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この記事では「未だに」の読み方や意味について解説いたします。
日常会話やビジネスの場でもよく用いられる言葉ですが、その読み方や意味についてはよく分からないという人もいるかもしれません。
そこで今回は「未だに」の使い方や注意点、「未だ」や「今だに」との違いや使い分け、類義語や対義語なども含めてまとめました。
それでは一つずつ確認していきましょう。
「未だに」の読み方・意味・使い方
「未だに」は「いまだに」と読み、「今もなお」や「まだ」という意味です。
過去に起こったある事柄や状態が現在でも続いていることを示す際に使います。
「未だに」の「未」という漢字は「大地を覆う木に若い枝が生えた姿」の象形で成り立っていることから「若い」や「小さい」ことを意味していますが、「まだ」という意味もあるのです。
また「未だに」は基本的に、その後ろに「ない」などを伴い「今もなお〜ない」や「まだ〜ない」のような否定文として用いられます。
以下の例文を通して、具体的な使い方について確認してみましょう。
繁忙期や不測の事態で業務量が多くなると、残業をしても仕事が終わらないことがあります。
上記の例は、「業務量が多すぎて、今もなお仕事が終わらない」という意味です。
現在もまだ仕事が終わっていない状態が続いているということが読み取れるでしょう。
この例は「昨日から降っている雨がまだ降り止まない」という意味です。
昨日から現在までずっと雨が降っていることを表しています。
「未だに」を使うときの注意点
「未だに」を使う際には、いくつか注意すべき点があります。
まずは先述のように、後ろに「ない」などの言葉とセットにして使うという点です。
古文では「未然形」という言葉がありますが、「未然」とは「まだそうなっていない」ことを意味しています。
打ち消しの助動詞「ず」などとセットで否定文として使われることを考えると、今日でも「ない」を伴って否定文で使うということをイメージしやすいかもしれません。
また過去から現在にかけてその状態が継続していることも必要です。
もし言い表したいことが一時的なものである場合、「今でもなお」や「まだ」という言葉は使いません。
今でもずっと続いているということを表す際に初めて「未だに」を使うことができるというわけです。
「未だに」と「未だ」の違いと使い分け
「未だに」と似た言葉として「未だ」が挙げられます。
「未だ」は「今でもなお」や「まだ」という意味があり、過去から現在にかけてその状態が続いていることを表すという点は「未だに」と共通です。
しかし「未だ」は「未だに」と異なり、肯定文でも否定文でも使うことができます。
例えば「厳戒態勢が未だ続いている」では「厳戒態勢が今でもなお続いている」という意味です。
一方「厳戒態勢は未だ終わっていない」だと「厳戒態勢はまだ終わっていない」ということを表します。
「未だに」と「今だに」の違いと使い分け
「未だに」とよく混同されるものとして「今だに」があります。
「今だに」は「未だに」とほぼ同じ意味があり正しい使い方だとする意見もあれば、「未だに」の誤用だとする見方もあり見解が二分されているのが実情です。
「いまだに」が「今でもなお」という意味を持っていることや、その音の響きから「今」という漢字を使って「今だに」という表記がされたのではないかとされています。
今日では「今だに」を使っている人が増えていることもあり、正しい使い方だとする意見も多いです。
ただし「未だに」の誤用であるという意見も根強い為、「未だに」を使うか「いまだに」と平仮名表記をするかした方が無難かもしれません。
「未だに」のビジネス上での使い方
「未だに」はビジネス上でも使われる言葉です。
その使い方としては、例えば次のようなものが挙げられます。
一般的に新入社員は即戦力というよりも、数年はじっくり育てて仕事を少しずつ覚えていくことを求められています。
したがって新入社員がいきなり仕事で結果を出すことはそう多くありません。
この例では、そうした中で年間の売上記録を塗り替えたことが今でも信じられないということです。
書類の作成に以前から取り組んでいるものの、まだ終わっていないということを表しています。
「未だに」の類義語と例文
「未だに」の類義語としては、以下のようなものが考えられるでしょう。
・今でもなお
・依然として
また上記の類義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。
映画や本などで名作と呼ばれるものは、世代や国を越えて愛されるものが多いです。
この例では、そういった作品が今でも読み継がれているということでしょう。
一度人気に火がつくと、その良さが広まりロングセラーになる商品があります。
この例だと、そのような商品のヒットが現在も続いているということです。
「未だに」の対義語と例文
「未だに」の対義語は、「既に」が最も適当だといえるでしょう。
「既に」を使った例文は、次のようなものが挙げられます。
以前起こっていた事柄が今ではもう終わっている場合に「既に」を使うことがあります。
この例では、人気商品の販売がもう終わってしまっているということです。
この例だと、これまで行なっていた今年度の採用活動を今ではもう終えてしまったということです。
通年で採用活動を行なっている会社も見受けられますが、採用予定人数に達したり一定の時期で採用活動を終了する会社も多く見受けられます。
「未だに」の英語表現
「未だに」の英語表現としては、以下のようなものが考えられます。
・yet(まだ、未だに)
・still(依然として、未だに)
また上記の英語表現を使うと、下記のような例文を作ることができます。
以前から取り組んでいるタスクがまだ終わっていない場面を表しています。
空想上の生物や未知の生物が今でもまだ発見されていない場合の表現です。
世界では新種だとされている生物が現在でも存在するとされています。
まとめ この記事のおさらい
・「未だに」は「いまだに」と読み、「今もなお」や「まだ」という意味がある
・「未だに」は基本的に否定文で使う、過去から現在にかけて継続している事柄に対して使うといった注意点がある
・「未だに」と「未だ」の意味や使い方はほとんど同じだが、「未だ」は「未だに」と異なり肯定文でも否定文でも使うことができる
・「今だに」は「未だに」とほとんど同じ意味や使い方で使うことができるという意見もあるが、「未だに」の誤用であるという意見も根強く存在する
・「未だに」の類義語には「今でもなお」や「依然として」がある
・「未だに」の対義語は「既に」が適当
・「未だに」の英語表現は「yet」や「still」が挙げられる