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この記事では「ハレーション」の意味や使い方について解説いたします。
非常に幅広い場面で使われる言葉ですが、その意味や使い方を誤解して覚えているという人もいるかもしれません。
そこで今回は「ハレーション」の意味や使い方、類義語や対義語、英語表現なども含めて取り上げました。
この記事の中で一つでも参考になるようなものがあれば幸甚です。
「ハレーション」の意味とは
「ハレーション」は英語の「halation」のことで、「写真用語」として使われていた言葉です。
「ハレーション」は、元々は写真を撮影するときに光が強く当たり過ぎてしまい「画像が白く濁ってしまう現象」を指す言葉でした。
なお専門用語でこのような白みがかかる現象を「光暈」(こううん)といいます。
「ハレーション」は写真家にとっては厄介な現象であり、それを避けるために専用器具を装着したり、光の差し込み方を計算したりして対策をしているほどです。
写真用語としての「ハレーション」から派生し、現在では「周囲に悪影響を及ぼすこと」や「他人に強く影響を与えること」という意味としても使われるようになりました。
「ハレーション」の使い方
「ハレーション」は様々な場面や業界で使われることがある言葉です。
そこでこの項目では、「ハレーション」の使い方として5つピックアップしました。
ビジネスシーンにおける「ハレーション」
ビジネスシーンにおける「ハレーション」は、「悪影響」という意味です。
ある物事や人物が周囲への影響を強く生む際によく使われます。
例えば問題や過失があった場合、あるいはケアレスミスや思わぬ失敗をしてしまった時に「周囲を巻き込み、大きな悪影響を及ぼす」というようなニュアンスで用いられる言葉です。
ネガティブなイメージを持っている言葉だと解釈しても大きな間違いではないでしょう。
デザイン業界における「ハレーション」
デザイン業界における「ハレーション」は「彩度の高い色同士の組み合わせで、目がチカチカしかする現象」のことです。
例えば明るい緑色と黄色を合わせると派手な組み合わせであることから、目がチカチカすることがあるでしょう。
どちらも美しい色彩を持ち個性を強調した組み合わせですが、視覚に強い刺激を与えてしまうのがネックです。
したがってデザイン業界では避けるべき組み合わせとされています。
組み合わせとしてはインパクトがあっても、「ハレーション」を生む配色は避けられる傾向が強いです。
それは長時間見ていると目が疲れてしまい、デザイン本来の目的を果たさないからでしょう。
IT業界における「ハレーション」
IT業界における「ハレーション」は「一つの操作ミスや作業ミスで多大な悪影響を及ぼす」という意味です。
インプット作業の多いIT業界は、たった一つの過ちが大きなミスに繋がってしまう恐れがあります。
仮にほんの小さなミスであっても結果的に大きな過ちと化し、最終的に甚大な悪影響を生んでしまうことがあるのです。
IT業界では、そのようなミスから広がる悪影響のことを「ハレーション」と呼んでいます。
医療業界における「ハレーション」
医療業界における「ハレーション」は、写真を撮影するときに光が強く当たり過ぎてしまい画像が白く濁ってしまう現象で、写真用語と同義です。
具体的にはエックス線を用いたCTや、磁石と電磁波を用いたMRIによる医療検査でも起きる現象を指します。
体内のボルトや虫歯に被せてある金属やインプラントなどが装置に映ると「ハレーション」が起きてしまい、正しい撮影が行えません。
検査装置で体内を撮影する際、金属が磁波などに反射して放射状の光が映像に現れてしまいますが、これが医療用語で「ハレーション」と呼ばれる現象です。
美容師業界における「ハレーション」
美容師業界における「ハレーション」とは、施術後に髪の毛がチリチリになる現象のことです。
原因は様々なものが考えられますが、例えば薬剤選定ミスや縮毛矯正における中間水洗のミスなどが挙げられます。
一度傷んだ髪が元通りになることはないことから、美容師は上記のようなことがないよう気をつけることが必要です。
「ハレーション」の類義語と例文
「ハレーション」の類義語は、「光暈」や「悪影響」などが該当します。
またそれらの類義語を使うと、下記のような例文を作ることが可能です。
「光暈」がかかると写真が不鮮明になり、撮影した写真が台無しになってしまいます。
この例では、撮影技術が未熟であったため、せっかく撮った写真に「光暈」がかかってしまったということです。
ネガティブな言葉は人の気持ちを暗くしたり、やる気を削いだりしてしまうものです。
したがってそうした言葉ばかり言っている人は、周りへ悪い影響を与えることから避けられる傾向にあります。
今回の例だと、彼はいつも人の悪口や世の中への不満を言っているので、一緒にいると悪い影響を受けてしまいそうだということです。
「ハレーション」の対義語と例文
「ハレーション」の対義語は、「好影響」が適当でしょう。
写真用語における「ハレーション」の対義語に当たる言葉はありませんが、「ハレーション」に「悪影響」という意味があるので「好影響」は対義語だといえます。
また「好影響」を使った例文としては、次のようなものが考えられるでしょう。
その人がいるだけで、周りへとても良い影響を与えるという人はいるものです。
その要素としては明るい、元気、気配りができる、素直、積極的といったものが挙げられます。
今回の例では、それらの要素を持っている彼女の存在が、部署全体へ良い影響を与えているということでしょう。
「ハレーション」の英語表現
「ハレーション」の英語表現は、「halation」や「bad influence」です。
「ハレーション」は「halation」をカタカナ語にしたものであることから、ほとんど同じ意味として使うことができます。
また「悪影響」という意味も持っているので、「bad influence」も「ハレーション」の英語表現です。
「bad」は「悪い」、「influence」は「影響」という意味があるので、それらを合わせると「悪影響」という意味になります。
まとめ この記事のおさらい
- 「ハレーション」は、元々は写真を撮影するときに光が強く当たり過ぎてしまい「画像が白く濁ってしまう現象」を指す言葉
- 「ハレーション」は英語の「halation」のことで、「写真用語」として使われていた
- ビジネスシーンにおける「ハレーション」は、「悪影響」という意味がある
- デザイン業界における「ハレーション」は、「彩度の高い色同士の組み合わせで、目がチカチカしかする現象」を指す
- IT業界における「ハレーション」は「一つの操作ミスや作業ミスで多大な悪影響を及ぼす」ことを意味する
- 医療業界における「ハレーション」は、写真を撮影するときに光が強く当たり過ぎてしまい画像が白く濁ってしまう現象をいう
- 美容師業界における「ハレーション」とは、施術後に髪の毛がチリチリになる現象のことを指す
- 「ハレーション」の類義語は「光暈」や「悪影響」などが該当する
- 「ハレーション」の対義語は「好影響」が適切
- 「ハレーション」の英語表現は、「halation」や「bad influence」が適当