早口言葉|定番~難しい、英語まで幅広く紹介!

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この記事では早口言葉について解説しています。長引くコロナ禍の影響によってマスク生活が続く中で舌や唇の筋肉が衰えて滑舌が悪くなる人が増えています。特に舌の衰えは食べ物が気管に入る誤嚥(ごえん)や口臭、虫歯などの原因にもなるので注意が必要です。

そこでおすすめしたいのが早口言葉。しゃべりにくい言葉を早く発音する練習を毎日続けることで発音や咀嚼が改善されるだけでなく、表情にも良い変化があらわれます。この記事を参考にして今日から早口言葉をはじめましょう。

早口言葉の意味とは


「早口言葉」とは早く正確に発音するのがむずかしい言葉のこと。またはその言葉を早く正確に言えるかどうかを競い合う遊びのことを意味します。早口言葉は舌や唇などの構音器官を続けて動かしにくい音節によって構成されており、文意は重視されません。

たとえば「貨客船の旅客は低所得者層の老若男女(ろうにゃくなんにょ)」「バナナの謎はまだ謎のままのバナナなのだぞ」のように意味よりも言いにくさを重視した言葉の配列が早口言葉の特徴です。

早口言葉の由来

早口言葉の由来は不明ですが、人間には他者との優劣を競い合いながら体力や知力の鍛錬を楽しむ「遊び」の本能が存在します。そのことから早口言葉も言葉の発生とともに世界各地で同時多発的に誕生した発音遊びに由来するものと考えてよいでしょう。

日本における早口言葉の起源は平安時代初期の9世紀ごろに歌われた早歌(はやうた・そうか)にさかのぼります。早歌は祝宴の際に滑稽な内容の歌曲を早いテンポで歌った余興で、催馬楽(さいばら・平安時代の歌謡)や神楽歌(かぐらうた)の一種とも考えられます。

江戸時代になると民間の庶民文化が発達し、現代の早口言葉と同じ「舌捩り(したもじり)」という言葉遊びが流行しました。そのきっかけとなったのが、歌舞伎役者の二代目市川團十郎が享保3年に初演した「外郎売(ういろううり)」という演目です。

外郎売は現在も市川團十郎家の歌舞伎十八番のひとつとなっている人気の舞台。二代目市川團十郎は、外郎売の口上(セールストーク)として、「盆まめ、盆米、盆ごぼう」など当時の「舌捩り」を集大成した長台詞を披露して爆発的な人気を得ました。

「外郎売の台詞」を文字数にすると1700字以上。長いだけでなく早く正確に発音することが非常に難しい「舌捩り」を連結しており、現代でも歌舞伎のみならず舞台俳優や声優、アナウンサーなど声を仕事とする職種で発声や滑舌の訓練に使われています。

早口言葉のメリット


早口言葉を毎日練習すると多くのメリットが得られます。第一にあげられるのは滑舌が良くなること。コロナ禍によるマスク生活で話が伝わりにくいと感じている方は、早口言葉を練習して発声と滑舌を改善することでコミュニケーション力が高まります。

また早口言葉は脳や消化器官などさまざまな部位にも良い影響を与える運動のひとつ。人の会話は脳の言語中枢の命令によって口や舌、咽頭などの構音器官を動かすことで実現されますが、発音や意味の調節には小脳や大脳も関与します。

早口言葉を練習すると脳全体が活性化するだけでなく、声を出すことで呼吸が促進されて脳に酸素が供給される効果も。脳の酸素不足は血圧を高める原因になるため、早口言葉の練習は高血圧や認知症の予防改善にも効果的です。

また声を発する構音器官は食べ物の摂取機能も兼ねているので早口言葉によって口や舌の動きが良くなると食べ物の咀嚼がスムーズになり、唾液の分泌量を増やす効果もあって消化吸収力が高まります。

マスクをつけていると呼吸しづらいために口呼吸が多くなり、唾液の分泌量が減少しがちです。口内が乾燥すると細菌が繁殖して口臭や虫歯が増えるほか、風邪やインフルエンザなどの感染リスクが高まります。

また早口言葉はふだんあまり使わない口まわりの筋肉や表情筋のトレーニングにも効果的です。早口言葉の練習によって表情が若々しくなるだけでなく、顔全体が引き締まって小顔に見えるといったメリットもあります。

難易度別の早口言葉10選


ここでは早口言葉10選を難易度別にご紹介します。先にご紹介した「貨客船の旅客は低所得者層の老若男女」と「バナナの謎はまだ謎のままのバナナなのだぞ」と合わせて練習しましょう。

簡単な早口言葉4選

赤巻紙・青巻紙・黄巻紙(あかまきがみ・あおまきがみ・きまきがみ)
かえるぴょこぴょこ3(み)ぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこ6(む)ぴょこぴょこ
新進シャンソン歌手新春シャンソンショ―
庭には2羽、裏庭には2羽にわとりがいる

普通レベルの早口言葉3選

赤あぶりカルビ・青あぶりカルビ・黄あぶりカルビ
科学幾何学機械学国語語学外国語絵画国家学
抜きにくい釘・引きにくい釘・引き抜きにくい釘

難しい早口言葉3選

この高竹垣(たかたけがき)に高竹立てかけたのは高竹立てかけたかったから高竹立てかけたのです
東京特許許可局長今日急遽休暇許可拒否
ラダレデロド・ダラデレドロ・ダゾデザドゼ・ゼドザデゾダ (3回くり返す)

世界における早口言葉


日本語以外の言語でも早口言葉はたくさんあります。英語では早口言葉を「tongue-twister」と言います。意味は「舌をもつれさせるもの」で江戸時代の「舌捩り」と同じ。偶然ですがおもしろい一致です。ここでは英語の代表的な早口言葉を紹介します。

英語の代表的な早口言葉

She sells seashells by the seashore.

彼女は海辺で貝殻を売ります。

How much wood would a woodchuck chuck if a woodchuck could chuck wood?

ウッドチャックが木を放り投げることができるとしたら、何本の木を放り投げるでしょうか?

「ウッドチャック(woodchuck)」とはリス科の動物のこと。マーモットの一種で「グラウンドホッグ(groundhog)」ともいいます。

Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
A peck of pickled peppers Peter Piper picked.
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers, Where’s the peck of pickled peppers Peter Piper picked?

ペーター・パイパーはたくさんの酢漬けの唐辛子を摘みました。
ペーター・パイパーが摘んだたくさんの酢漬けの唐辛子。
もしペーター・パイパーがたくさんの酢漬けの唐辛子を摘んだなら、ペーター・パイパーが摘んだたくさんの酢漬けの唐辛子はどこにあるのでしょう?

「pick」は「摘み取る」「採集する」「選ぶ」などの意味があります。「peck」は「(鳥がくちばしで)つつく」「ついばむ」といった意味の言葉ですが、「a peck of」で「たくさんの」という意味になります。

まとめ

  • 早口言葉とは、早く正確に発音するのがむずかしい言葉のこと。またはその言葉を早く正確に言えるかどうかを競い合う遊びをいいます。
  • 早口言葉の起源は平安時代の早歌にさかのぼります。
  • 早口言葉を毎日練習すると滑舌が良くなり、表情が若々しくなるなどのメリットが得られます。