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映画や小説名などで、物語そのものが始まるまでの話を遡って描いた作品を、「前日譚(ぜんじつたん)」と呼ぶことがあります。
この記事では、前日譚がある映画の紹介などを交えながら、前日譚とはどのようなものかを解説します。
そもそも前日譚とはなにか?
前日譚とは物語が始まるまでの話
「前日譚(ぜんじつたん)」とは、本編が始まる前の出来事やそれに至るまでの経緯の話で、本編を補足する役割を持つ作品のことをいいます。
主にフィクションにおいて用いられることが多く、主人公の生い立ちやキャラクター誕生の秘話などを描いているものが多いです。
前日譚は辞書にはない造語
「前日譚」は広辞苑や国語辞書には載っていない造語です。
もともとあった後日譚(事件などが落着した後、どうなったかという話。)の対義語として前日譚という言葉ができたといわれています。
「前日」は以前の日という意味であり、「譚」は物語という意味があります。
前日譚と同じような意味を持つ言葉
前日譚と同じような意味を持つ言葉には次のようなものがあります。
プリクエル
プリクエル(prequel)は、「前、以前」という意味の「pre」と、「続編、後日談」の意味の「sequel」が合わさってできた「前日譚」をあらわす単語です。
外伝
本編とは別に書かれた補完的・付属的な意味を持つもののことをさします。
スピンオフ
本編から派生した作品のことで、外伝と同じような意味を持っています。
プロローグ・序章
文章や物語の導入部のことで、作品の内容や意図などを本編に先立ち解説する意味のものです。
外伝・スピンオフ・プロローグ・序章は、必ずしも時系列的に本編の前のことを題材にしているということはなく、厳密には前日譚とは少し意味が違うかもしれません。
前日譚がある代表的な映画
前日譚がある映画の代表的なものをいくつか紹介していきます。
スターウォーズⅠ・Ⅱ・Ⅲ
旧三部作(オリジナル・トリロジー)のスターウォーズⅣ・Ⅴ・Ⅵの公開後、16年を経過した後に公開された新三部作(プリクエル・トリロジー)が前日譚にあたります。
初回作がエピソードⅣというタイトルだということから、初めから前日譚を意識した作品だということがうかがえます。
バイオハザード0
バイオハザード0は、シリーズ第1作『バイオハザード』の直前の出来事を描いている前日譚にあたる作品です。シリーズの時系列の中でも最も古い時点での物語になっています。
ホビット
ホビット三部作は、「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚として位置づけられています。
ロード・オブ・ザ・リングの60年前の物語が展開される三部作は、それぞれ「思いがけない冒険」「竜に奪われた王国」「決戦のゆくえ」という邦題です。
X-MEN ファースト・ジェネレーション
X-MENシリーズ「X-MEN」「X-MEN2」「X-MEN ファイナル ディシジョン」の前日譚となる作品です。
X-MENシリーズにはX-MENのキャラクター「ウルヴァリン」を主人公とした「ウルヴァリン X-MEN ZERO」があり、「X-MEN ファイナル ディシジョン」公開後、「X-MEN ファースト・ジェネレーション」の先立ち公開されています。
プロメテウス・エイリアン コヴェナント
「プロメテウス」「エイリアン コヴェナント」とは、ともにエイリアンシリーズ「エイリアン・エイリアン2・エイリアン3・エイリアン4」の前日譚にあたる作品です。
エイリアン4の後に前日譚の「プロメテウス」が公開され、「プロメテウス」の続編として「エイリアン コヴェナント」が公開されました。
エイリアンシリーズにはスピンオフのエイリアンVSプレデターシリーズもあり、時系列的に見るとプロメテウスよりも前の時間軸です。
リング0 バースデイ
「リング」の30年前、貞子の誕生を描いた作品で、「リング」「らせん」「リング2」の後に公開されました。
花とアリス殺人事件
「花とアリス」の前日譚を描いた作品です。
「花とアリス」は実写映画でしたが、前日譚を描いた「花とアリス殺人事件」はアニメーション作品という、少し変わったパターンの作品です。
前日譚についてのまとめ
- 前日譚とは物語そのものが始まるまでの話を遡って描いた作品のことです。
- 前日譚は辞書には載っていない造語で、後日譚の対語としてできたといわれています。
- 前日譚と似た意味を持つ言葉として、プリクエル・外伝・スピンオフ・プロローグ(序章)などがあります。
- 前日譚のある代表的な映画には、スターウォーズ・バイオハザード・X-MEN・リングなどがあります。