ゲーム業界に就職する際の志望動機とゲーム業界の現状について

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ACG(アニメ、コミック、ゲーム)に代表される日本のサブカルチャーは,今や茶道や歌舞伎などの古典芸道とともに日本を象徴する文化の一ジャンルに位置づけられています。

中でもコンピューターの電子ゲームは、現代を代表する娯楽として全世界に浸透し、近年ではスマートフォンによるオンラインゲーム市場の拡大という新たな発展段階を迎えています。

この記事では、ゲーム業界の活況と人材需要の高まり方などについて解説しています。

ゲーム業界の範囲とは

ゲーム業界とは、家庭用や業務用のゲーム専用機、およびスマホやパソコンなどでプレイするコンピュータゲームのハードとソフトを開発生産し販売する事業を言います。

任天堂やソニー・インタラクティブエンタテインメント、マイクロソフトなどは「コンシュマー系」と呼ばれる家庭用ゲーム機メーカーです。それに対し、ゲームセンターの業務用ゲームを「アーケード系」と呼んで区別しています。

そして、それらに対応するゲームソフトを企画開発するゲームソフトメーカーや、その下請けでプログラム開発を手がけるソフトハウスや人材派遣会社もまたゲーム業界の範囲になります。

ゲーム業界の平均年収

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CEDEC)が発表した「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017」によると、ゲーム開発に従事する人の平均年収は539.15万円となっています。

プラットフォーム別の統計では「VR、ウェアラブル端末」開発者が642.9万円で最も高く、次が「携帯型ゲーム機」の601.66万円となっています。

参考:ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査 2017

ゲーム業界への志望動機

ゲーム業界に就職や転職を希望する方の多くは「ゲームが好きだから」を志望動機に上げます。しかし、ゲーム業界を目指す人がゲーム好きなのは当然のことで、志望動機としては説得力がありません。

ゲーム好きを強調しすぎると、遊ぶ側と作る側の立場の違いがわかっているのかと逆に問われかねません。

ゲームが好きなら、どのゲームがなぜ好きなのか、その気持ちが「自分もゲームを作りたい」という願望にどう繋がるのか、どんなゲームを作りたいのか、なぜその会社を選んだのかを具体的に伝えることが大切です。

志望動機 例文

ゲーム業界を志望する際の志望動機の例文は以下の通りとなります。

子供のころから大のゲーム好きだった私は、アーケードからオンラインまで数多くのゲームをプレイしてまいりました。

その中でも特に夢中になったのが、貴社の○○○など一連のRPGシリーズです。当時最先端のバーチャルリアリティによる圧倒的な世界観と臨場感。そこに私は深く魅了されると同時に、あれほどまでにリアルなバーチャル空間を創造できるプログラム言語の可能性を確信し、私自身の進路に決めました。

大学では主要なプログラム言語をひと通り習得し、卒業論文のタイトルは「関数型プログラミングにおける参照透過性に関する考察」としました。卒業後は、私の人生観を変えた画期的なゲームを開発された貴社のプログラマーの末席にぜひとも加えていただきたく、僭越ながらここに応募させていただきました。

もし採用していただけましたら、最新技術の習得とスキル向上に全力で取り組み、貴社のファンを私以上に感動させられる優れたゲーム制作に貢献すべく鋭意努力いたしますので、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

ゲーム業界に転職する際のポイント

未経験でも出来る仕事はあるのか

ゲーム業界は裾野が広く、また最近では経験豊富な人材の確保が難しくなっているので、企業や職域によっては未経験でも転職できる可能性はあります。

ただし、ゲーム製作に必要な経験や技術を欠くとなると、運良く製作現場に職を得たとしても、最初のうちはデバッグのようなスキル不要の仕事から手がけることになるでしょう。

必要なスキル

就職や転職に必要なスキルは職種や開発環境にもよりますが、コンシューマーゲーム志望なら、CやC++などの言語に精通している必要があります。

また、オンラインやブラウザ、ソーシャルゲームの開発環境では、Java、Javascript、Objective-Cなどのスキルは不可欠です。

更に、ゲームキャラクターや背景などのデザイン制作を志望する方も、デザインのセンスやスキルに加えて、プログラミングの知識と経験があれば、まさに「鬼に金棒」です。

ゲーム業界に転職する平均年齢

一般の求人広告では、性別や年齢による採用制限が禁止されているので、企業が募集する人材の平均年齢は明らかではありませんが、昔から「ゲームプログラマーは30歳が定年」と言われています。

プログラマーをはじめプランナーやデザイナーといったゲームクリエイターは20代が最も多く、転職の平均年齢はおおむね20代後半から30歳といえるでしょう。

もっとも同じゲーム業界内で転職する場合は、若くなくても即戦力になるので、平均年齢は少し高くなります。

ゲーム業界への転職はワークポートがおすすめです。
ワークポートの登録は3分で完結します。そのため、自分のスキルはゲーム業界に適しているのか相談までのステップがスムーズに運びます。

ゲーム業界の今後

国内のゲーム市場は依然として縮小傾向にありますが、2017年は『プレイステーションVR』や『ニンテンドースイッチ』の好調で、久々の活況を呈しています。

今後VRという新たなデバイスが起爆剤となり、ゲーム需要を喚起する可能性は十分あると思われます。一方で、国内の市場はコンシュマー系のゲーム専用機からスマートフォン向けのソーシャルアプリゲームにシフトしており、すでに大手企業でもソーシャル系の売上高がコンシューマー系を上回っているところもあるほどです。

ソーシャルゲームは低予算でも開発することができ、技術力もさほど要求されないために、大手やベンチャーを問わず新規参入する企業が相次いでいます。

また視野を世界に転じれば、インドやブラジルや中国など人口の多い新興国や途上国のゲーム市場が爆発的に成長しており、日本のコンテンツも根強い人気があります。そのアドバンテージを生かしつつ現地の仕様に合わせたゲーム環境を構築できれば、日本発のグローバルブランドを展開できる可能性は大いにあります。

このような状況はゲームクリエイターを目指す人や、ゲームメーカーで働きたい人にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。

ゲーム業界についてのおさらい

・ゲーム業界とはコンピューターゲームのソフトとハードを生産販売する業界を言う。
・ゲーム業界への就職や転職を希望する場合、「ゲーム好き」だけでは志望動機にならない。
・ゲーム業界の求人は高水準で、スキルがなくても転職できる可能性はある。
・ゲームクリエイターを志望する場合は、職域に合ったプログラム言語のスキルが求められる。
・国内のゲーム市場は縮小傾向だが、新興国市場は拡大しており、ビジネスチャンスはじゅうぶんある。