ここでは「和気藹々(和気藹藹)」という言葉について解説いたします。「和気藹々」の読み方は勘でわかると思いますが、「藹々」だけでは読めない方も多いのではないでしょうか。

そこで本項では「和気藹々」の意味や語源、類義語・対義語や英語表現などを多角的に解説いたします。どうぞ最後までお読みください。

「和気藹々」の読み方・意味・使い方

花金
「和気藹々」は「わきあいあい」と読みます。意味は「互いに気心の知れた人たちがうち解けあって楽しくなごやかに過ごしている様子」をあらわします。

「和気藹々」は形容動詞です。したがって「和気藹々な」「和気藹々だ」という使い方も文法的には可能です。しかしながら現代では連体形の「和気藹々と」に動詞の「する」をつけて「和気藹々としている」「和気藹々とした雰囲気だ」という用法が一般的です。

また文語体では「和気藹々」に連体形の「たる」をつけて「和気藹々たる雰囲気であった」という表現も用いられます。

「和気藹々」の語源

「和気藹々」の「和気」は、古い用法では「かき」とも読みます。意味は「なごやかでやわらいだ気分」「むつまじくうちとけていること」をあらわします。また古語では「海や天候が穏やかなこと」「争いがおさまり平穏になること」もあらわします。

次に「藹々(藹藹)」の「藹」もまた「なごやかな様子」「穏やかなさま」などの意味をあらわす漢字です。さらに「草木が青々と茂るさま」という意味もあります。「藹々」は同じ漢字を重ねることで本来の意味を強調した「畳語(じょうご)」になります。

「和気藹々」は「和気」と「藹々」という同じ意味の言葉を合わせた四字熟語です。「藹々」には「植物が生い茂ること」という意味もあるため、「和気」が生い茂る植物のようにあふれるニュアンスもあります。

「和気藹々」のビジネス上での使い方

相違ない
「和気藹々」という言葉をビジネスシーンで使う場合は「和気藹々と」に動詞の「する」をつけて「和気藹々とした雰囲気」「和気藹々とした職場」という形で用いるのが一般的です。

「和気藹々」のビジネス的な用法の例文

・弊社のビジネスインキュベーション本部は常時10件以上の事業化進行案件を抱えていますが、オフィスの雰囲気はごらんのように和気藹々としています。

・弊社は「社員はみな平等」がモットーですから、昼休みの社員食堂で社長と社員が和気藹々と食事をしながら談笑することも珍しくありません。

「和気藹々」の類義語と例文

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「和気藹々」と同じ意味を持つ類義語としては、同じ「和気」を使う「和気藹然(わきあいぜん)」と「和気洋洋(わきようよう)」をあげることができます。

「和気藹然」の「藹然」は「雲や霞がたなびいたり、靄が立ちこめる様子」「気分や雰囲気が穏やかでやわらいでいる様子」といった意味になります。

「和気洋々」の「洋々」は「水があふれそうなほど満ちている様子」「海や湖が広々としている様子」「希望に満ちていること」「盛んである様子」などの意味を持つ言葉です。「和気洋々」は「和気に満ちあふれている」という意味をあらわします。

「和気藹然」の例文

私が入門した相撲部屋は稽古こそ軍隊のようにきびしかったが、食事のときは和気藹然としていた。

「和気藹々」の対義語と例文

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「和気藹々」と逆の意味を持つ対義語としては、「嫉視反目(しっしはんもく)」または「反目嫉視(はんもくしっし)」をあげることができます。また「殺伐(さつばつ)」や「一触即発(いっしょくそくはつ)」も、広い意味での対義語と考えることができます。

「嫉視反目」と「反目嫉視」は「相手をうらやみ、ねたましい気持ちでにらみ合う」ことをあらわす熟語です。見ての通り両語は漢字の配置が違いますが、意味は同じです。

「殺伐」は「殺気立っていること」、「うるおいやなごやかさが感じられないこと」をあらわす言葉です。「穏やかな雰囲気が全くない」という意味で「和気藹々」の対義語とみなすことができます。

また「一触即発」は「(爆弾や人の感情などが)ちょっと触れただけですぐに爆発しそうな状況のこと」を意味する言葉です。「一触即発」は「きわめて緊迫した雰囲気や状態」をあらわすという意味で「和気藹々」の対義語とみなすことができます。

なお「一触即発」は「常時そのような状況にある」というよりも「緊張感が一気に高まり、危険な状況のピークに達する」というニュアンスが強く、その意味でも「和気藹々」の「まったりしたムードが続いている」というニュアンスとは正反対の言葉になります。

「嫉視反目」の例文

彼らは同期の社員として表向きは仲良くしているが、内心では互いに嫉視反目の火花を散らしている。

「殺伐」の例文

新型コロナウイルスの影響で観光客が激減した温泉街の雰囲気はゴーストタウンのように殺伐としていた。

「和気藹々」の英語表現

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「和気藹々」を英語で表現する場合は、「bonding」「congenial」「congenially」「friendly」「harmonious」「in harmony」「in unity」などの言葉が用いられます。

「bonding」は接着剤のボンドの語源で、「接着」「結合」などの意味があります。また「愛情や信頼による心の絆」という意味もあり、おもに男女の愛情や信頼関係の強さをあらわす言葉になります。

「congenial」「congenially」は「趣味や性格があうこと」を意味する言葉です。「congenial」は形容詞で、「職業や環境などが合っている」「性格や趣味が合う」という意味になります。

「congenially」は「congenial」の副詞で「和気藹々と」という意味で用いられます。

「friendly」は「友好的な」「好意的な」「敵意のない」「仲が良い」などを意味する言葉です。

「harmonious」「in harmony」は「調和した」「仲が良い」「和声の」「調子が良い」などを意味する言葉です。「to be in harmony」「to be harmonious」で「仲良く」「和気藹々と」という意味になります。

また外国人は容器で感情表現が豊かなため、日本人の感覚で「和気藹々」と感じる状況は、外国では「わいわいがやがやとにぎやかで楽しい状況のこと」のほうが近いとみることもできます。

その意味では、「cheerfully」「exuberant」「lively and fun」なども「和気藹々」にあたる英語表現ということができます。

「cheerfully」は「陽気に」「喜んで」「元気よく」という意味の言葉です。形容詞の「cheerful」は「性格が陽気な」という 意味にもなります。

「exuberant」は「草木が生い茂る」「元気に満ちた」「はち切れんばかりの」という意味の言葉です。パーティーなどが「exuberant」というと「にぎやかに盛り上がった」というニュアンスになります。

「lively and fun」は「陽気で楽しい」という意味になります。「lively」は「元気な」「陽気な」「活気のある」などの意味をあらわします。

まとめ この記事のおさらい

  • 「和気藹々」は「互いに気心の知れた人たちがうち解けあって過ごす様子」をあらわす言葉です。
  • 「和気藹々」の類義語には「和気藹然」と「和気洋洋」があります。
  • 「和気藹々」の対義語には「嫉視反目」「反目嫉視」「殺伐」「一触即発」などがあります。
  • 「和気藹々」の英語表現には「bonding」「congenial」「congenially」「friendly」などがあります。