関わらず|「拘らず」「係わらず」との違い・使い分けは?読み方・意味・使い方まで解説

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「関わらず」の読み方や意味、使い方を解説。「関わず」の類義語や英語表現、「関わらず」に似た「拘らず」や「係わらず」との違いを確認して間違った使い方をしないように注意しましょう。「関わらず」「拘らず」の例文も掲載。

「関わらず」「拘らず」の読み方・意味・使い方

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「関わらず」は「かかわらず」と読み、「関係なく」という意味があります。

「関わらず」は動詞「関わる」に打消の助動詞「ず」がついたもので、「関わる」の意味は「ある物事や人と関係があること」や「関与していること」です。

「関わる」は単に関係を持っていることを表していて、関係の深さは特に意味していません。

例えば「生死に関わる」や「将来に関わる」、「健康に関わる」や「芸術に関わる」のように使います。

なお「関」という字は「かんぬき」が由来です。

「かんぬき」とは「門や扉をしっかりと閉めるための木材」を表しており、このことから「関わる」は「きちんと繋ぐ」という意味を持つようになりました。

「関わる」は上記のような意味があるので、それを打ち消している「関わらず」は「関係なく」という意味になるというわけです。

また「関わらず」の使い方としては、例えば次のような例が挙げられます。

その会社は年齢や経験の有無に関わらずエントリーを受け付けている

就職活動や転職活動をする上で、年齢やその職種の経験があることを条件にしている会社は少なからず存在します。

それは年齢が若い方がゆっくりと教えられたり、職種経験がある方が即戦力として見込めたりするからです。

しかしながら若年層ではなかったり経験がなかったりしても、物覚えがよくすぐに戦力になってくれるような人もいます。

そのような人を求めている会社はこの例のように、年齢や経験に関係なくエントリーを受け付けていることが多いです。

受験結果は、合否に関わらず通知されることになっている

資格試験や大学入学試験などを受けた後の結果は、合格者のみを発表するという形式を取っている場合が少なからずあります。

その合格者一覧に載っている人は合格、載っていなければ不合格ということです。

今回の例だと、仮に不合格だったとしてもその旨を郵送や電子メールなどによって通知されるということでしょう。

「関わらず」「拘らず」「係わらず」の違い・使い分け

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「関わらず」に似た言葉として「拘らず」や「係わらず」が考えられます。読み方はいずれも「かかわらず」ですが意味や使い分けはあるのでしょうか。「拘らず」には「こだわらず」、「係わらず」には「関わりを持たずに」という意味合いがあります。

「拘らず」の意味と例文、使い方

「拘らず」は「かかわらず」と読み、「こだわらないで」や「強く主張しないで」といった意味です。

「拘らず」は動詞「拘る」に打消の助動詞「ず」がついたもので、ある物事に気を引かれたり小さな事に固執することを表す場合に「拘わる」を使います。

例えば「あの料理屋は素材に拘ることで有名だ」や「細かいことに拘わる」といった具合です。

「拘」という字は「取り押さえて繋ぐこと」を表しており、このことから「拘わる」は「強く心をとらわれること」を表すようになりました。

また「拘らず」の使い方としては、例えば以下のようなものが考えられるでしょう。

条件には拘らず、フィーリングで今の会社に入ることを選んだ

給料や福利厚生、年間休日数や平均残業時間など、働く会社を選ぶ上で条件はどうしても目につく項目です。

この例では、そのような条件にはとらわれず、フィーリングで入る会社を決めたということでしょう。

「係わらず」の意味と例文、使い方

「係わらず」の読みは「かかわらず」で、意味は「関係せずに」や「関わりを持たずに」です。

「関わらず」や「拘らず」と同様に、動詞「係わる」に「ず」がついて成り立っています。

「係」という字は「紐やコードなど細いもので繋ぐこと」を表すことことから、「係わる」は「緩めに繋ぐ」という意味になりました。

したがって「関わる」でも「係わる」でも意味はほとんど同じですが、より強く結ばれていることを表したい場合には「関わる」を用います。

「係」という字は「経理係」や「図書係」などと使われるように、「何かを担当する」というニュアンスが強いです。

また「係わらず」を使った例文としては、下記のようなものがあります。

彼は総務部や経理部などには係わらず、営業部としてずっと働いている

業務の属人化を防いだり幅広い成長の機会を設けたりする目的で、様々な業務を担当させる部署異動やジョブローテーション制度を導入する会社は少なからず見られます。

様々な業務を担当させることで、上記のような効果を期待できるというわけです。

今回の例だと、彼は部署異動することなくずっと営業部で働いているということを表しています。

「関わらず」の類義語・言い換え表現

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「関わらず」の類義語としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

・関係なく

・とらわれず

また上記の類義語を使った例文としては以下のようなものがあります。

このお店は24時間営業の為、昼夜関係なく誰かしら働いている

飲食店やコンビニエンスストアなどでは、24時間営業している店舗が少なからずあります。

その場合、どの時間帯でも誰かしらが働かないとお店を稼動を続けることができません。

この例では、昼夜を問わず誰かが必ず働いているということを表しています。

彼女は常識にとらわれず柔軟な発想ができる人だ

「とらわれず」は「過去の経験や先入観に影響されず」という意味です。

過去の経験や先入観によって固定観念を持ってしまうことが誰にでもあり得ますが、今回の例では彼女は常識に影響されず柔軟な発想ができるということを表しています。

「関わらず」の英語表現


「関わらず」の英語表現としては、「regardless of」や「in spite of」などが適当でしょう。

上記の英語表現を使うと、次のような例文を作ることができます。

I usually buy clothes regardless os the price.(普段は値段に関係なく服を買っている。)

「regardless of」は「関係なく」という意味で使われます。

この例では、普段から値段を気にせずに服を買っているということです。

He will go out in spite of poor weather.(彼は悪天候にも関わらず外出するつもりだ。)

「in spite of」も「関係なく」という意味があり、上記のような使い方をします。

今回の例では、彼は天気が悪くても関係なく外出するつもりであるということです。

まとめ この記事のおさらい

・「関わらず」は「かかわらず」と読み、「関係なく」という意味がある

・「拘らず」は「かかわらず」と読み、「こだわらないで」や「強く主張しないで」といった意味がある

・「係わらず」の読みは「かかわらず」で、「関係せずに」や「関わりを持たずに」などの意味で使われる

・「関わる」と「係わる」の意味はほとんど同じだが、より強く結ばれていることを表したい場合には「関わる」を用いる

・「関わらず」の類義語としては、「関係なく」や「とらわれず」といったものが挙げられる

・「関わらず」の英語表現は「regardless of」や「in spite of」などが適当