心頭滅却(しんとうめっきゃく)の一般的な意味

「心頭」は「しんとう」と読み、心の中という意味があります。激怒するという意味で「怒り心頭」といった表現が使われます。「滅却」は「ほろびてすっかりなくなること」を意味します。

この二つの熟語を合わせた心頭滅却(しんとうめっきゃく)」は「心の中の雑念を消し去ること」という意味です。

心頭滅却の由来

心頭滅却を用いた故事のひとつに、「心頭を滅却すれば火もまた涼し」というものがあります。これは、禅僧の快川が織田信長に寺を焼き討ちされた際に燃え上がる山門でこの句を唱えたというエピソードがあります。

「心頭を滅却すれば火もまた涼し」は「心の中の雑念を消し去れば、無念無想の境地に至り、火さえも涼しく感じられる」という意味です。

この句自体は漢詩から引用したもので、中国・晩唐の詩人、杜荀鶴(と じゅんかく)の『夏日題悟空上人院』が出典元です。

心頭滅却のビジネスシーンでの意味

心頭滅却という言葉はビジネスシーンで特別な意味を持っているわけではありません。

しかし、力を発揮するため、パフォーマンス能力を上げるための自己啓発的な場面で用いられることがあります。

例えば、オリンピック選手が世界で戦って良い成績を残すためには、実力以上の力を発揮することが求められます。精神的にも体力的にも限界に挑戦することで、私たちの持っている能力はさらに開花するといわれています。

「心頭を滅却すれば火もまた涼し」という言葉のように、無念無想の境地に至るほど集中することで、限界を超えられる、最高のパフォーマンスができると成功哲学では述べられています。

心頭滅却の使い方と例文

誰も愛さず、それこそ心頭滅却に似た恬淡の心境だったのですが…
出典:太宰治『風の便り』
心頭滅却してことにあたれば、おのずと道は開けてくる。