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ビジネスや学生のセミナーなどでは、「有言実行」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。
なんとなく使っているだけで、意味をはっきり理解していない人も少なくありません。ここでは、有言実行の意味や不言実行との違い、有言実行のメリットや有言実行するためにはどうするべきか、有言実行の英語表現などを解説します。
そもそも有言実行とはなにか?
有言実行は、口にしたことはなにがなんでも成し遂げるということを意味する言葉です。
目標などを口に出すことで、実現への意志を強く持つことができ、成し遂げるために行動できるでしょう。有言実行の反対の言葉に不言実行があります。不言実行は、誰にもいわずに成し遂げることを意味しています。
有言実行と不言実行の違い
有言実行は、目標などを周りに宣言することです。しかし、不言実行は、誰にもいわない=周りに宣言しないという違いがあります。
有言実行の使い方と例文
有言実行の使い方を理解する上で、具体例があった方がイメージしやすいことでしょう。そこでこの項目では有言実行の使い方を、例文に解説を添えて取り上げました。
例えば「今年は金メダルを必ず取ります」など、高い目標を公に発信するスポーツ選手は一定数います。それは後に引けない状況を自分から作り出すことで、意欲を継続させて結果を出すことに一定の効果があると考えられているからでしょう。
単に宣言するだけで結果が出ることはありません。この例では宣言した後に直向きに努力したことにより、宣言通り営業成績でトップになることができたということです。
有言実行のメリット
有言実行のメリットには、目標などを周りも知られているため、成し遂げるモチベーションになるのが一番でしょう。
だれでも口にしたことは、実現しないと恰好がつかないと思う気持ちがあります。共感してくれる人がいれば、周りに宣言することで助けてくれる人が出てくることもあります。
現実的な目標であれば、実現のために頑張りやすいため、有言実行をするときにはある程度考えて宣言しましょう。
有言実行する人の特徴
有言実行する人には、ある程度共通する特徴があるものです。そこでこの項目では、有言実行する人の特徴として4つご紹介します。
責任感がある
有言実行する人は、「言ったことは最後までやり遂げる」という責任感を持っていることが多いとされています。なぜなら口にするだけなら簡単ですが、それを達成するのは必ずしも簡単ではないからです。
例えば途中で気が変わったり、時には誘惑に負けてしまったりすることもあるでしょう。しかし有言実行する人はそういったことがなく、自分で言ったことは責任を持って最後までやり遂げる意志があります。
計画性がある
周囲に宣言したところで、それが荒唐無稽なものであればどれだけ努力したところで達成は困難です。したがって有言実行する人は計画性があるという特徴があります。
なぜなら有言実行する人はその目標を達成するために、いつまでに何をどれくらいやったら良いのかを計画立てて考えることができるからです。「こうしたい」という願望と「こうできる」という現実的な意見は必ずしも両立しません。
そのため有言実行する人は、多少背伸びをすれば達成できる可能性がある目標を公言している可能性が大いにあるということです。
すぐ行動に移す
周囲に宣言したは良いものの、なかなか具体的な行動を起こさない人は少なからずいることでしょう。しかし有言実行する人は、宣言したらすぐ行動に移す人がほとんどです。
1を2にする(実行を始めて更に継続する)のと、0を1にする(今までしていなかった行動を起こす)のでは大きな差があります。それくらい具体的な行動を起こすというのは難しいものだということです。
宣言する内容が困難であればあるほど、その目標を達成するのも難しくなります。だからこそ寸暇を惜しんですぐに行動に移すことが重要なのです。
努力家である
人前で何かを宣言するということは、少なからずプレッシャーがかかることです。そしてその目標を達成するためには、それ相応の努力が必要になってきます。
したがって有言実行する人は、努力家であるといっても過言ではないでしょう。つまり有言実行には一定以上の努力を伴うということです。
誰にでもできるようなことを宣言するのは、有言実行とは言いません。それは単に口にしたことをやっているだけで、誰にでもできることです。
有言実行の内容を決めるポイント
人に目標などを宣言するには、なんとか成し遂げたいと思うのは当然です。有言実行をする内容のポイントは以下の通りです。
現実的な目標にする
有言実行のための目標は現実的なものであるべきです。
そのためには、目標そのものだけでなく、達成へのプロセスも合わせて考えるようにしましょう。
時間や労力などのバランスを考えながら、有言実行への道筋を立てましょう。膨大な時間や労力、資金がいるのがわかれば、目標の観点を変更したり、マイルストーン形式にして考えてみるとよいでしょう。
誰かのためになる内容にする
有言実行できる目標などは、自分だけのためでなく、他の人のためにもなる場合、より頑張りやすくなるでしょう。
目標がなにかの試験の合格だとしても、合格が自分だけでなく誰のためになるか、周りにどんなよい影響を与えるのかも考えてみるとよいでしょう。
積み重ねを大切にできる内容にする
有言実行によって、努力を習慣にすることもできます。習慣にするために、目標はなるべく簡単で小さな目標にしましょう。
小さな目標でも達成することを積み重ねて成功体験を繰り返すことで、より大きな目標の実現のための準備になります。
有言実行の類義語
有言実行の類義語は、「言行一致」や「初志貫徹」といったものが挙げられるでしょう。
「言行一致」は「げんこういっち」と読み、「言ったことと行動とが一致していること」です。例えば「私は曲がったことが嫌いだ」と言っている人がゴミのポイ捨てをしたり会社で不正行為をしたりするのは、言ったことと行動が矛盾しています。
言行一致はそういった矛盾がなく、言ったことと行動とが一致していることを意味するということです。
また「初志貫徹」の読み方は「しょしかんてつ」で、「初めに心に決めた志を最後まで貫き通すこと」という意味があります。初志貫徹には周囲に公言するという意味はありませんが、最初に決めたことを貫き通すという点では有言実行と同様です。
途中で諦めたりすることなく最後までやり遂げるということが共通していることから、初志貫徹も有言実行の類義語だといえるでしょう。
有言実行の英語表現
有言実行にぴったりな英語の一言はありませんが、有言実行するという意味の英語には以下のものがあります。
有言実行についてのまとめ
- 有言実行とは、口にしたことはなにがなんでも成し遂げるということを意味しています。目標などを口に出すことで、より実現への意志を強く持って、成し遂げために行動できるでしょう。
- 有言実行は、不言実行に由来した言葉です。
- 有言実行と不言実行の違いは、宣言するかしないかにあります。有言実行は宣言し、不言実行は宣言しないでしょう。
- 有言実行のメリットには、目標などを周りも知っているため、成し遂げやすいというのが一番でしょう。
- また、なにかを宣言する時には、ある程度考えて宣言するため、実現の可能性が高い目標などをつくれるというメリットもあります。
- 有言実行するためには、目標だけでなくそのプロセスも現実的になるように考えましょう。目標などは、自分のためだけでなく、誰かのためになるものにするのがおすすめです。また、小さな目標を達成することで成功体験を積み重ねて、有言実行の習慣を身につけることもできます。
- 有言実行の英語表現には、I’m a man of my word.やI’ll do what I say.などがあります。