを言い表すために「I will」を短縮させた「I’ll」が用いられているということです。

なお侃々諤々の英語表現として、「outspoken」も当てはまるでしょう。outspokenは「遠慮なく言う」や「ずけずけ言う」といった意味がある形容詞です。

その状況や表現したい内容に応じて、それらの単語を使い分けると良いでしょう。

まとめ この記事のおさらい

  • 「侃々諤々」は「かんかんがくがく」と読み、「ひるまずに意見を述べて盛んに議論をするさま」という意味がある
  • 侃々諤々は「自分が正しいと信じて怯まずに自分の意見を主張すること」であるのに対し、喧々囂々は「単に喧しく騒ぐこと」を表すという相違点がある
  • 侃々諤々の言い換え表現は、「丁々発止」や「議論百出」といったものが挙げられる
  • 侃々諤々の英語表現は「assert」などが考えられる