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この記事では「従事」という言葉について解説いたします。「従事」はそれほど頻繁に使う言葉ではありません。使うとすれば履歴書を作成するときですが、見方を変えれば履歴書は就職や転職などで合否を分ける重要書類です。
そこで今回は「従事」という熟語に着目。意味や語源をはじめ類義語・対義語、英語表現など多角的に解説していきます。どうぞ最後までお読みください。
「従事」の読み方・意味・使い方
「従事」は「じゅうじ」と読みます。意味は「仕事や活動に取り組むこと」「職務に携わること」。「従事」は名詞ですが、一般には動詞の「する」をつけて「外回りの営業に従事しております」のように動詞として用いられます。
一方、履歴書の職歴欄などで「従事」を使用する際は「営業職として従事」というように体言止めで簡潔に記入するのが一般的です。
「従事」の語源
「従事」は見ておわかりのように漢字の「従(旧字は『從』)」と「事」を合わせた熟語です。故事成語ではないので語源や由来はわかりませんが、古代中国の漢の時代には「刺史」に仕える属官の役職名として「従事史」などの肩書きが与えられました。
「従事」の文字が確認できる最も古い使用例としては、先秦時代に編纂された中国最古の詩集『詩経』の「十月之交」に「黽勉從事(黽勉として事に従う)」という一節があります。
「十月之交」は紀元前11世紀に成立した周王朝の儀式や祭祀などで歌われた詩歌のひとつとされており、「従事」という言葉がその当時からすでに使われていたことがわかる文献です。
「従事」の語源を漢字の成り立ちから究明しますと、まず「従」の旧字の「從」は集団を先導して道を行く主人に付き従って配下の人々が後に続く姿を象形しています。そこから「後について行く」「事に携わる」という意味をあらわす漢字となりました。
一方、「事」の成り立ちには諸説ありますが、神事や行事、儀式などをあらわす象形文字とされています。そこから「行為」や「仕業」「できごと」「仕事」「要件」などを意味する漢字となりました。
このような漢字の成り立ちから「従事」は「仕事に携わること」を意味する熟語になったと考えられます。
「従事」のビジネス上での使い方
すでに述べたように「従事」は「仕事や活動に取り組むこと」「職務に携わること」などを意味する言葉です。ビジネスで使用する際には「経理事務のお仕事に従事しております」というように具体的な職務をあげるのが基本的な使い方です。
- 部長は30年の永きにわたり当社一筋に従事してこられました。
- 4月1日より当社にて経理部長に従事しております。
解説>
- 例文1は「勤務してこられました。」が正しい表現になります。
「従事」の意味は特定の職務に携わること。会社や組織で働く、という意味ではありません。 - 例文2は「経理部長を勤めております。」とするのが適切です。
「従事」の意味は職務や活動に携わること。役職につくことではありません。
「従事」の履歴書での使い方
「従事」は履歴書でも使われることがある言葉です。そこでこの項目では「従事」の履歴書での使い方を、実際の職歴欄を参考に解説します。
履歴書の職歴欄では、上記のように時系列で年・月・職歴を記載していきます。単にこれまでの職歴だけを羅列する書き方もありますが、スペースに余裕があれば上記のように「○○に従事」と具体的な業務内容も書いた方が良いでしょう。
なぜならそうすることによってどんな業務に携わっていたのかを説明することができ、転職活動などでのアピールや話のきっかけに繋がったりするからです。特に志望職種に関連する業務を行っていた場合、その内容は積極的に明記した方が採用にも影響してくるかもしれません。
ただしあまり長々と書くと最後まで読んでもらえない恐れがあるため、端的に内容が分かるように意識しましょう。
「従事者」の意味と例文
「従事者」とは「仕事に従事している人」のこと。おもに官公庁などが分類する職業や職種の名称として使われる言葉で、「○○従事者」という表現で用いられます。
たとえば総務省の「日本標準職業分類」には「大分類A:管理的職業従事者」から「大分類K:運搬・清掃・包装等従事者」まで11種の職業従事者を掲載。ほかにも医療従事者や兼業従事者、航空従事者などがあります。
ちなみに「日本標準職業分類」では、学問的な仕事に従事するものを「研究者」。技術的な仕事に従事するものを「技術者」に分類しています。
「従事」の敬語表現
ここでは「従事」の敬語表現をご紹介します。分かりやすくするため、敬語の種類ごとに分けてピックアップしました。
「従事」の尊敬表現
尊敬表現は上司や先輩など、目上の人に対して使うものです。「従事」の尊敬表現としては「従事される」や「従事なさる」といったものが挙げられます。
その時々の状況やシーンなどに応じて、これらを使い分けると良いでしょう。また以下では「従事される」の具体例を取り上げました。
規模が大きくなく、従業員の人数も多くない会社では、一人ひとりが様々な業務を兼務することがあります。この例では、そういった背景もあり先輩が次年度から他部署の業務にも携わることになったのかもしれません。
「従事」の謙譲表現
謙譲表現は目上の人に対する自分の言動に対して使う表現です。「従事」の謙譲表現は「従事いたす」や「従事させていただく」などが考えられます。
また「従事いたす」を使うと、下記のような例文を作ることが可能です。
誰が担当するのか決まっていない業務について、先輩や上司に指示される前に手を挙げた方が良い印象を持たれるものです。今回の例だとそのような意図もあり、自分が担当すると上司に宣言したのでしょう。
「従事」の類義語と例文
「従事」と同じ意味の類義語としては「従業」「服務」「執務」「携わる」などをあげることができます。
「従業」は特定の業務に携わること。「従業員」は「雇われて業務に携わる人」を意味します。
「服務」は「仕事に従事すること」。「服務」の服は「服する」の意味。「服務」は「仕事に服する」ことで、「義務的に従事する」というニュアンスがあります。「執務」は事務や業務を行うこと。「携わる」は「従事する」と同じ意味の言葉です。
「服務」の例文
「従事」の対義語と例文
「従事」とは反対の意味を持つ対義語としては、「安逸(あんいつ)」「怠惰(たいだ)」「徒食(としょく)」「瘋癲(ふうてん)」などの言葉をあげることができます。「安逸」は何もせず気楽に遊び暮らすこと。「怠惰」はすべきことをせず、なまけてだらしなく過ごすこと。またはそのような性質のことをあらわします。
「瘋癲」は難読文字ですが、読みは「男はつらいよ フーテンの寅」でおなじみの「ふうてん」です。意味は「精神状態がまともでない人」「まともな社会からはみ出して、毎日をぶらぶらと過ごす人」をあらわします。
「安逸」と「怠惰」の例文
「従事」の英語表現
「従事」を英語で表現する場合「engagement」と訳すのが一般的ですが、単純に仕事や職業をあらわす場合は「business」「job」「task」「work」などの言葉を使うのが一般的です。
「engagement」は「従事」「没頭すること」「短期の雇用契約」「婚約」などの意味があります。「business」は「業種」「業界」「取引」や「要件」といった意味を持つ言葉です。
「job」は「職業」のこと。一般には収入を得るために行う業務の内容をあらわします。たとえば日本で言うアルバイトやパートは「 part-time job」。「就活」は「job hunting」。求人は「job offer」といいます。
「task」は「骨の折れる仕事」「やらなければならない務め」を意味する言葉。報酬の有無にかかわらず割り当てられた作業や、期限内に終了すべき任務をあらわします。動詞では「人を酷使する」「(重労働で)苦しめる」という意味もあります。
「task」の語源は「tasque(義務)」。「tax(税金)」もそこから派生した言葉です。現在でも「Task」には「責務」のニュアンスがありますが、コンピュータの普及とともにプロジェクト管理で細分化した作業のことも意味するようになりました。
「work」は仕事や業績を幅広く意味する言葉です。たとえば「仕事を家に持ち帰る」は「take my work home with me.」という表現が可能。また肉体労働や頭脳労働、完成した作品や著作物、製品の機能や効能なども意味します。
ほかにもエクササイズなどでおなじみの「work out」は「運動する」「心身をきたえる」という意味。またレストランで食事中にお皿を下げられそうになったら「I’m still working on it!(まだ食べてます!)」という使い方もできます。
まとめ
- 「従事」は「仕事や活動に取り組むこと」「職務に携わること」をあらわします。
- 「従事」は特定の職務に携わることで、所属する会社や組織、役職のことではありません。
- 「従事者」は「仕事に従事している人」のことで、「○○従事者」という表現で用います。
- 「従事」の尊敬表現は「従事される」や「従事なさる」など、献上表現は「従事いたす」や「従事させていただく」といったものが考えられます。
- 「従事」の類義語には「従業」「服務」「執務」「携わる」などがあります。
- 「従事」の対義語には「安逸」「怠惰」「徒食」「瘋癲」などがあります
- 「従事」の英語表現は「engagement」。仕事や職業の意味では「business」「job」「task」「work」になります。
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