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字面から、なんとなく難しい雰囲気の「叡智」は、「英知」や他にも違う表記があります。ここでは、「叡智」についての解説をもとに、ほかの「えいち」や英語表現についてまとめます。語彙力、表現力のアップにつなげて、ビジネスパーソンとしてもワンランクアップを狙いましょう。
叡智とは
「叡智」という字面に、なにか特別なものを感じる人もいると思いますが、この言葉は、実は哲学の言葉なのです。意味は下記のようになります。
すぐれた知恵や知性
真実在や真理を捉えることのできる最高の認識能力”
(引用元:コトバンク)
と定義されています。
叡の意味
哲学の「叡智」の定義は、「叡」の文字の意味に通じます。
「叡」は、会意文字と言われる2文字以上の漢字の形と意味を組み合わせてなる文字です。
左辺は、肉をそいだ後の骨と右手、目の形から成る辺で、「肉をえぐる」の意味を持ちます。右辺は、左右にせまる谷の形を表現しています。
ここから、「叡」の一文字は、“谷をえぐるかのように、深く認識する目”を意味しています。
そのような最高の認識能力は、まるで神のよう優れた知恵というニュアンスで考えられているのが、「叡智」なのです。
読みが同じ「英知」とは
「英知」は、ほとんどの辞書で「叡智」と併記されています。しかし、使い方から考えると、そのニュアンスは少々違いがあります。
「英知」は、「英知を集めた○○」や「人類の英知」との表現でよく使われ、「叡智」にある神がかった能力のニュアンスはありません。人の優れた知識や知恵、それを活用した能力のニュアンスです。
叡智と英知の使い分け
「叡智」と「英知」は、“すぐれた知恵や知性”の意味合いで使うところは同じですが、ニュアンスで使い分けられます。
「叡智」は神がかった能力、「英知」はそれよりも人の能力に近いニュアンスであることを把握して、使う場面に応じたチョイスができると、文章の表現力がぐっとアップするでしょう。
ビジネスパーソンにとっては、あまり関係がない表現力に感じる人もいるかもしれません。しかし、表現力が豊かだとコミュニケーションが円滑になるので、ビジネスにも役立ちます。
他の「えいち」の表現と意味
以下の2つの「えいち」も、よく「叡智」、「英知」と置き換えられることがあります。「叡智」と「英知」同様に、一般的な“すぐれた知恵や知性”の意味では変わりありません。
叡智と英智
「智」の文字は、もともとは「矢」「口」「于」組み合わせた別の漢字でした。「矢」「口」「于」は、神に祈る時に使うものを組み合わせた漢字です。
「智」は「さと(い)」とも読める字で、“祈りで神の力を授かり、悟る”という意味があります。したがって、「英知」と同じようなニュアンスがあります。
叡智と叡知
「知」は、儒教からきている漢字で「智」と近いニュアンスがあります。仏教用語の中では、煩悩を打ち消す精神、祈りの意味もあります。
また、「智」よりも動詞的な要素があるといわれています。
叡智の英語表現はwisdom
「叡智」に当たる英語の単語には、「wisdom」が一般的でしょう。“賢さ、学問、知識”などの意味もあります。
他に、「intellect」も「叡智」に相当します。これには、“知性、知識人”の意味もあります。「mind」には、“知性”の意味もあり「叡智」に近いですが、思考や意志に結びつく心や精神の意味合いを含んでいるので、「英知」のニュアンスに近いでしょう。
たとえば、「自然の叡智」であれば、「natural wisdom」や「natural intelligence」と表現できます。
叡智のまとめ
「叡智」とは、“すぐれた知恵や知性”の意味との一般的な意味ですが、哲学用語として、“真実在や真理を捉えることのできる最高の認識能力”との深い意味があります。これは、「叡」文字の意味からも伺え、神がかった能力のことを指しています。
読みが同じ「英知」は、「叡智」とほとんど意味に変わりはありません。しかし、「叡智」には神がかったニュアンスがあり、「英知」は人の能力を指すことニュアンスがある違いがあります。この違いを把握していると、表現力がアップします。
他の「えいち」の表記には、「英智」「叡知」があります。「英智」には「英知」に近いニュアンス、「叡知」には「叡智」に近いニュアンス、かつ「知」の文字に動詞的な要素があります。
「叡智」の一般的な英語は、「wisdom」になります。他に、「intellect」「mind」も「叡智」に相当します。