秘書の仕事内容とは、魅力と大変さもあわせて解説

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秘書と聞くと、ビシッとスーツを着て、重役の側でお世話をする人というイメージが浮かびます。また、国会議員の雑用を行うストレスのかかる仕事と、とらえている人もいるかもしれません。

この記事では、秘書の主な仕事内容や、秘書に必要なスキルや資格などについて解説します。

秘書の仕事内容

秘書の主な仕事は、プロフェッショナルな人を陰で支えることです。プロフェッショナルな人とは、会社の社長をはじめ、重役、士業、会社経営者、医師、教授などです。

秘書の主な仕事内容は以下のようになっています。

  • スケジュール管理
  • 社外対応(電話、メール、お礼状作成、アポイントメント、広報)
  • 来客対応(お茶出しや同席)
  • 社内関係者(重役)との調整
  • 交際、出張、手土産の手配、精算
  • 会議用資料作成
  • 上司の部屋の整理整頓

上司が行なっている業務に集中できるよう、他の業務を代わりに行うのが秘書の仕事です。上記以外にも業務の幅は広いため、様々なスキルを身につけることができます。

秘書の仕事は誤解されやすい

秘書の仕事は、内容が多岐に渡っているだけでなく、上司1,2人だけの補佐、という特殊な仕事であるため、周囲から実際の仕事内容が見えにくいのも事実です。

秘書のイメージをあまりよく思っていない人もいれば、上司が秘書の本来の仕事内容を理解していない場合もあります。

上司によって仕事内容が異なる

秘書の仕事はこれといって明確なものはありません。補佐する上司によって仕事の内容や幅が異なり、秘書を取り巻く労働環境も様々です。

日本における秘書の役割は上司の「補佐」の色が強く、身の回りのお世話まで含まれる、と思っている人が多いのも事実です。

実際に、お弁当を作ることを依頼したり、夜の食事(プライベート)をともにしたり、体調管理をお願いするケースもあるようですが、これは完全に秘書の仕事を誤解しています。

秘書は、上司の身の回りの世話係や家政婦ではないのです。

日本と欧米諸国の秘書の違い

本来、秘書はリーダーの経営の補佐をする役割が主な仕事です。欧米諸国や外資系外国人上司の元で働く秘書は日本とは少し異なります。

上司のサポート業務がメインであることは変わりません。
しかし、上司の仕事がよりスムーズに進むよう先を読み、言われたこと以外のことも考えながら仕事を進めています。

時にはリーダーシップをとりながら秘書チームをまとめたり、職務記述書(Job Description)に基づいた仕事を自分の役割として行なっています。

日本のように、いわゆる「なんでも屋」ではなく、会社の経営戦略チームの一員として、上司の仕事のサポートに専念しています。

欧米諸国では秘書はれっきとした「専門職」なのです。

秘書に必要なスキルや資格

秘書検定と実務に関するマナー検定

秘書の仕事に必須の資格は特にありません。

持っておくと役に立つ資格としては、やはり秘書検定でしょう。秘書の大まかな仕事や仕事に関わるビジネス用語や敬語など、幅広い業務をこなす上で必要な知識を得ることができます。

来客対応など臨機応変に対応する能力も求められるため、ビジネス実務マナー検定などで知識を備えておくこともいいでしょう。

秘書に英語力は必要か

必ずとはいいませんが、日系企業もグローバル化し英語を使う機会が増えてきました。

経営者の近くで仕事をする秘書にとって、他の会社から電話を受けたり、来客対応をしたりするときに外国人と話す機会も少ないとはいえません。
英語が話せることでビジネスの成果につながることもあります。

幅広い知識も必要

上司によっては、秘書が情報収集をしたり、会食に同行したりすることがあります。
その際に世の中のことを何も知らないのでは、仕事になりません。

会食でお話しする相手も経営者や知識人が多いはずです。そのようなシーンを想定して、幅広い分野に興味を持ち、知識を入れておくことが大切です。

秘書の魅力と大変さ

秘書という特殊な仕事を行う中で、他の仕事にはない魅力や面白さ、反対に大変な点や苦労することがあります。

秘書の魅力と面白い点

秘書という仕事の面白い点はなんといっても、高い視点の仕事に触れることができるという点です。

会社の経営者や社長、重役の元で仕事をすることが多いため、一般の社員では扱わないような仕事に関われるのが大きな魅力です。
自分と同期の社員でも知らないようなことを若いうちに経験できたり、自分の見聞や経験を広げたり、経営者の考え方を間近で見ることができたり、刺激的なことが多いです。

秘書の苦労や大変さ

秘書は経営者ではなく、あくまで上司のサポートが仕事です。しかも上司は会社の経営者や重役、もしくは教授や先生と呼ばれる人たちです。

上司は忙しい人ばかりなので、仕事の予定がどんどん変わります。それに対応し、調整していく仕事が多いです。
調整する上で、他の社員に無理なお願いをしなければならないこともあります。

社内で敵はつくらず、人間関係を円滑にしておかなければなりません。

秘書は地位の高い人の中で仕事をするので、会社に関わる重要事項について耳にすることもしばしばあります。

他の社員から色々聞かれても、守秘義務があり、答えることができません。万が一、秘書から情報が漏れたとなると、一気に信頼を失い、その後の仕事にも大きく影響してきますので注意が必要です。

秘書とグループセクレタリーの違い

秘書と似た仕事にグループセクレタリーがあります。

グループセクレタリーはグループと付いているので、特定の上司や個人付きの秘書とは異なり、グループ全体のサポート業務を行うことが多いのが特徴です。

複数の上司を担当することもあります。上司だけでなく、担当している組織全体が効率よく機能するように支えます。

会社以外で働く秘書

国会議員秘書

会社で働く秘書以外に、よく耳にするのが国会議員秘書ではないでしょうか。
その名の通り、国会議員秘書は国会議員を支えるのが仕事です。

会社の秘書とは異なり、国会議員秘書の仕事は国会議員の身の回りの雑務までこなします。政治資金を集めるためのパーティーを企画したり、後援会のイベントの準備、会議への代理出席、車の運転など、活動範囲は多岐に渡ります。

公設秘書、私設秘書、政策担当秘書

国会議員秘書の中には、公設秘書、私設秘書、政策担当秘書など、さまざまな秘書が存在します。

公設秘書
国費によって国会議員の補佐を担当する秘書のことです。
公設秘書の給与は国から支払われ、国家公務員特別職の扱いになります。
現在は一人の議員につき、第一秘書、第二秘書、政策担当秘書の3人の公設秘書を雇用することができます。
私設秘書
法律で定められている秘書ではなく、議員個人で雇うことのできる秘書です。
秘書の給与は議員事務所が負担し、人数にも制限がありません。
当選回数の多いベテラン議員は財政基盤も強く、仕事量も多いため、私設秘書を多く雇う傾向があります。
政策担当秘書
公設秘書の一員ですが、誰もがなれるわけではありません。
学歴の制限はないですが「国会議員政策担当秘書」の資格試験に合格するか、一定の条件を満たし採用審査で認定される必要があります。
政策の調査や研究、法案に関する専門家の秘書という立場でも受けられます。

まとめ

  • 秘書の主な仕事はプロフェッショナルに仕事をしている上司を支えること
  • 日本では雑務も行うイメージが強いが、欧米諸国の秘書は経営戦略チームの一員として専門的な仕事が多い
  • 秘書には実務マナーや英語のほかに幅広い知識や柔軟性が必要である
  • 秘書は高い視点の仕事に触れられる魅力もあるが、守秘義務やスケジュール調整などで苦労する面も多い
  • 会社以外の秘書に国会議員秘書がある。公設秘書と私設秘書に分けられる

この記事を読んで、秘書に興味を持った方は転職を検討してみてもよいかもしれません。