仕事を探している人を対象に、希望する仕事に就くために必要なスキルや知識を学ぶことができる公的な制度の職業訓練(ハロートレーニング)は、無料で訓練を受けることができたり手当てがもらえたりと、求職者にとっていいことがたくさんあります。

この記事では、職業訓練校で学べることや職業訓練校を利用することのメリットとデメリット、入学の資格や流れなどについて解説します。

職業訓練について知っておくことで、仕事を辞めたときの不安も軽減されるのではないでしょうか。

職業訓練校とは


職業訓練校とは、求職者が次の仕事に必要なスキルや知識を身につけるための訓練を行う施設です。
このような国や都道府県が実施する公的な職業訓練制度の正式名称は公的職業訓練ですが、「職業訓練」または愛称の「ハロートレーニング(ハロトレ)」と呼ばれることが多くなっています。

公的職業訓練の大きな特徴は、基本的に受講料の負担がないこと、失業手当を受給しながら訓練を受けられること、受講手当や通所手当を受け取れることなどで、受講者の負担を軽減し仕事探しをサポートします。

職業訓練の種類

職業訓練は「公共職業訓練(離職者訓練)」「求職者支援訓練」があり、前者は主に雇用保険を受給している人が対象、後者は主に雇用保険を受給できない人が対象です。

 公共職業訓練求職者支援訓練
対象雇用保険受給者雇用保険を受給できない人
受講料無料(テキスト代等除く)無料(テキスト代等除く)
訓練期間3か月~2年2か月~6か月
実施期間・国(ポリテクセンター)
主にモノづくり分野の高度な技術訓練
・都道府県(職業能力開発校)
地域の実情に応じた多様な訓練
・民間教育訓練機関等(都道府県からの委託)
事務系、介護系、情報系等 モデルカリキュラムなどによる訓練
民間教育訓練機関等
<基礎コース>
基礎的能力を習得する訓練
<実践コース>
基礎的能力から実践的能力まで一括して習得する訓練
手当等基本手当・受講手当(500円/訓練日)・通所手当・寄宿手当受講手当(月10万円)・通所手当・寄宿手当(一定の要件を満たす場合)

公共職業訓練には、在職者向けの2~5日の短期コース、学卒者向けの1年または2年のコースもありますが、こちらは受講料等が有料になります。

公的職業訓練は雇用保険の受給者だけが利用できるものだと思っている人も多いようですが、要件を満たせば雇用保険を受給できない人も無料で利用することができます。

雇用保険の適用がない離職者、フリーランスや自営業を廃業した人、雇用保険の受給が終了した人も、一定の要件を満たせば1か月10万円の職業訓練受講給付金を受給しながら職業訓練を受けられます。

基本的に無料で受講できる

公的職業訓練は、基本的に受講料無料で訓練を受けることができます(テキスト代は有料。在職者、学卒者は受講料有料)。

離職した人にとって受講料を負担することなく新しいスキルや知識を身につけられることは、職業訓練校を利用する大きな魅力のひとつといってよいでしょう。

職業訓練校で学べるコース例


職業訓練校には、多種多様なコースが用意されています。どんな仕事に就こうか決めかねている人から、資格取得を目標とした人まで、自分の希望するコースがきっと見つかるでしょう。

次に代表的なコースをいくつか紹介します。

<可能性を探っている人向け>
ジョブセレクト:今まで働いたことがない人、やってみたいことを探している人向けに、製造業・施工業の基本+社会人マナーやパソコン操作を経験できる内容です。

<介護・医療・福祉分野>
介護福祉士養成科
准看護師養成科
栄養士養成科

<IT分野>
ゲームクリエイター学科
情報ビジネス科
ネットワークセキュリティ科

<デザイン分野>
WEBデザイン科
アパレルパタンナー

<機械関連分野>
メカトロニクス
エンジニア養成
機械加工

<農業分野>
造園コース
ガーデンエクステリア科

<理容・美容関連分野>
美容師科
ヘアメイクビューティ科

ここにあげたのはごく一部で、その他の職業訓練コースはインターネットで、希望の分野、エリア、開講時期などから検索することができます。
ハロートレーニングコース情報検索

職業訓練校のメリット


職業訓練校を利用することで得られるメリットにはどんなものがあるのかを見ていきましょう。

失業手当の受給期間が延長される

失業手当の給付日数は被保険者であった期間を基準に決められますが、公共職業訓練を受けている間は受給期間が延長されます。
また、自己都合退職の場合2か月もしくは3か月の給付制限期間がありますが、職業訓練を受ける場合は期間の経過を待ちことなく失業手当を受け取れるようになります。

失業保険の延長には所定給付日数内の支給残日数などの条件がありますので、詳しくは地域のハローワークに問い合わせてください。

受講手当や通所手当(交通費)を受け取れる

失業手当の延長のほかにも、職業訓練受講中に受け取れる手当てがあります。

公共職業訓練(失業手当を受け取れる人が対象の職業訓練)受講者には、受講手当として日額500円と、通所手当が支給されます。

求職者支援訓練(失業手当を受け取れない人が対象の訓練)受講者には、一定の要件を満たすことで月額10万円の職業訓練給付金と通所手当が支給されます。

※受講手当、通所手当は上限があります。また、通所手当は通所方法により支給額が異なります。
※職業訓練給付金の支給要件は次の通りです。

・本人収入が月8万円以下
※ シフト制で働く方などは月12万円以下 (令和3年9月末までの特例)→ 特例の期限は令和4年3月末まで延長予定
・世帯全体の収入が月25万円以下
・世帯全体の金融資産が300万円以下
・現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
・全ての訓練実施日に出席する(やむを得ない理由がある場合も、8割以上出席する)
・世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
・過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない

失業手当の受給手続きが簡単になる

離職した人が失業手当を受給するには、まず説明会に出席しなければならず、その後も毎月失業認定日にハローワークに出向き、面談を受けて活動状況を報告する必要があります。
また、自己都合で退職した場合には、2か月もしくは3か月の給付制限期間を経てようやっと失業保険の給付を受けることができます。

公共職業訓練を受講した場合は、毎月の失業認定日にハローワークに出向かなくても、訓練校側が手続きを行ってくれるようになります。

職業訓練校のデメリット


職業訓練校の利用には、失業手当が延長されたり各種手当が受け取れるなどのメリットがありますが、逆にデメリットと考えられることもあります。

離職期間が長くなってしまう

職業訓練を受けている間は、仕事に就いていない離職期間となってしまいます。新しい仕事のための知識やスキルを身につけるために訓練を受けていた期間とはいえ、採用する側からみれば、ブランクが長いと受け取られてしまうこともあるでしょう。

しっかりとした目的があって職業訓練を受講していたことを説明できる必要がありますし、訓練を受けながら就職活動を進めていくことも考えたほうがよいでしょう。

講師のレベルに差がある

職業訓練の開講コースは地域によって異なります。自分の希望する内容の講座が近くにないこともありえるでしょう。

また、国で運営している講座、都道府県で運営している講座、民間委託している講座があり、講師のレベルも一定であるとはいえません。
講師に教える知識があっても、必ずしも現場を経験している人とも限らないので、すぐに現場で活かせるスキルを習得することが難しい場合もあるかもしれません。

職業訓練校では説明会や見学会が開かれています。授業の内容や雰囲気を実際に確認できる絶好の機会ですから、積極的に参加するとよいでしょう。

職業訓練校に入学するには


失業手当をもらいながら無料で受講できるなど魅力が多い職業訓練校ですが、入学するには条件があるのでしょうか。
申込~入学までの流れと合わせて説明していきます。

応募資格

職業訓練の制度を活用する条件は、「ハローワークに求職の申込をしていること」「受講開始日前1年以内に職業訓練を受けていないこと」です。そのうえで、講座によっては学歴や年齢の条件が設定されている場合もあります。

各講座の応募条件はハロートレーニングコース情報検索で調べることができます。
自分が受講したい講座の応募条件に合致するかをあらかじめ確認しておくとスムーズです。

申し込み〜入学までの流れ

職業訓練の申込~入学までの流れは次のようになっています。

(1)ハローワークで求職申込・職業相談
まずはハローワークで求職の申込をして職業相談を行いましょう。

(2)職業訓練の受講申し込み
受講する講座を選び、受講申込書に必要事項を記入してハローワークに提出します。

(3)選考試験(面接・筆記試験等)
職業訓練校の講座の中には、倍率が2~3倍になる人気コースもあり、入学者を決めるための先行試験が行われます。

(4)合格したら受講あっせんを受ける
合格したら受講あっせんを受け入学手続きを済ませます。

まとめ この記事のおさらい

  • 職業訓練校とは、求職者が次の仕事に必要なスキルや知識を身につけるための訓練を行う施設です。
  • 公的職業訓練はハロートレーニングの愛称で呼ばれています。
  • 公的職業訓練には、雇用保険を受給できる人が対象の「公共職業訓練(離職者訓練)」と、雇用保険を受給できない人が対象の「求職者支援訓練」があります。
  • 職業訓練校の受講料に基本的に無料で、受講中は失業手当てが延長されるほか、受講手当・通所手当などをもらうことができます。
  • 職業訓練制度を活用する要件は「ハローワークに求職の申込をしていること」「受講開始日前1年以内に職業訓練を受けていないこと」です。また講座によっては学歴や年齢の条件があります。
  • 職業訓練校への入学を希望する場合は、ハローワークで求職申し込みをした後、受講講座を決めて申込書を提出し、選考試験を受けます。

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